台湾の離島シリーズ第3弾
歴史の島・金門
2005年11月14日
台湾の西側に位置する大金門とその周囲の小島で形成される金門は、地図で見ても一目で分かるとおり、中国大陸のすぐ側にあります。その地理関係のため、かつては重要な軍事基地であり、激しい戦火にも見舞われました。今でもあちこちに軍の駐屯地がありますが、数年前より一般開放され、観光客も気軽に訪れることが出来るようになりました。
離島のなかでも比較的広い金門は、林業・漁業・農業に関するものをはじめ、高梁酒や麺線(いわゆる素麺のような麺)、貢糖(ピーナッツと水あめが主原料のお菓子)といった名産品が多く、また歴史的に価値のある古跡も数多く存在しているため、今では観光客に人気のスポットとなっています。また、天気がよければ肉眼で中国大陸を見ることができるので、一般開放された当初は、中国大陸を見ようとして訪れる観光客も多かったようです。
島に降り立つと、一見、赤土とコンクリート造りの四角い可愛い家が印象的な、のんびりしたところなので、軍や戦争といったことからは関係なさそうに思えますが、やはりあちこちにかつての戦火の様子を伝える文物館や記念館、坑道といったものが見られます。戦火の名残として砲弾を再利用した包丁は、金門の有名な名産品の一つで、砲弾ではなく菜包丁を握って、美味しいものを食べて日々を過ごしていくことができる、現在の幸せを象徴しているように思えます。
また、島のあちこちでは小さな集落単位で昔の民家がそのまま残っており、風情のある(?)南建築などを見ることができます。
|