台湾の離島シリーズ・番外編
神秘の島・亀山島
2005年12月16日
台湾には人気の観光地ともなる離島がいくつかありますが、今回はそのなかでも少し特殊な島をご紹介します。
亀山島は台湾の北東部、宜蘭縣の沖合いにぽっかり浮かぶ亀の形をした島です。台湾の東側の鉄道に乗ったことがある方は、車窓ごしに見たことがあるのではないかと思います。亀山島は、全周が10キロほどの小さな島で、かつては住民が750人ほど住んでいたこともあるのですが、生活の不便さからほとんどの人々が本島に移り住み、そのうち軍の管制区域へとなりました。
それからずっと一般人の入島は禁止されていましたが、2000年より制限つきで一般の人々へも入島が開放されました。開放されたといっても自由に出入りできるわけではありません。一ヶ月前に観光局に身分証番号(外国籍の人はパスポート番号)等を添えて日付けと時間を指定して入島許可を申請します。1日の入島制限者数(平日350人、土日450人)を越えると許可されないので、ご注意を。
許可されたら、当日、身分証のチェックを受けて初めて入島することができます。船の本数が限られており、同じ日でも指定した(もしくは指定された)時間以外の船では上陸することができません。このように手続きは少し面倒ですが、実際、上陸してみるとさすがに入島制限がされているだけあって、小さな島のほとんどが美しい手つかずの自然で覆われており、とても清々しいところです。
島のほとんどは緑の山や崖で成り立っており、亀の尻尾の根元部分に当たる場所にある亀尾湖周辺にわずかに建造物があり、かつての名残を見せているほかは、ほとんど人の生活を感じさせません。亀尾湖は澄んだ水面に映り込んだ山の緑が綺麗な湖で、入島するとその周囲とかつての軍事施設であった坑道を散策する遊歩道を案内され、海辺から湖、そして山沿いの道といった様々な自然の趣が楽しめます。
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