朝からそんなものを食べるなんて、と思われるかもしれませんが、これを豆乳や稀飯(シーファン)と呼ばれる「粥(チョウ)」ほどは煮込まれていない、しゃぶしゃぶしたお粥と食べると、意外としつこくないのです。これらのメニューと豆乳で、大体3元(約40円)程度の朝食となります。
さて一方で、外資系のファストフード店の朝食メニューも、昼や夜ほどの消費はなくとも、白領(バイ・リン)と呼ばれるホワイトカラーの人々を中心に利用されています。
写真3はケンタッキー・フライドチキンの朝食メニューの一部。粥は数種類あるのですが、今の限定品はクコの実とかぼちゃの粥。残念ながら3軒まわって全部売り切れ。朝7時から食べられるので、8時過ぎでは遅かった模様。この粥は単品売りで5元(65円)、その他は飲み物とセットになったメニューがあります。おもしろいのは、フライドチキンの店なのに、写真のように鶏肉の入っていないメニューもいろいろあること。昼間だとエッグタルトなどもあります。
写真4はマクドナルド。半年くらい前から、朝マック・メニューが、日本でもお目にかかれるエッグマック・マフィンやホットケーキなどのメニューに変わりました。時間が早ければ、朝刊をもらうことができるので、ゆっくり朝を過ごしている人の姿も見受けられます。こちらはいずれも飲み物までしっかり揃えると10元(130円)前後となるので、さきほどまでの朝食メニューとずいぶん差が出ることがおわかりいただけるでしょう。
それでも若い人だけでなく年配の人も徐々に増えているのは、どんなものも受け入れて共存していくことのできる上海という街のなせる技かもしれません。朝の体操帰りの中年女性たちが、コーヒーを飲みながら井戸端会議に花を咲かせている店舗もあったりします。
この他にも、上海にはまだまだたくさんの朝食メニューがあります。また機会があれば、別のメニューをご紹介したいと思います。
●from 上海在住の二姐:profile
上海人の夫を持つ大阪人。街を探険するのが大好きで、地図とデジカメをかばんに忍ばせてあちこち歩いてまわっています。めまぐるしく変化し続けて街のにおいを失いつつある上海の、あちこちに残る「上海くささ」をお伝えできれば嬉しいなあと思います。
|
|