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ASICRO FOCUS file no.68

ケン・チュウ初のソロ・コンサートレポート Ken Chu 2007 [ I・KEN ] 1st Concert

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写真提供:ASIA PLUS
 次はオールディーズからと、出演ドラマ『Love Storm』から「Inside of My Guitar」。2曲目の「And I Love You」は「大切な人のために歌います。でも誰かは教えないよ」とファンをやきもきさせ、歌い終ってから種明かし。その人は、客席に座っていた妹さんでした。ここで、妹さんにスポットライトが。他にも、ご家族の方たちが応援に駆けつけていたようです。

 大切な家族を紹介したところで、今度は大切な友を紹介。それは、幼い頃からの親友で、3年前に24歳という若さで病気のために亡くなった作詞家のジャッキー(楊明學)さん。彼は日本が大好きだったので、一緒に来たかったというケンは、その友が作詞したステファニー・スンの「我不難過」を、心を込めて歌いました。背後のスクリーンでは、ジャッキーさんが元気だった頃の映像が流れ、それを見て感極まる場面も。きっとジャッキーさんも、会場のどこかで一緒に聴いていたことでしょう。

 しみじみした後は、シンガポールにいた15、6歳の頃に感じていたという「Patient」(我慢、忍耐のこと)。最初の1小節がタンバリンと口笛で始まる、やや難しい曲を歌い終え、再び着替えタイムへ。今度の映像はF4時代の栄光の軌跡集です。続いて、ブルーのジャケットに着替えたケンが再登場し、アルバムから「バカな恋人」。

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写真提供:ASIA PLUS
 今度は、入場時に配られていた緑色のアイマスクの出番。一体何だろう?と思っていたのですが、「アイマスクをして聴いてください」と、自らも目隠しをして歌ったのは「我帯離開」。歌そのものを感じて欲しいという趣向なんですね。続いてソロ・アルバムから2曲。自作の「復活」では、再び黒いギターを抱えて歌いました。

 ここで唐突に「次はラストソング」と言われ、客席は「エー!」とどよめきが。ややお行儀よく進んでいったコンサートも、もう終盤へ。その前に、コンサートに携わった各スタッフやバンド、コーラスなど一人一人に感謝を述べ、「へへへ」とケンちゃん笑いをして最後の曲を紹介します。それは次のアルバム用に作ったという新曲。「まだアルバムになってないから、けっしてネットで流布しないでね」と念を押し「愛不停止」を初披露。明るいタッチのバラードで、客席から手拍子も聞こえました。


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写真提供:ASIA PLUS
 アンコールは、流星がたくさん流れる満天の星空を背景に、ケンが白いジャケットで登場。お約束の「流星雨」を一人で頑張って歌いあげ、ファンも大合唱していました。(*2日目は再々登場して「浜辺の歌」を皆で歌ったとか。)

 終ってみれば、とてもシンプルな構成で派手な演出もなく、いかにもケンちゃんらしいコンサートでした。初日はやはり緊張していたようですが、2日目はリラックスできたようで、流れもスムーズになり、歌の方も安定していたとか。MCでは日本語もたくさんしゃべってくれたようです。

 今回の構成はすべて自分で考えた、と初日後の記者会見で語っていたケン。歌に集中して欲しいから、あえて華やかではない演出にしたのだとか。ヴァネスのようなダンスも、ちょっと期待していたバンドスタイルの絡みもなく、激しさがなかった分、ステージ・パフォーマンスとしてはやや物足りませんでしたが、初めてのソロコンサートで、ここまで自分らしさを出したところはマル。選曲や流れなど、ケンなりのこだわりやアーティスト性が感じられたので、今後のさらなる成長に期待したいと思います。(アジコ) ▼記者会見へ


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更新日:2007.2.28
●back numbers
Ken Chu 2007
[ I・KEN ] 1st Concert

2/24:東京国際フォーラム
2/25:東京国際フォーラム

rundown

opening
・浜辺の歌

・一個好人
・中計
 (mc)
・Here We Are
・Stay
 (mc)
・聽見愛

*VTR(幼少時の写真)

・Something
・Across The Universe
 (mc)
・I've Got A Feeling
 (mc)
・Inside Of My Guitar
・And I Love You
 (mc)
・我不難過
・Patience

*VTR(F4時代の軌跡)

・バカな恋人
 (mc)
・我帯離開
 (mc)
・黒白
・復活
 (mc)
・愛不停止(新曲)

アンコール

・流星雨
・浜辺の歌(2/25のみ)

未完成

ステファニー・スン/孫燕姿
『未完成』(03)

*楊明學作詞の「我不難過」収録