2013.6.1 渋谷ユーロスペース
6月1日から全国順次公開中の台湾映画『夢の向こう側』。主演のロックバンドSMASHのメンバーを演じた、ヴァネス・ウー、ジミー・ハン、エリック・トゥー、ディーン・フジオカの来日舞台挨拶が、初日から2日間に渡って開催されました。残念ながらドラマーのジェイソン役を演じたクリス・ルンは来日できなかったのですが、4人でなんと8回もの舞台挨拶を敢行。毎回、観客と楽しいトークを繰りひろげたようです。今回は初日1日の13時半からの舞台挨拶を取材できましたので、ご紹介します。
左からエリック・トゥー、ヴァネス・ウー、ジミー・ハン、ディーン・フジオカ
ヴァネス「(日)皆さん、おはようございます(笑)。(英)この映画を応援して観に来てくださり、皆さんありがとうございます。頑張って一生懸命作りました。ぜひ楽しんでください」
ジミー「(日)皆さん、おはようございます(笑)まず、日本で上映できることに心から感謝しています。(配給の)ワコーさんにも感謝しなくてはいけません。この映画は僕たちの会社の初ベイビーです。(場内笑)楽しんでください」(拍手)
ディーン「皆さん、こんにちは。ディーンです。鼻血が出るくらい興奮してます(笑)。楽しんで観ていたければと思います。ありがとうございます」
エリック「(日)皆さん、こんにちは。(英)来てくださってありがとうございます。映画を楽しんでください。応援していただいて感謝しています」
司会「映画の中で、F4とTensionに触れるセリフがありますが、アドリブですか?」
ヴァネス「そうです。脚本を読んだ時、『ここでパロディを入れたら面白いよ』ってジミーに言うと、『本気でやるの?』って聞くので『本気だよ』と。やってみたら、結構うまくいきました」
司会「『ハーバー・クライシス』に続く出演作の日本公開ですが、どんな気分ですか?」
ディーン「とてもうれしく思ってます。あの…日本人です、僕。(場内笑)台湾のブラザーたちと、こうやってこの映画のために日本に一緒に戻って来られて、今日はすごく特別な日です。楽しんでいってもらえるとうれしいです」
司会「DJとしても活躍していたエリックさんですが、少し自己紹介していただけますか?」
エリック「僕はずっとDJをやっていました。それから、タレントショーの司会をやりました。ジミーはその時の映像を持っています。あの頃は…覚えていますか?『She Bang! She Bang!』(歌)…American Idol のウィリアム・ハン*のことを」
ここで、ジミーが「やってみたら?」とエリックに提案して、皆が賛成。
ディーン「カメラの準備をして(笑)」
ヴァネス「ウィリアム・ハンは American Idol のオーディションに出た人で、彼は…すごく面白い。とにかく、ウィリアム・ハンそっくりに演じてくれるよ(笑)」
エリックが後ろを向いて顔の準備をし、American Idol に出場して一躍有名となったウィリアム・ハンの物真似で、リッキー・マーティンの「She Bang!」を披露。その特徴はもちろん、超下手クソな歌。知っている人も知らない人も、拍手喝采でした(笑)。
司会「こどのくらい似ているか、ご存じない方はユーチューブで調べてみてくださいね」
ジミー「そのままです(笑)」
司会「今回はサモ・ハンさん(エグゼクティブ・プロデューサーも担当)も出演されましたが、お父さんと一緒に映画に出たお気持ちは、いかがでしたか?」
ジミー「緊張しました。(ディーン「緊張してたね〜」)緊張したよ。お父さんは、多分、半分くらいから入って来ました。最初、現場の雰囲気は明るくて、遊んでるというよりも真面目にやってるんですけど、皆すごく楽しんでました。それが次の日、お父さんが来ると、誰もしゃべってないの。(会場笑)あれ?なんか静かだなあ…と思って、振り向いたらお父さんがいたの(笑)
多分、親に指示するという経験は、皆なかなかないでしょう。(「う〜ん」と場内納得)それで、『お父さん、これはちょっと違う』とかも、言えないじゃないですか。お父さんもプロですから、役も大体わかってるし。それで最初はすごく緊張して、お父さんをすごくリスペクトしたの。最初は見てて、何もしゃべってない。
それで1日目を終わって、ホテルまで送って、2人きりになって『お父さん、なにかコメントとかあったら、アドバイスがあったら、ぜひセットでお願いします』って。それで、次の日現場に来て、1シーンを撮って、次のシーンを撮ろうとした時に『次のこのシーンだけど、お父さんだったらどうする?』と。お父さんは『まあ…僕だったら、カメラはここで…』はい!カメラください。ここ!ここ!ここ!(場内爆笑)
その後は大体、お父さんと一緒に相談してやったんですけど、すごく楽しかったですね。すごく緊張したけど、自分の中ではすごくエンジョイしました」(拍手)
司会「皆さんは、サモ・ハンさんとのエピソードはありますか?」
エリック「(しみじみと)夢がかないましたね。小さい頃から、サモ・ハンさんを見ていたので、まさしく夢がかないました」
ヴァネス「僕は前に他の作品で共演していたので、また会えてうれしかったですね。でも、今回は違う状況ですから、ジミーと一緒に仕事をしているのを見るのは楽しかった。父と息子の関係を見られてすごく微笑ましかったし、笑わせてもくれましたね(笑)」
ディーン「2人が今言ったことは、まさにその通りで、生きる伝説みたいな方と現場で一緒に仕事ができて、ほんとうに光栄でした。普段、僕たちはご飯を一緒に食べに行ったり、遊んだりしたりしてる中で映画を撮ってたから、ジミーのお父さんが現場に来た瞬間の変わり様が…ジミーの緊張のし方がおかしくて(笑)。でも、それで現場が締まったというか、この映画にとっていい影響があったことは間違いないと思うので、素晴らしい経験でした」(拍手)
司会「ジミーさんもカンフーが得意だそうですが、皆さんは見たことはありますか?」
ヴァネス「皆でボクシングの練習によく行くので、ボクシングの技を教えてもらってますね。その練習は楽しいです」
エリック「僕がパンチング・バッグになってたよね」
ヴァネスヴァネス「皆、なってたよ(笑)。一番驚いたのはディーンで、覚えるのが速いんです。マーシャルアーツとかばく転もやるし、剣術も練習してましたね。すごく才能があると思う」
ジミー「ディーンはほんとに覚えるのが速くて。もともと、ボクシングはできるので、一緒にやってて楽しくて。武術は一番すごいね。もし、ディーンと台北のどこかで会えたら、彼は剣を持ってるんですよ。剣持ちだから…」(場内笑)
ディーン「武術の練習は多分、この中では一番、デイリーベースでやってるというか」
ジミー「僕らは携帯とか持ってるのに、この人は剣を持ってるんですよ(笑)」
ディーン「マイ剣、マイ刀とか持ってて。1回、日本に持ち込もうとしたら、羽田空港で逮捕されちゃった(笑)。ほんとうに15、6人の警察官に囲まれて。こっちはもう迎えの人が来てたから『あの…人を待たせてますから、早くしてくれませんか?』って(笑)。向こうはもう開けた瞬間に『こ、これは!』…テロリストが攻めて来たみたいな(笑)」
ジミー「それは、剣を持ってるから!」
ディーン「3本持ってたの、その時は(笑)」(一同爆笑)
司会「ディーンさんの次回作か次々回作あたりで、何か観られるかもしれませんね(笑)」
とここで、この回の舞台挨拶は終了。トークは主に英語で、ディーンとジミーは日本語で答えてくれました。ジミーがあまりに日本語を流暢に話すので驚いたのですが、もともと『夢の向こう側』はジミーが日本でバンド活動をしようとしていた19歳の頃に書いたお話。どうりで、上手いはずです。ディーンの刀の話にもびっくりしましたが、これから時代劇を演じる予定があるのでしょうか。それとも、アクション映画? とにかく、4人でのトークは仲のよさが伺える楽しさで、笑いに包まれていました。この後のインタビューでは、さらにジョークが炸裂。爆笑インタビューの様子はこちらでご覧ください。
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