|
いよいよ今年で30周年を迎える東京国際映画祭。今年は10月25日より11月3日まで10日間の開催。キービジュアルに蜷川実花さんの写真を起用して、華やかな祝祭感を演出しています。プログラム内容も例年より多彩な企画が目白押し。3つのビジョンを掲げ、様々な映画ファンが集えるよう工夫されています。
|
(c)2017 New Classics Media,Kadokawa Corporation,Emperor Motion Pictures,Shengkai Film
|
まず、オープニングを飾るのは、ハガレンこと『鋼の錬金術師』。オープニング作品に日本映画が選ばれるのは10年ぶりです。本作には、今やすっかり人気俳優となったディーン・フジオカ(ディーンといえば、2006年に『八月的故事』で藤岡竜雄としてヤンヤン・マク監督とゲスト参加したのが初めてでしたね!)も出演。また、来年公開予定の巨匠チェン・カイコー監督による日中合作大作『空海』の映画祭オリジナル・フッテージ(10分)も上映されます。そして、今年のクロージング作品に選ばれたのは、なんとドキュメンタリー。ナチュラルTIFFなど、環境問題にも着目してきたTIFFらしく『不都合な真実2:放置された地球』を上映。出演しているアル・ゴア元副大統領も来日が予定されています。
毎年大好評の歌舞伎座スペシャルナイトでは市川海老蔵が登場。舞踊「男伊達花廓」を披露する他、『地獄門』4Kデジタル復元版を上映。また、アニメファンには『映画クレヨンしんちゃん』や『百日紅/Miss HOKUSAI』の原恵一監督を大特集。貴重な作品群をご覧いただけます。従来のプログラムに加え、「ミッドナイト・フィルム・フェス!」(10/28:6つのスクリーンで様々なジャンルの特集企画をオールナイト上映。マイケル・ジャクソンの最新アルバム「スクリーム」リリース記念として『スリラ−3D』や『ゴースト』もハロウィン限定プレミアム上映)「Cinema Arena 30」(過去の傑作・名作を無料で野外上映)「ゴジラ・シネマ・コンサート」(10/31)などを開催。「トリビュート・トゥ・ミュージカル」では、ミュージカル映画の新旧名作6本を上映します。また、新たにスポンサーに加わったアメリカン航空の支援で、アメリカの映画人にフォーカスした特集「スティーヴン・ソダーバーグの世界」も開催されます。
トミー・リー・ジョーンズ
| |
ヴィッキー・チャオ
| |
永瀬正敏
| |
坂本龍一
| |
今年のコンペティション部門の国際審査委員長は、トミー・リー・ジョーンズ(俳優・監督)。審査員として、マルタン・プロヴォ(監督)、レザ・ミルキャリミ(監督・脚本・プロデュース)、ヴィッキー・チャオ(女優・監督)、永瀬正敏(俳優)が選ばれています。賞部門では、新たに東京ジェムストーン賞を新設。原石となる世界の若手俳優数名を選出する予定です。また、最優秀脚本賞(WOWOW支援)も増設されました。トロフィーも新しくなり、桜をあしらったデザインから江戸切子のカットを施したトロフィーに生まれ変わります。また、今年のSAMURAI賞は坂本龍一が受賞。彼の活動を追ったドキュメンタリー作品『Ryuichi Sakamoto: CODA』が上映されるほか、スペシャルなトークイベントも予定されています。
皆が集うヒルズカフェ、大屋根プラザ、六本木ヒルズアリーナには交流拠点が設けられ、映画関係者や映画ファンの交流の場となる模様。昨年は『ファイナル・ラウンド』で来日したインド人俳優マーダヴァン(『きっと、うまくいく』のファルハーン役で有名。今回も彼が主演するポリス・アクション『ヴィクラムとヴェーダ』を上映予定)のサイン会が大盛況でしたが、さて今年は何が起こるでしょうか。紹介しきれないほどのプログラムが用意されている、第30回東京国際映画祭。ぜひ六本木へお越しください。
■ラインナップの見方とご注意
*アジクロではアジア関連作品やイベントなどをピックアップしてご紹介していきます。
*上映会場は場所別に色分けされています。時間は上映開始時間です。開場時間は20〜30分前となります。
■印はゲストによる舞台挨拶、Tはティーチイン (Q&A)、TSはトークショー、Eは上映後イベントの各予定がある回です。ゲスト名の後の(00)は登壇日です。
*ゲスト情報は変更の可能性があります。
*最新情報については公式サイトをこまめにチェックしてください。
|
鋼の錬金術師
Fullmetal Alchemist(17年/日本/133分)
監督:曽利文彦
主演:山田涼介、本田翼、ディーン・フジオカ
国民的コミック「ハガレン」の壮大で圧倒的な世界観を実写映画化したファンタジー・エンタテインメント大作。身体を取り戻す兄弟の旅。
| |
|
25日:S2 19:45■
G:曽利文彦、他
|
(c)2017 荒川弘/SQUARE ENIX (c)2017 映画「鋼の錬金術師」
|
空海ーKU-KAIー
Legend of the Demon Cat(17年/中・日・香)
監督:チェン・カイコー
主演:染谷将太、ホアン・シュアン、阿部寛
夢枕獏の原作を巨匠チェン・カイコー監督で映画化。空海は白楽天と巨大な謎に迫る。10分のオリジナルフッテージを無料上映(*招待制)
| |
|
25日:S9 19:30■
G:染谷将太、ホアン・シュアン、シン・ポーチン、松坂慶子、阿部寛
|
(c)2017 New Classics Media,Kadokawa Corporation,Emperor Motion Pictures,Shengkai Film
|
エンドレス・ポエトリー
Endless Poetry(16年/仏・チリ・日/128分)
監督:アレハンドロ・ホドロフスキー
主演:アダン・ホドロフスキー
ホドロフスキーが自身の青年時代を虚実入り交じったマジック・リアリズムの手法で瑞々しく描く。撮影はクリストファー・ドイル。
| |
|
26日:EX 12:05T
G:アダン・ホドロフスキー
|
(c)2016 SATORI FILMS, LE SOLEIL FILMS Y LE PACTE
|
KUBO/クボ 二本の弦の秘密
Kubo and the Two Strings(16年/米/103分)
監督:トラヴィス・ナイト
声:シャーリーズ・セロン
スタジオライカが日本を舞台に描く、圧巻のストップモーション絵巻!三味線の音色で折り紙を操る少年クボは、母を亡くし仇討の旅に出る。
| |
|
29日:S1 13:35T
G:ブラッド・シフ
ブラッド・ヴァルド
後藤太郎
|
(c)2016 TWO STRINGS, LLC.
|
Mr. Long/ミスター・ロン
Mr. Long(17年/日・香・台・独/129分)
監督:SABU
主演:チャン・チェン、青柳翔、イレブン・ヤオ
世界を股にかけて活躍するアジア映画人の初タッグが繰り出すハートウォーミング・バイオレンス・ストーリーここに誕生。
| |
|
27日:S7 20:00■
G:SABU
チャン・チェン
|
(c)2017 LiVEMAX FILM / HIGH BROW CINEMA
|
アケラットーロヒンギャの祈り
AQERAT/We the Dead
(17年/マレーシア/106分)
監督:エドモンド・ヨウ
主演:ダフネ・ロー、ハワード・ホン・カーホウ
台湾行きを願うフイリンは貯金を失い、ロヒンギャ移民に関わるビジネスに手を出す。
| |
|
*World Premiere
28日:EX 14:20T
02日:S9 13:30T
G:エドモンド・ヨウ、ダフネ・ロー、ハワード・ホン・カーホウ(29)、リム・インシャン(02)
|
(c)Pocket Music, Greenlight Pictures
|
グレイン
Grain(17年/トルコ・独・仏・スウェーデン・カタール/127分)
監督:セミフ・カブランオール
主演:ジャン=マルク・バール
近未来。種子遺伝学者エロールは、論文を書いて失踪した同僚を探す旅に出る。
| |
|
*Asian Premiere
28日:EX 10:30T
30日:S9 14:20T
G:セミフ・カブランオール、ジャン=マルク・バール、ベッティーナ・ブロケンパー
|
(c)Kaplan Film/Heimatfilm/Sophie Dulac Productions/The Chimney Pot/Gala Film/TRT/ZDF/Arte France Cinema 2017
|
ザ・ホームー父が死んだ
The Home(17年/イラン/78分)
監督:アスガー・ユセフィネジャド
主演:ラミン・リアズィ、モハデセ・ヘイラト
父が亡くなり数年ぶりに帰省した娘。父を介護していた従弟と口論し、近親者が続々と集うなか、遺体の扱いを巡って事態は迷走していく。
| |
|
*International Premiere
27日:S9 15:35T
30日:EX 21:05T
G:アスガー・ユセフィネジャド、モハデセ・ヘイラト
|
(c) Iranian Independents
|
迫り来る嵐
暴雪将至/The Looming Storm
(17年/中国/120分)
監督:ドン・ユエ
主演:ドアン・イーホン、ジャン・イーイェン
1990年代。国営工場の警備員が刑事気取りで事件に首を突っ込み、思わぬ事態に巻き込まれる。
| |
|
*World Premiere
29日:EX 20:15T
01日:S9 10:55T
G:ドン・ユエ
ドアン・イーホン
|
(c)The Looming Storm
▲特別招待作品・コンペティション
▼アジアの未来 ▼クロスカット・アジア ▼ワールド・フォーカス
| |
|
|
更新日:2017.11.5
●back numbers
■会場リスト
toho シネマズ 六本木ヒルズ
Screen1 (S1) 164席
Screen2 (S2) 351席
Screen3 (S3) 138席
Screen4 (S4) 101席
Screen5 (S5) 108席
Screen6 (S6) 124席
Screen7 (S7) 531席
Screen8 (S8) 100席
Screen9 (S9) 256席
*車椅子座席各2席あり
EXシアター六本木
(EX)920席
|
*交通アクセス:
toho シネマズ六本木ヒルズ
EXシアター六本木
■前売チケット情報
映画祭 Online Ticket:
公式サイトの作品紹介ページ右側にある赤い囲み「オンラインチケットサイトへ」をクリックして購入手続き。
窓口販売:
10/25(9:30-)からはTIFFチケットセンターのチケット販売窓口(六本木ヒルズ2F大屋根プラザ)にて販売開始。
電話による受付:
050-3786-5444
平日:12:00-18:00
*開催期間中は無休
■チケット料金(前売・当日)
オープニング&クロージング
一般:全席指定 2500円
学生:全席指定 1500円
特別招待作品
一般:全席指定 1800円
学生:全席指定 1500円
学生当日 500円
コンペティション
一般:全席指定 1500円
学生:全席指定 1000円
学生当日 500円
アジアの未来
一般:全席指定 1500円
学生:全席指定 1000円
学生当日 500円
クロスカット・アジア
一般:全席指定 1500円
学生:全席指定 1000円
学生当日 500円
ワールド・フォーカス
一般:全席指定 1500円
学生:全席指定 1000円
学生当日 500円
*その他のチケット料金は公式サイトへ。
お問合せ:
東京国際映画祭チケット
インフォメーションセンター
050-3786-5444
10/10-11/3(12:00-18:00)
*土日祝休・開催期間中は無休
・公式サイト
・公式Twitter
・公式Facebook
・公式Instagram
・公式YouTube
・公式Line
・メルマガ登録
第30回 受賞リスト
東京グランプリ
・グレイン
監督:セミフ・カプランオール
審査員特別賞
・ナポリ、輝きの陰で
監督:シルヴィア・ルーツィ
ルカ・ベッリーノ
最優秀監督賞
・エドモンド・ヨウ
(アケラット
ーロヒンギャの祈り)
最優秀女優賞
・アデリーヌ・デルミー
(マリリンヌ)
最優秀男優賞
・ドアン・イーホン
(迫り来る嵐)
最優秀芸術貢献賞
・迫り来る嵐
監督:ドン・ユエ
最優秀脚本賞
・ペット安楽死請負人
監督・脚本:テーム・ニッキ
観客賞
・勝手にふるえてろ
監督:大九明子
アジアの未来:作品賞
・僕の帰る場所
監督:藤元明緒
アジアの未来:
スペシャルメンション
・老いた野獣
監督:チョウ・ズーヤン
国際交流基金アジアセンター 特別賞
・藤元明緒
(僕の帰る場所)
日本映画スプラッシュ:作品賞
・Of Love & Law
監督:戸田ひかる
SAMURAI(サムライ)賞
・坂本龍一
東京ジェムストーン賞
・松岡茉優
・石橋静河
・アデリーヌ・デルミー
・ダフネ・ロー
*受賞の瞬間の喜び映像
|