logo


asicro interview 17

更新日:2007.8.16

p1

久しぶりに公式来日したサム・リー
『ドッグ・バイト・ドッグ』は
僕の大事な作品
 −サム・リー

 8月11日より公開中の『ドッグ・バイト・ドッグ』。公開初日の舞台挨拶をするために、主演のサム・リーが来日。舞台挨拶前日の午後、3媒体合同でインタビューをすることができました。取材ごとにTシャツを替えているというサム。香港のファッション・リーダーでもあるだけに、もちろん、着ているのは自分でデザインしたものでした。

質問アジクロからの質問サム

今回はかなりハードなアクションの連続でした。特に最後のエディソンさんとのバトルシーンなど、スタントなしでやられたのですか?

 サム「スタントなしで、全部自分でやりました」

p2

質問には真剣に答えてくれるサム
怪我をしたりしましたか?

 サム「チョットダケ。だから、怒らせないでね」(怒らせると恐いよ、との意味)

バイオレンスのシーンもすごかったですが、一方でお父さんとの葛藤がある難しい役だったと思います。役作りはどうしましたか?

 サム「撮影前に、脚本を何度も何度も読み返して消化し、芝居にどんな肉付けをしたらいいか、いろいろ考えました。もちろん、監督や出演者たちともセッションを重ね、どんな演技をしていくかプランを作っていきました。最終的には、現場で芝居の相手を見ながら、肉付けの仕方を変えていったりもしました。それがすべて上手くいったので、今回はこのような出来になったと思います」

当初は配役が逆だったそうですが、もしサムさんがパンを演じたとしたらどんな風になっていたと思いますか?

p3
 サム「脚本を見た時は、僕が殺し屋の役をやった方がいいんじゃないかと思いました。すると、ソイ・チェン監督が『観客が見たら君がパンの役だってすぐにわかってしまう。先入観ができてしまう。だから、今回は役を入れ替えたいんだ』ということで、エディソンと役を入れ替えました。入れ替えたというか、普段とは役柄が入れ替わっているような状態ですね。

 正直に言って、もし僕がパンの役をやっていたら、エディソンよりもっと恐い芝居ができたはずです。それは、映画のラストで観ることができます。エディソンを追ってタイに行き、地下の格闘場で闘って人を殺しながら彼を待っているシーンの僕。それが、前半のエディソンの部分になるでしょう。あんな風になると思います」

映画の前半とラストでは、(サムの役柄が)まるで違う雰囲気になっていますが、差を出すために心掛けたことはありますか?

 サム「少し変えたくらいでは、絶対にわかりません。特にラストは、髪を剃り上げて、眉も剃って、体もちょっと鍛えて、体つきから全部を変えて、変化を見せました。後半はセリフがなくて、とにかく闘って人を殺しているシーンばかりだったので、それだけでもある程度変化は見えますが、変えるのであれば全部変えようということで、大きく変えました」

p4

サムもすっかり大人になりました
ソイ・チェン監督は国内外で評価されていますが、一緒に仕事をされてどうでしたか?

 サム「最初に会ったのは、コメディ映画を撮影している時で、まだ助監督でした。歳も僕より1つか2つ上くらいで、ほとんど同じなので、コメディ映画というのもあって、冗談を言い合ったりして、楽しく仕事しました。その次は、彼が監督になって、ホラー映画(『ノイズ』)を撮った時で、2日間ほどゲスト出演しました。その時は、あまり変わらないけど、ちょっと大人になったかなという感じでした。そして今回『ドッグ・バイト・ドッグ』で会った時は、全く別人のようでした。ほんとうに大人になっていました。監督として熟練したんですね。もちろん、この映画がリアルなバイオレンス・アクションだったので、前みたいに冗談を言い合うのとは違って、ちょっと厳粛な現場だったというのもありますが、彼自身の演技指導にしても、スタッフのコントロールにしても、とても成熟した印象を受けました」(続きを読む)


P1 > P2 | ▼作品紹介ページ ▼TIFFでの監督とエディソン
●back numbers
profile
サム・リー
李燦森/Sam Lee

1975年9月27日、香港生まれ。街でスケボーをしていたところを、フルーツ・チャン監督にスカウトされ、『メイド・イン・ホンコン』(97)で主演デビューしたシンデレラボーイ。ファッションセンスのよさから、モデルとしても活躍。日本でもポパイの表紙を飾っている。

以後、多数の作品に出演しているが、友人とフィギュアの会社を作ったり、自らTシャツをデザインしてファッションブランドを立ち上げるなど、ファッションリーダーとしても活躍。最新コラボブランドはSubcrew。2000年には、LMFというヒップホップグループに参加して音楽活動も行っている。

『無問題2』や『ピンポン』、最近では『夜の上海』や『蠍子』など、日本映画や日本合作映画にも多数出演しており、日本との縁も深い。
公式ブログ
Sam Lee 李燦森(香港)
*日本訪問時の写真もアップされてます。
filmography
movie

1997年

・メイド・イン・ホンコン

1998年
・ビースト・コップス/野獣刑警
・硝子のジェネレーション
 /香港少年激闘団
・生化壽屍
・激戦/A True Mob Story
・追兇20年
・花火降る夏

1999年
・失業皇帝
・スイート・ムーンライト
・ゴージャス
・もういちど逢いたくて
・ジェネックス・コップ
・人体実験外科医 ドクターX
・上帝之手
・七月又十四之信不信由[イ尓]
・八仙飯店之人肉饅頭3/
 エンド・オブ・マーダー
・レジェンド・オブ・ヒーロー
 /中華英雄
・灣仔12妹
・新家法
・わすれな草
・黒道風雲之収數王
・曖昧な週末
・リトル・チュン

2000年
・真愛
・窗内閃燦的音符
・エンドレスラブ
・手機凶靈
・生死拳速
・スモールミラクル
・愛與誠
・スパイチーム
・ジェネックス・コップ2
・ジェネックス・ゾンビ
・ドリアンドリアン

2001年
・スー・チーin ヴィジブル・
 シークレット
・Fing頭K王之王
・ファイナル・ロマンス
・ノイズ
・一個爛賭的傳説
・トランサー/霊幻警察
・カラー・オブ・ペイン/野狼
・驚聲尖叫