祝祭音楽劇「トゥーランドット」
の主演に日本語で挑む!
−アーメイ(張惠妹)
今年3月より、新しくなってオープンする赤坂ACTシアター。そのこけら落としとして開催される祝祭音楽劇『トゥーランドット』の主役に選ばれたのが、台湾だけでなくアジアを代表する人気実力派シンガーのアーメイこと張惠妹です。昨年12月の初め、『トゥーランドット』製作発表記者会見で緊急来日したアーメイに、単独インタビューをすることができましたので、ご紹介します。
取材場所に到着すると、ソファで編み物をしている人を発見。スタッフに囲まれておしゃべりしながらカラフルなマフラーを編んでいる、そのかわいい人がアーメイでした。そして、テーブルを挟んで対面すると、ほんとうに小さくて、キュッとエネルギーが詰まったような印象。この小さな体から、あの迫力のボーカルとダイナミックなダンスが生まれるのですね。今回は『トゥーランドット』と歌手活動の両方について聞いてみました。
(以下、アジクロ、アーメイ)
『トゥーランドット』は、2006年12月の『カルメン』に続く2度目のミュージカルですが、今回は日本で約2ヶ月間の長期公演となります。今のお気持ちは?
アーメイ「まだリハーサルが始まっていないので、具体的な感想はありませんが、もうすぐリハーサルに入る予定なので、期待でわくわくしています。皆さんと一緒にお芝居を作っていく中で、学ぶことがたくさんあると思います」
今回は日本の豪華なスタッフ&キャストの中で唯一の外国人ですが、不安はありませんか?
アーメイ「セリフも歌の歌詞も全部日本語なので、最初はたしかに不安でした。でも、キャストもスタッフも日本では第一線の素晴らしい方たちだとわかったので、とても貴重な機会だと思い、参加することに決めたんです」
日本語はできるのですか?
アーメイ「聴くのと読むのは大丈夫ですが、日本語を使う機会があまりないので、話すのはまだ得意ではありません」
たしかお姉さんは、結婚して日本に住んでいらっしゃいますよね?
アーメイ「かなり昔は住んでいましたが、今は違います。私が住んでいた村のお年寄りは皆日本語ができるので、それで姉も日本語が話せるんです。実は妹の夫も日本人。そういう環境にいるので、私にとって日本語は比較的身近なものなんです。この機会にもっと勉強して、日本語ができるようになりたいと思っています」
小さい頃は「Katsu」と呼ばれていたそうですね?
アーメイ「ガキ大将だったんです(笑)。子どもたちをいっぱい従えて遊び回ってました。ふざけて相撲をとったりすると、必ず私が勝つんです。それで父や母が『この子はまた勝つ』『勝つ』って言っているのを、周りの子どもたちが聴いていて、私のことを『Katsu』と呼んでいたんです(笑)」
そこで「ミュージカルでも、ぜひ勝ってください」と言うと、通訳なしですぐに「謝謝」と笑顔でこたえてくれました。日本語、ちゃんと通じているようです。
『トゥーランドット』は、以前にチャン・イーモウ監督が演出されたのはご存じですか?
アーメイ「知っています。でも、残念ながら観ていません」
そのチャン・イーモウ監督の映画でも活躍しているワダ・エミさんが、今回は衣装をデザインされるので、とてもゴージャスになりそうですね。
アーメイ「北京で宣伝用の映像を撮った時に、初めて衣装を着ました。とても綺麗で、着ると女王トゥーランドットになったような気分でした。だけど、すっごく重かった(笑)」
と笑いながら「很重、很重…」と呟いていたのがかわいかったです。(次の頁へ)
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