●自由な発想がジェイの強味
劇中のロマンチックなデートシーンのなかでいちばん気に入ったシーンはどれでしたか?
ルンメイ「うーん…自転車の二人乗りシーンが楽しかったかしら。坂を上ったりもしなければならなくて、自転車を漕ぐジェイはすごく大変だったんですけど、遠くからロングショットで撮っているので聞こえないだろうって『重いな』『疲れたよ』とか言いながらで、それがいちばんおかしかったですね(笑)」
映画のように激しく切ない恋をしたことはありますか?
ルンメイ「(戸惑った風に笑って)エー…あそこまではのないと思います。今思うと、初恋は大胆だった気がするんですよ。拘束もなかったし、初めての恋愛経験だったので何でもアリみたいな感じで、ふたりとも若くて怖いものなし、そういう恋でしたね」
●文化・民族性の異なる映画からも学びたい
さて、ここ何年かで台湾映画は息を吹き返しつつありますが、ルンメイさんご自身は香港のツイ・ハーク監督の映画に主演されたり、外に向かって仕事の場を広げていってらっしゃるように見受けられます。台湾での仕事と他所での仕事のバランスをどのように考えていらっしゃいますか?
ルンメイ「たしかに、最近、香港の会社と契約して、時代劇などを撮っていますけど、だからと言って台湾映画を諦めたわけではありません。また台湾の新しい監督さんと一緒にやりたいですね。台湾映画界はものすごくいい状況ではないんですけど、大勢の製作者が頑張っています。私は台湾で生まれ育った俳優ですし、ぜひ台湾映画を続けていくつもりです。
香港の会社と契約をしたのは、地域性へのこだわりではなくて、私を尊重してくれてやりやすいですし、映画に対する考え方がすごく近いと感じたからなのです。いろいろな地域の俳優、スタッフ、監督…彼らにはそれぞれ違った文化や民族性があるわけですから、一緒に仕事をすることで学ぶこともあります。物語も撮影の手法も場所によって違うと思いますから、そういうところからも学ぶことが多いのではないでしょうか。そういう意味で、国際的な仕事をしていきたいと思っています」
これからどういった女優さんになりたいですか?
ルンメイ「18才でデビューしてから、いきなり先生とかいう役ではなく学生の役を演じて来れたのは、若いときにはそういう過程が必要だということで良かったと思います。でも、大学を卒業して2年になりますので、これからはもっともっといろいろな役柄に挑戦したいですね。
ただ何がやりたいと自分から制限するつもりはないんです。時代劇もあるでしょうし、ときには体に障害のある役柄も演じてみたいと思いますけど、絶対にやってみたいというよりも、いろいろな役をやることでいろいろな表現をしていきたいのです。そういう訳で、オープンな気持ちで役柄に対応していきたいと思います。とにかくいろいろな役をやって実力をつけたいと願っています」
(8月23日 六本木にて/取材・撮影:Qnico)
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