姉の小雪を演じるミシェル・チェン(陳妍希)
(c)2012 South Island Film Inc.
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妹の小霜を演じるチェン・イーハン(陳意涵)
(c)2012 South Island Film Inc.
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Q:主人公を双子にしたのは、状況を対等にしたかったからでしょうか?
監督「対等と対比です。妹の運命が姉の運命であったり、姉の運命が妹の運命であったり。絡み合ったり、影響しあったりしています」
Q:テーマは愛の試練ですか?
監督「表面的なところではそうかもしれません。もっと深く掘り下げたところでは、人間性、周囲の人の反応への挑戦ですね。この作品では、美しさと醜さ、幸せと不幸、生と死、善と悪など、いろんな対比が絡み合い、最終的にはそれらを乗り越えてラストへつながる。人生が続いていくということなんです」
●出演者たちのエピソード
Q:キャスティングが豪華です。特にチェン・イーハンとミシェル・チェンの演技は素晴らしいのですが、相手役を演じたジェリー・イェンは8年ぶりの映画出演、またジョセフ・チェンは初出演です。人気スターでもある2人ですが、演技はいかがでしたか?
監督「それまでは、ほとんどが台湾ドラマへの出演で、今回が初めての挑戦でしたが、今までの自分の殻を破って、違う自分を発見できたんじゃないかしら。もちろん、まだ主演男優賞は取れないけど(笑)これからいい演技をするきっかけになればと思いますね」
Q:撮影時の面白いエピソードや苦労話があれば、聞かせてください。
精悍な海賊を演じたジェリー・イェン(言承旭)
(c)2012 South Island Film Inc.
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監督「ジェリーはの顔の刀傷がとても気に入ってた。撮影が終ったら、これをお土産に持って帰りたいと言うので、おかしくて(笑)。その後、半年間もこのから抜け出せなくて、ずっと無精ヒゲのままだったみたい。それで、マネージャーに怒られて、やっとヒゲをきれいに剃ったの(笑)。
チェン・イーハンは現場でかなりお酒を飲んでた(笑)。衣装が薄着だったから。すごく寒い所で撮影をしてたんです。これが、その時の私(と、写真を見せてくださる)。暖かい帽子を被って、厚いコートを着込んでるでしょ。毎日、2〜3度の気温の中で撮影したので、身体を暖めようとしたんでしょうね(笑)。
彼女とは親しくて、もう古くからの付き合いなので友だちです。お酒を飲んではいけないという、私の撮影ルールもよく知っているはず。撮影の8時間前からお酒を飲んではいけないんです。それで、お酒をポットに入れて、こっそり飲んでた(笑)。しかも、ジェリーにもお酒を飲ませてて、2人とも顔が真っ赤になってたわ(笑)」
Q:それも撮影しましたか?
監督「もちろん、それは撮ってません。私に見つかって『いや〜、ほんとに、寒いんで』だって(笑)。ルールを破られてしまって…それからは、4人でお酒を飲んでました(笑)」
Q:南洋なので暖かそうな海に見えたのですが、冬だったのですね。
監督「南国なので植物は皆、緑ですが、実際の気温は2度しかなかったんです」
Q:カメラマンのホホ・リウ(劉芸后)さんの映像が、とても美しくて素晴らしかったです。先日、ジョセフ・チェンさんがファンミーティングで映像を観た時、吸い込まれて何も言えなくなってました。
時代劇で映画デビューしたジョセフ・チェン(鄭元暢)
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監督「彼はもともとすごく美しいから、美しく映っていて当然よね(笑)。特にジョセフが出てる場面は、飛び抜けて美しいと思う。こういう格好をしたら、昔の時代に生きてた人のように見えるの」
Q:でも、彼にとっては初めての時代劇ですよね?
監督「昔の人と同じように動くトレーニングがあったんだけど、指導する先生も、特にジョセフはずば抜けて(昔の人に)似ていると言ってましたね。レッスンの必要がなかったのは、ジェリーだけ。海賊だから。でも、気をつけないとアイドルぽい部分が出てしまうので、そういう部分は全部殺して、原始的な野獣みたいな一面を見せるようにと注文しました。だから一時、無精ヒゲを生やしたり、だらしない格好をしている時期があったけれども、この作品のためなんです(笑)」(次頁へ続く)
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