●映画作りと台湾映画について
ポスターに合わせてしゃがんでくださったお茶目な監督
|
Q:ずっと女性を主人公にした作品が多いですが、今後もやはり女性をテーマにした映画を撮り続けていかれますか?
監督「でしょうね。男性を主人公にした映画を撮るのであれば、多分ゲイの映画になるでしょう(笑)」
Q:女性監督から見たゲイの映画を撮るのも面白いですね。
監督「最初の作品の主人公は男性だったのよ」
Q:次回作の予定または具体的なアイデアがあれば教えてください。
監督「女性スタント・ウーマンのお話。もちろん恋も入ってます(笑)」
Q:主演の方は決まっているのですか?
監督「それは、まだ。今は脚本を錬っているところです」
Q:では、完成はまた2、3年後くらいでしょうか?
監督「そんなにはかからないわ。2年くらいかな。1年早くなった(笑)」
Q:台湾映画界は今、若い監督がたくさん出て来て、活気があると思いますが、監督からみていかがですか?
監督「映画にいろんなテーマ、いろんなジャンルがあることは、とてもいいことです。私たちも今日は日本料理を食べたい、明日はイタリア料理、時には台湾の庶民的な料理を食べたいと思うのと同じように、観客に違うタイプの映画を提供するのはいいこと。そうやって、いろんな違う選択肢を提供しながらも、一方では、台湾映画としての特色を確立させることがとても重要です。でも、それは同時に、とても難しいことでもあります。
台湾映画の特色である、情に深いところをきちんと描いて、ストーリーがちゃんと語れるような作品を自分で作れたらいいのですが。警察とか銃撃戦とかアクションシーンとかは、台湾映画が得意とするところではないし、ハリウッド映画みたいにVFXが得意かというと、そうでもない。ただ、アジアで感情を細かく描けるのは、日本映画と台湾映画だと思うんです。その部分を、自分できちんとできたらいいなと思いますね」
撮影を担当するホホ・リウ監督(左)と。
書斎のように撮りたいと話したら、さっとポスターの高さ
を調整して絵作りをしてくださいました。さすが!
|
ありがとうございました。
初めてお会いしたゼロ・チョウ監督は、小柄でかわいらしい方。翌日はアジアフォーカス福岡映画祭でのプレミア上映で、台風を心配しながらも舞台挨拶の予定があり、ワクワクとした感じでとても上機嫌でした。にこにこしながらも、お答えはストレートで率直。とても聡明な方という印象を受けました。よきパートナーである撮影監督のホホ・リウさんも同行していらしたので、ツーショットも撮らせていただきました。
美しいキャストたちによる美しい映像が堪能できる本作。主演の4人だけでなく、香港からはサイモン・ヤム(任達華)とサンドラ・ン(呉君如)のベテランスターが、そして中国からもリー・シャオラン(李小冉)、マオ・ズーシュン(茅子俊)と美しい若手スターが出演。彼らの愛情物語もまた、愛の複雑さや人間の業を際立たせています。様々な愛と対比がたゆたうように描かれる『花様 〜たゆたう想い〜』、ぜひ大きなスクリーンで味わってください。
(2013年9月15日 クロックワークス本社にて)
前頁を読む 1 < 2 < 3 ▼映画紹介
|