Q:ハイタッチが印象的でした。
チェン・フイリン「普通のハイタッチはそれほど難しくないんです。本能的なもので、手をあげれば、向こうも手をあげてくれてた。一番難しかったのは、リラが亡くなる直前のシーンです。最後の気力を使って、頑張ってハイタッチしてくれたところですが、実はそこも何回も撮り直しました。犬は手をあげると、すぐに寝返りをしてこっちに寄ってきたがるんですね。それだと、元気過ぎてだめ。最後には、ワンちゃんの方が飽きてしまい、『何をして欲しいの?』みたいな嫌そうな顔をしたので、そのシーンが撮れたんです(笑)」
Q:キャストについてですが、今回は特にピーターさんがいつもと違う役柄で、驚いたし面白かったのですが、どのような役作りをされたのですか?
チェン・フイリン「ピーターの起用についても、面白いいきさつがあります。実は先にチャン・チュンニンが決まっていました。彼女はピーターと何度も共演していたので、彼を推薦してくれたんです。彼は中国大陸ですごく人気があり、映画やドラマの撮影で忙しい方なので、もう無理じゃないかなと思っていたのですが、彼の方からすごく興味を示してくれました。
最初、台湾で会った時は、今と同じように髪がすごく短くて、何かの役柄で日本の軍人役を演じていたようです。話をしてみると、これまでに作品を通して抱いていたイメージと彼がまったく違うと感じました。それまではセレブな役柄やヒーロー系のかっこいい役柄が多かったのですが、会ってみるとよく笑うし、大きな男の子みたいな感じでした。同じ歳なのに、ちょっと子どもっぽいなと(笑)。
話を聞いてみると、実は彼は今回のハオジエと共通点があり、普段はオフの時もどこかにでかけていくような人ではなく、ゲームが好きで、家に引きこもっているのが好きみたいなんです。たいした趣味もなく、バレーボールとゲームが好き。また、大学では美術を習っていたそうで、絵を描くのも得意。『今までと違った役をやってみたい』と言っていたので、彼を起用することにしました」
ピンクとブルーでさり気なくファッションを合わせていますね!
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Q:これから撮ってみたい映画やテーマはありますか?
チェン・フイリン「ずっと愛というテーマを撮っていきたいし、これからも私が感動させられた作品をどんどん撮っていきたいです」
Q:今後も合作を考えておられますか?
ガン・リー「今は台湾空軍を描いた映画(『想飛/Dream Fighter』)の撮影を終えたばかりで、編集作業をやっています。8月に上映する予定です。戦闘機のパイロットの話ですが、テーマはラブストーリー。私が監督しました。主演はブライアン・チャン(張睿家)です」
ここでタイムアップ。最後はプロデューサーとしての予定を聞いてみたのですが、さすがガン・リー プロデューサー。自身の監督による新作をPRしておられました。そういえば、取材当日は台湾空軍と書かれたキャップも、さり気なく椅子の上に置いてありました。蕭力修(シャオ・リーシウ)との共同監督による『想飛』も気になりますが、まずは台湾初のペット映画『一分間だけ』の日本と台湾での反響が楽しみです。
(2014年3月14日 六本木リッツカールトンにて)
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