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asicro interview 88

更新日:2024.5.30

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脚本家出身のチャン・ハンジュン監督
リアリティにこだわり
奇跡の実話を完全映画化!
 ー チャン・ハンジュン

 4月26日より絶賛公開中の胸アツ青春スポーツ映画『リバウンド』。2012年に釜山中央高校のバスケットボール部が起こした奇跡の実話を、チャン・ハンジュン監督はリアリティにこだわって映画化し、実際のコーチや選手たちと似ている俳優をキャスティング。特にコーチ役を演じたアン・ジェホンは体重を10キロも増やし、シンクロ率90%を実現しています。選手を演じた若手俳優たちにはバスケットボールの経験がない者もいましたが、徹底的なトレーニングをして撮影に臨み、迫真のプレーを見せてくれます。

 脚本は、『工作 黒金星と呼ばれた男』やドラマ「ナルコの神」で知られるクォン・ソンフィ。さらに、監督の奥様で「シグナル」や「キングダム」など数々の大ヒットドラマを生み出したキム・ウニも参加。リアリティを重視しつつも、それぞれのキャラクターに寄り添った繊細な脚本が仕上がりました。そんなこだわりの監督がキャスティングや脚本について語る公式インタビューが届きましたのでご紹介します。映画と合わせてお楽しみください。

Q:映画『リバウンド』は長い年月をかけて準備した作品だと聞きました。今回の映画で監督を務めることになったきっかけと、また決心した理由について聞きたいです。

 監督「あまり世間では知られていない実話という点に惹かれ、若い選手たちの汗と闘志をかたちにしてみたいと思い、今回監督をすることを決心しました」

Q:『リバウンド』で初めてスポーツ映画を監督することになりましたが、 特に韓国で本格的にバスケットボールについて取り上げたのは、今回の『リバウンド』が初めてだったと思います。今回、撮影をしながら、特に気をつかった点、そして大変だった部分はどういうところでしたか?

 監督「スポーツ映画では、競技そのものが迫力あるように見せることが必須です。そのため、俳優たちは実際にバスケットボールの実力を兼ね備えていなければならず、彼らのプレイが本物だということも伝えたかった。そこで生み出された数多くの掛け合いは、何度も練習されたものです。さらに、プレイに従ってカメラの動きを合わせるため、幾度もリハーサルを繰り返しました。約3ヵ月間の合宿生活を経て、リアルな試合シーンをカメラに収めるため、皆が努力しました」

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高いシンクロ率で演じきった俳優たち
(前列左からチョン・ジヌン、アン・ジェホン、イ・シニョン、キム・ミン)
(後列左からチョン・ゴンジュ、アン・ジホ、キム・テク)


©2023 NEXON Korea Corporation, B.A. Entertainment, Walkhousecompany

Q:カンコーチ役の俳優アン・ジェホンさんは実在の人物と非常に高いシンクロ率を披露し、素晴らしいキャスティングだったと思います。アン・ジェホンさんをキャスティングすることになった理由と、演技の点でアン・ジェホンさんに何か助言したことはありましたか?

 監督「アン・ジェホンさんは韓国の俳優の中でも、細かな感情表現ができるかなり優れた俳優です。 そして、実際のカンコーチと似た身体つきと容姿だったため、キャスティングすることになりました。 実際、アン・ジェホンさんはカンコーチと同じ身長で、ヘアスタイルや風貌もシンクロ率をさらに高めるために努力されていました。演技面では、誇張したり、状況展開のためのジャンルにとらわれた演技ではなく、できるだけ自然な演技をお願いしました」

Q:釜山中央高校の選手を演じた他の俳優も、実際の人物と似た俳優をキャスティングされたと聞きました。 オーディションを進行しながら、重要視していたポイントを教えてください。 

 監督「実際の選手たちと身体つきが似ている俳優を探すと同時に、バスケットボールの実力も重要でしたし、もちろん演技力も重要な要素だったので、キャスティングするのは容易ではありませんでした。20代の俳優ら約400人が参加したバスケットボールと演技のオーディションを通じて俳優を選抜しました」

Q:実在の人物を描くのはとても難しいことだと思います。 監督が実際の話を脚色して製作しながら、特に気を使った部分についてお聞きしたいです。

 監督「劇的な展開のための作意的な要素を最大限排除し、実際の物語に近づけて脚色しました」

Q:エースのチョン・ギボム選手を演じたイ・シニョンさんをキャスティングした理由についてお聞きしたいです。 また、撮影現場でどのようなアドバイスをしたのか、イ・シニョンさんと一緒に本作を作り上げてみていかがでしたか。

 監督「イ・シニョンさんは一目で気に入りました。 彼が持っている平凡なように見えて綺麗な容姿と物静かな雰囲気が良かったんです。演技も良かったのですが、問題はバスケットボールをした経験がなかったということでした。 ギボムの役割はチーム内で一番バスケットボールが上手でなければならないので多くの悩みがありましたが、彼の血のにじむような努力と彼が持つ情熱で克服できると思い、キャスティングしました。 彼は特有の勤勉さと粘り強さで試合シーンを演じていました。これからの10年がとても期待される俳優だと思います」

Q:チョン・ジヌンさんの場合、以前からバスケットボールをされていて、本作では勝利のカギとなるキーパーソンだったと思います。 今回キャラクターを作るにあたって何かお話されたことはありますか?

 監督「俳優チョン・ジヌンさんの演技はある程度見たことがあると思っていましたが、本作のギュヒョク役の演技は私が思っていたよりはるかに安定感のある演技を見せてくれたと思います。 バスケットボールの実力だけでなく、私が頭の中に描いたギュヒョクをうまくかたちにしてくれてありがたく思います」

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コーチが熱くなり過ぎて選手たちが止めに入る
アン・ジェホンの熱演場面
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主力がいなくなったことで
バランスのいいチームワークが生まれる

©2023 NEXON Korea Corporation, B.A. Entertainment, Walkhousecompany

Q:作家のクォン・ソンフィさん、キム・ウニさんが本作の脚本を担当されました。 作家陣と一緒に仕事をしてみた感想、また監督として、作家さんにお願いしたことがあれば教えてください。

 監督「クォン・ソンフィさんの荒削りだが力のある言葉とキム・ウニさんの繊細な描写の展開がとても良かったです。作家さんたちには最大限作意的な要素を取り除いてほしい、というお願いをしていましたが、満足できる修正稿が届きました」

Q:映画を鑑賞した多くの観客が、リアルな試合シーンはもちろん、キャラクター間のドラマについて好評しています。 今回映画を撮影しながら、特に心血を注いで撮影したシーンがありますか?

 監督「すべての試合シーンに生々しい臨場感を与えるために努力しました。特に決勝戦は俳優、スタッフ、みんなの汗の結晶だと思います」

Q:印象深いor好きな日本の作品(映画/ドラマ)はありますか?

 監督「中島哲也監督の『嫌われ松子の一生』、また是枝裕和監督の作品も好きです」

Q:好きな日本の監督や俳優の皆さんはいますか?

 監督「今村昌平監督です」

Q:いよいよ日本でも『リバウンド』が劇場公開されます。日本の観客に一言お願いします。

 監督「スラムダンクの国、日本で『リバウンド』が公開されるなんてわくわくするし緊張もします。ぜひ実話のもつ力と感動を日本の観客の方々にも感じていただければ嬉しいです」

(2024年4月 公式インタビューより)

 まだまだ、日本全国での上映が続く『リバウンド』。現在は大学でバスケ部のコーチを務める実在のカン・コーチや教え子たちも協力したという試合のシーンはまさに、迫力満点。本物さながらのスピード感と臨場感で圧倒し、控え選手のいない状態で勝ち抜いていった彼らの勇姿が堪能できます。その後の本物の選手たちの動向も、エンディングで知ることができます。「努力次第でチャンスが生まれる、リバウンドがやって来る」頑張る人にエールを送る本作、ぜひ劇場でご覧ください。


▼『リバウンド』作品紹介 

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profile
チャン・ハンジュン
Chang Hang-jun


1969年9月17日生まれ。ソウルのフィムン高在籍中から脚本家を目指し、ソウル芸術大学に進学。卒業後はSBSで放送作家としてキャリアをスタートさせた。1996年、アン・ソンギ主演作『パク・ポンゴン家出事件』の脚本家として映画界にデビュー。02年に『ライターをつけろ』で初監督し、04年の『吹けよ春風』では監督・脚本・出演と3役をこなした。

10年には「危機一髪!プンニョンマンション」で妻のキム・ウニと共同で脚本を担当。続いて脚本・演出を手掛けた「サイン」がヒットし、日本でリメイクもされた。ドラマ・映画に友情出演として顔を出すことが多く、トークセンスと豊富な知識が買われてバラエティのMCとしても活躍している。本作は『記憶の夜』(17)以来の監督作。
filmography -movie
監督
・ライターをつけろ(02)
・吹けよ春風(03)
・記憶の夜(17)
リバウンド(23)
脚本・脚色
・パク・ポンゴン家出事件 (96)
 *脚本
・北京飯店(99)*脚本
・吹けよ春風(03)*脚本
・天国からのメッセージ(04)
 *脚色
・最後まで行く(14) *脚色

出演
俳優としても活躍。

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・パク・ポンゴン家出事件 (96)
・ライターをつけろ(02)
・吹けよ春風(03)
・天国からのメッセージ(04)
・お熱いのがお好き(07)
・アタック・ザ・ガス・
 ステーション!2(09)
・もう我慢できない(10)
・ワンダフル・ラジオ(11)
・容疑者S(12)
・ごますりの王(12)
・スーパースター(12)
・ヴィーナス・トーク
 〜官能の法則(13)
・罠 ー少女の誘惑ー(14)
・もっと猟奇的な彼女(16)
・チャ・インピョはどこへ
 消えたのか?(20)
filmography -drama
脚本・演出
・戦闘のマナー(08)
・危機一髪 プンニョンビラ (10)
・サイン(11)
 演出(1-10回)
 脚本(11−20回)
・ドラマの帝王(12)
・無限挑戦 2016 無限商社:
 危機の会社員(16)

出演
・戦闘のマナー(08)
・殺したい男(08)
・明日に向かってハイキック
 (09)
・最高の愛
 ー恋はドゥグンドゥグン(11)
・じゃがいも星(13)
・星から来たあなた(13)
・ピノキオ(14)
・タンタラ
 〜キミを感じてる〜(16)