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花の生涯 梅蘭芳

監督:チェン・カイコー
脚本:ゲリン・ヤン、チェン・クオフー、チャン・チアルー
原案:メイ・シアオウー
撮影:チャオ・シァオシー
編集:チョウ・イン
衣装:チェン・トンシュン
クリエイティブ・スーパーバイザー:メイ・パオチウ
音楽:チャオ・チーピン
出演:レオン・ライ、チャン・ツィイー、スン・ホンレイ、チェン・ホン、ワン・シュエチー、イン・ター、ユィ・シャオチュン、安藤政信

2008年/中国
日本公開日/2009年3月7日
カラー/スコープサイズ/ドルビーデジタル/147分
配給:アスミック・エース、角川エンタテインメント
2009年 ベルリン国際映画祭コンペティション部門参加作品


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花の生涯 梅蘭芳
(梅蘭芳/Forever Enthralled)

story

 メイ・ランファンは、祖父の代から続く北京の京劇の名門に生まれたが、早くに両親を亡くし、父親のように慕っていた伯父とも少年時代に死別する。伯父は京劇人生の厳しさと励ましの言葉を手紙に綴り、彼に残してくれた。

 10年後、清朝崩壊後の中華民国。青年になったメイ・ランファン(ユィ・シャオチュン)は女形スターとして活躍していたが、海外で学んだチウ・ルーパイ(スン・ホンレイ)の講演を聴き、「古い決まりごとに縛られず生身の人間を演じるべきだ」という主張に感銘を受ける。一方、京劇に否定的だったチウも、メイ・ランファンの舞台に心を奪われてしまい、ついには司法局長の地位も家も捨てて、メイ・ランファンと義兄弟の契りを結ぶ。

 チウのアドバイスを受け、輝きを増していくメイ・ランファンの舞台。伝統を重んじる師匠のシーサン・イェン(ワン・シュエチー)はそれを快く思わず、弟子に対決を挑む。それぞれ別の劇場で3回上演して人気を競うのだ。初日は負けたものの、2日目は現代悲劇に挑戦して客をさらい、3日目の勝利も確実となる。最後まで戦って尽きたシーサン・イェンは「役者の地位向上に最善を尽くせ」と、弟子に京劇の将来を託すのだった。

 数年後。円熟期を迎えたメイ・ランファン(レオン・ライ)は、大事なブレーンであるチウやフォン(イン・ター)と共にアメリカ公演を計画していた。しかし、家を抵当に入れて資金を調達することに、妻のフー・チーファン(チェン・ホン)は断固反対していた。

 その頃、メイ・ランファンは京劇界きっての男形女優、モン・シァオトン(チャン・ツィイー)と出会う。率直な彼女に急速に惹かれるメイ・ランファン。ふたりは舞台での共演を通して愛を深めていく。それはメイ・ランファンにとって初めての恋であり、彼女と一緒にいると自由を感じることができるのだった…。

●アジコのおすすめポイント:

レオン・ライが梅蘭芳を演じるということで、どんな作品になっているのか興味津々だったのですが、レオンが登場するのは映画の中盤から。前半は、若き梅蘭芳を演じるユィ・シャオチュンが見事な舞いを披露し、師匠との演技対決など見所たっぷり。名人となった後半は、舞台よりも芸術家としての内面の葛藤に重点が移っていきます。唯一、チャン・ツィイーと共演して踊る場面は印象的。そんな夫を影で支える妻役のチェン・ホンも、健気さがよく出ています。後半へ行くほど、人間ドラマの部分が増してきますが、本作は実在の人物を描いた伝記もの。『さらば、わが愛/覇王別姫』とはまったく別の作品として観賞されることをオススメします。スン・ホンレイやワン・シュエチーなど、脇の俳優たちの名演にもご注目を。


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