デビュー作で初女形に挑戦!
−ユィ・シャオチュン
(余少群)
『花の生涯 梅蘭芳』で若き日の梅蘭芳を演じたのが、中国では若手の京劇俳優でもあるユィ・シャオチュン(余少群)です。浙江越劇団に所属し、越劇TVドラマなどでも活躍していましたが、この作品でチェン・カイコー監督に抜擢され、純粋で真直ぐな若き日の梅蘭芳役を好演。一躍注目の新人スターに躍り出ました。舞台、ドラマ、映画、そして歌と、活躍の場を広げている期待の新人俳優、ユィ・シャオチュンの素顔をご紹介します。
14歳の時、ご両親の反対を押し切って京劇を始められたそうですね?
ユィ「中国では伝統的に、男の子が演劇をやることは反対されます。特に年輩の人はそうなんですが、とにかく、小さい時に伝統演劇の舞台を観て、いろんな美しいスタイルに単純に魅せられてしまったのです。それで、自分もやろうと思って入ってみたら、ものすごく広い世界が広がっていました」
小さい頃から、そういう舞台を観る機会が多かったのですか?
ユィ「多かったですね。特に僕が小さかった80年代の中国では観る機会が多かったです」
漢劇(武漢の京劇)をやっておられた頃は、男役だったのですよね?
ユィ「そうです。特に武将など、将軍役をやっていました」
それから越劇(上海の京劇)に変わったのはなぜ?
ユィ「実は中国の『紅楼夢』という小説を読んで、魅せられたんです。中国にはいろんな演劇がありますが、『紅楼夢』を演れるのは越劇だけだったんです」
それから女形をやられるようになったのですか?
ユィ「いえいえ。若い男性の役です」
すると、女形を演られたのはこの映画が初めてなのですか?
ユィ「はい(とうなずく)」
演ってみて、どうでしたか?
ユィ「自分では思いがけなかったんですが、女形もけっこうイケテルかなと思いました(笑)」
この映画の後、人気者になられて、映画やドラマなどのオファーが殺到しているそうですが、今後も舞台は続けるのでしょうか?
ユィ「う〜ん…諦めません」
今回、チェン・カイコー監督から声がかかったわけですが、オーディションがあったのですか?
ユィ「特にオーディションはなかったのですが、助監督の方が僕の劇団(浙江越劇団)がある杭州に来て、伝統演劇の素養のある人を探していました。たまたま間に入った人が僕を知っていたので、僕が劇団を案内したんです。それで、いろんな役者に会ったのですが、特に何も言わずに帰られました。それから1ヶ月くらいして、監督夫妻がやって来て、僕に会いたいということだったので『ああ、そういうことか』と思いました。
後で、悪口を言われました。最初に助監督さんがいらした時に、自分が選ばれるよう、わざといい役者を見せなかったんじゃないかと。もちろん、そんなことはなくて、皆が練習しているところへ案内して、見せたんですけどね(笑)」(続きを読む)
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