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鯨とり ナドヤカンダ

監督:ペ・チャンホ
原作・脚本:チェ・イノ
撮影:チョン・グァンソク
音楽:キム・スチョル
主題歌:「ナドヤカンダ」(歌:キム・スチョル)
出演:アン・ソンギ、キム・スチョル、イ・ミスク、イ・テグン

1984年/韓国
日本公開日/2011年7月9日
カラー/シネスコ/112分
配給:太秦
(c)黄奇性事團
1984年 映画評論家協会賞 最優秀作品賞
 監督賞(ペ・チャンホ)
1984年 百想芸術大賞 大賞・作品賞
 新人演技賞(キム・スチョル)

p2

p3

鯨とり ナドヤカンダ
(コレサニャン/Whale Hunting)

story

 ビョンテ(キム・スチョル)は、結婚するまで童貞を守ろうと考えているような、内気でうだつのあがらない大学生。ひょんなことで、動物園をねぐらとするインテリ浮浪者「親分」(アン・ソンギ)と知り合う。ホームレスとはいえ身ぎれいな親分は、大きなコートの内側にすべての家財道具を揃え、自由気ままに暮らしていた。

 そんな親分に憧れたビョンテは家出し、彼の後をついて回る。親分はビョンテの片思いの手助けをするが、結局思いはかなわない。海へ行って鯨を捕りたいと願うビョンテは、自分の殻を破り大きなことを成し遂げたいと思っていた。

 ある日、親分は馴染みの売春宿へビョンテを連れて行く。そこで出会ったのが、失語症のチュンジャ(イ・ミスク)だった。騙されて宿に売られたチュンジャが初めて客をとらされようとして、泣いているところをビョンテが客として救ったのだった。

 ビョンテはチュンジャに運命的なものを感じ、親分と共に売春宿から救いだす。そして3人は、チュンジャの故郷、牛島への長い旅に出るのだった…。

●アジコのおすすめポイント:

80年の『風吹くよき日』から4年、当時32歳のアン・ソンギが何物にも縛られない自由なインテリ浮浪者を、独特なスタイルで飄々と気持ちよさそうに演じています。不器用な大学生のビョンテが憧れるのも無理からぬこと。そのビョンテを演じているのは、「小さな巨人」というロックバンドでデビューし、当時はソロ活動も行っていた歌手のキム・スチョル。本作の主題歌「ナドヤカンダ(我も行かん)」も大ヒット。映画出演は本作のみで、その後は映画音楽などを手がけています。そして、チュンジャを演じているのが、『桑の葉』『スキャンダル』のベテラン女優イ・ミスク。24歳のイ・ミスクのなんと初々しいこと!そんな彼らのロード・ムービーは、売春宿のボスたちに追われる旅でもあります。3人は無事に牛島にたどり着くのか?ビョンテとチュンジャの恋の行方は?…と楽しみながらご覧ください。

ちなみに、主題歌「ナドヤカンダ」を中年になったキム・スチョルがセルフ・カバー。ニューバージョンのMTVには、アン・ソンギやイ・ミスクもゲスト出演しています。

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