logo

セデック・バレ 第二部:虹の橋

監督:ウェイ・ダーション
脚本:ウェイ・ダーション
撮影:チン・ディンチャン
編集:ウェイ・ダーション
美術:種田陽平
アクション監督:ヤン・ギルヨン、シム・ジェウォン
音楽:リッキー・ホー
主題歌:「看見彩虹」(歌・原住民出演者)
出演:リン・チンタイ、ダーチン、安藤政信、マー・ジーシアン、ビビアン・スー、木村祐一、シュー・イーファン、スー・ダー、ルオ・メイリン、ランディ・ウェン、ティエン・ジュン、リン・ユアンジェ、河原さぶ、ディーン・フジオカ、田中千絵(特別出演)

2011年/台湾
日本公開日/2013年4月20日
カラー/スコープサイズ/132分/セデック語・日本語
配給:太秦
(c)2011 Central Motion Picture Corporation & ARS Film Production
2011年 台湾電影金馬奨
 作品賞/助演男優賞(シュー・イーファン)/
 オリジナル音楽賞(リッキー・ホー)/
 音響効果賞(トゥ・ドゥーチ、呉書瑤、湯湘竹)/
 台湾傑出映画製作者(王偉六)/観客選出作品賞
2012年 上海映画批評家賞 Film of Merit
2012年 中国語映画メディア大賞 作品賞
2012年 大阪アジアン映画祭 観客賞
2012年 アジア大平洋映画賞 ユネスコ賞



p2

p4

セデック・バレ 第二部:虹の橋
(賽徳克・巴莱 下集:採虹橋/Seediq Bale)

story

 連合運動会が開催されていた霧社公学校を、300人のセデック族決起部隊が襲った。戦う術を持たない多くの日本人は、老若男女の区別なく命を奪われた。突然の襲撃で大勢の犠牲者を出したことに、日本政府は激怒し、直ちに陸軍少尉・鎌田彌彦(河原さぶ)率いる1000名の部隊が鎮圧にあてられる。

 しかし、山岳地帯の戦いに長けたセデックの前に苦戦を強いられる。一方、セデック族と友好関係を築いていた小島巡査(安藤政信)は、妻子が学校で殺害されたと知り、懸賞金を出すことを条件に、タイモ・ワリス(マー・ジーシアン)たちを味方蕃として出兵させる。

 戦いに向かう男たちを見送ったセデックの女たちは、やがて食糧が足りなくなることを見越して、集団自決を決意。「虹の橋を渡って待ってるから」と少年たちを戦いに向かわせ、自分たちは森の中へ入っていった。

 日本の師範学校と小学校を卒業した花岡一郎(シュー・イーファン)と二郎(スー・ダー)も、引き裂かれそうな思いを抱えていた。セデック出身で優秀な二人は日本名を与えられ、警察官となっていた。葛藤の中、二人は妻子との心中を選ぶ。「どちらでもない自由な魂になれ」と。

 圧倒的な軍事力を相手にした絶望的な戦いの中、それぞれの信念がぶつかり合い、決着のときが近づいていた…。

●アジコのおすすめポイント:

ついに決死の覚悟で蜂起したモーナ・ルダオと一族の悲劇を描く第二部。勝ち目がない戦いとわかっていながら、一族の誇りを賭け、虹の橋を渡る「真の人=セデック・バレ」になるため、戦いに身を投じていきます。対する日本軍は皆が傲慢というわけではなく、安藤政信や木村祐一のようにセデック族と友好的な軍人も。残念ながら、彼らも戦うことになっていくのですが、その悲劇を身を持って伝えているのが、花岡兄弟でしょう。戦いの後で鎌田少尉が感慨深く語る言葉は、後年に出版された研究本に記録されています。エンディングで流れる爽やかな合唱曲「看見彩虹」を歌っているのは、ダーチンやリン・チンタイをはじめとする、演技未経験の原住民キャストたちです。ちなみに、日本に味方したタイモ・ワリスを演じているマー・ジーシアンは、セデック族出身の俳優。監督でもある彼は本作の後、ウェイ・ダーション監督のプロデュースで日本と台湾の野球による交流を描く『KANO』を監督中です。

p4


p3p5p7

セデック・バレ 第一部:太陽旗 ▼特集 ▼公式サイト 閉じる