インフェルノ 大火災脱出
(逃出生天/Out of Inferno)
story
ダーグン(ラウ・チンワン)とクン(ルイス・クー)は同じ消防署で働く兄弟だったが、人命救助に限界を感じたクンは、叔父のヘッドハンティング話に乗って消防署を退職。高層ビルの防火セキュリティの仕事に就いた。
4年後、ダーグンは妊娠している妻シーラ(アンジェリカ・リー)を広州国際商業センターにある産婦人科へ送った後、家族のため退職願を提出する。一方、シーラはビルの中でクンと再会。クンは自分が防災を担当したこのビルにセキュリティ会社を設立し、今日が開所式だった。
ところが、ビルの地下にある空調室で火災が発生。炎は瞬く間にエアダクトを駆け上がり、ビルの中はパニックと化す。消防隊として駆けつけたたダーグンは、携帯電話で妻の安全を確認しながら、消防士たちとビルに突入していく。シーラは産婦人科医のチャン(チェン・スーチョン)と共に逃げていた。
40階にいたクンはダーグンの誘導に従い、婚約者のマンディ(ナタリー・トン)や招待客たちを先に避難させるが、自分は逃げ遅れた客たちと18階に取り残されてしまう。そこには、一人娘を探す両親、父親と取り残された警備員、社長を殺して宝石を盗んだ男もいた。クンはシーラたちとも合流する。
10階まで近づいたダーグンは、上の階へ逃げるよう指示。クンたちと合流した後、隣のビルの屋上にあるタワークレーンを使って避難させようとするのだが…。
●アジコのおすすめポイント:
特集上映に続いて、オキサイド・パン&ダニー・パン兄弟の製作・監督・脚本による最新作が登場です。それは、ハイテクな高層ビルで発生した大火災によるパニック巨編。共に消防士でありながら、考え方の違いで仲違いをしていた兄弟を主人公に、彼らの妻や恋人、逃げ遅れた人々の様々な人間ドラマを救出劇に織り込んで描いていきます。兄を演じるのはラウ・チンワン。ジョニー・トー監督の『十萬火急』(97)でも消防士を演じた彼ですが、今回は広州の消防隊として活躍。その妻を演じるのはオキサイド・パン夫人のアンジェリカ・リー。ビジネスマンとして成功した弟役はルイス・クー。兄弟が力を合わせて突き進む姿は、監督兄弟の関係にも通じるものがあります。迫りくる炎の描写にはホラーテイストもあり。医者役で『スプリング・フィーバー』のチェン・スーチョンも出演しています。
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