story
キャリアウーマンのユーシュー(サミー・チェン)に突然、父ハー・リョン(ケニー・ビー)の危篤の知らせが入る。急いで香港島の病院へ駆けつけるが、間に合わなかった。葬儀手続きの合間、ユーシューは病院の食堂で麻酔医のチョイ・ホーサン(リッチー・レン)と出会う。彼は父を知っていたが、亡くなったことは知らなかった。
父は香港島で人気の火鍋店を経営していた。賃貸契約がまだ残っていたため、ユーシューは店を譲ることにする。彼女は長い間、父とは疎遠だった。自由奔放な父のせいで、母とユーシューは辛い思いをしたのだ。葬儀連絡で父の携帯を調べると、自分と似た名前の人物とのやりとりがあった。誰だかわからないが葬儀日時だけを送った。
葬儀の日、チョイ医師も来てくれた。そして、夜遅い時間に台北からルージー(メーガン・ライ)、重慶からルーグォ(リー・シャオフォン)がやって来る。3人とも初対面の姉妹だった。父はビリヤード選手のルージーとは試合の応援、ネットショップをやっているルーグォとは食材のやりとりをしていた。3人はすぐに打ち解ける。
店の譲渡先が決まるが、看板を守りたくなったユーシューは店を譲らないことにする。古参の店員たちも喜んで戻ってくれた。仕事を辞め、店に専念することにしたユーシューを、帰国していた元カレのクォック・ティンヤン(アンディ・ラウ)も応援してくれた。ユーシューは結婚予定でティンヤンが購入したマンションに住んでいたのだ。
店の再開に向けて忙しいユーシューのもとに、母親(リウ・ルイチー)との確執に悩むルージーと煩わしい祖母(ウー・イエンシュー)から逃げ出したルーグォもやって来る。店は再開するが、父の味と何かが違う。3人は父の味を再現するために努力を重ねる…。
アジコのおすすめポイント:
父が残した火鍋店を継ぐ異母三姉妹の奮闘記です。原作はエイミー・チャンの小説「我的愛如此麻辣」。文通形式で綴られるユーシュー(如樹)の物語を、脚本家としても活躍する女性監督のヘイワード・マックが脚本&監督し、ドキュメンタリー作品が同時公開になったアン・ホイ監督がプロデュースしています。主人公を演じるのは香港のトップシンガーでラブコメ女王でもあるサミー・チェン。台北から来る妹、ルージー(如枝)を台湾ドラマでおなじみのメーガン・ライがボーイッシュに変身して好演。重慶からやって来るルーグォ(如果)を『芳華 -youth-』のリー・シャオフォンがこれまたファッショナブルに演じています。ユーシューをめぐる男性として、サミーとの名コンビ、アンディ・ラウとリッチー・レンが登場するのも嬉しいポイント。さらに父親役がケニー・ビーと、C-POPファンにも注目です。(先にホウ・シャオシェン特集で上映された『風が踊る』では、若き日のケニー・ビーが観られますよ!)三姉妹とも悩みを抱えていますが、それぞれのわだかまりが解け、そこから父の味の秘密も見つかります。「苦しい時は、皆で力を合わせれば突破口が見つかる」と語るプロデューサーのアン・ホイ。心温まるラストまで、じっくりとご覧ください。
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