story
1920年、イギリス植民地時代のインド。インド人の人権を無視し、支配者としてふるまうイギリス人たちの政策に、民衆の怒りは沸点に達し、反英運動の炎が各地で燃え上がっていた。
大英帝国インド総督スコット・パクストン(レイ・スティーブンソン)は狩猟を楽しむため、妻キャサリン(アリソン・ドゥーディ)を連れて南インド、アディラーバードの森林地帯にあるゴーンド族の村を訪れる。キャサリンはヘナアートの才能を持つ幼い娘マッリ(トゥインクル・シャルマ)を気に入り、たった数枚のコインで強引にマッリを連れ去ってしまう。
その頃、デリー郊外では逮捕された反英活動家の釈放を求めて、群衆が警察署を囲んでいた。対応に苦慮していると、インド人警察官のA・ラーマ・ラージュ(ラーム・チャラン)がたった一人で1万を越える群衆の中に飛び込み、リーダーを逮捕。見事、騒ぎを収める。だが、命がけの仕事ぶりにもかかわらず昇進に評価されず、ラーマは強い憤りを感じていた。
一方、マッリを救い出すため、森の民で獰猛な虎をも手なづけるゴーンド族のリーダー、コムラム・ビーム(NTR Jr.)がアクタルと名乗り、イスラム教徒の整備工一家に身を潜める。その噂を聞いたラーマも警官であることを隠し、反英活動家たちの集会に潜入。ゴーンド族の足取りを探りはじめていた。
ある日、鉄橋で燃料運搬列車の爆発事故が起きる。漁師の少年が川の中に取り残されていた。偶然、橋の上にいたラーマと河岸にいたビームは、互いに合図を送り合い阿吽の呼吸で少年の救出に成功する。初めて会った二人は、その瞬間から真の友との運命的な出会いを感じ、その日以来、互いの素性を知らないまま友情を深めていく。
ある日、ビームはイギリス人に叱責されるインド人を労わる優しい白人女性に一目惚れする。彼女は総督の姪ジェニー(オリヴィア・モリス)。ラーマが機転を利かせ、ビームは彼女の買い物に付き合うことに。言葉は通じないが、彼女が住む公邸にマッリがいることがわかる。翌日、公邸での社交パーティに招待されたビームは、ラーマと参加。隙をみてマッリの居場所を確認し、必ず迎えに来ると誓う。
ビームたちはマッリ救出の計画を立て、ナイト爵を授かった総督の祝賀パーティを襲撃する。だが、思わぬ敵が立ちはだかった。警官の制服を着たラーマだ。ビームを捉えたラーマは念願の昇進を果たす。しかし、ラーマが昇進に拘っていたのには、理由があった…。
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