マーベル・コミックのスーパーヒーローたちを主人公に、数々のヒットシリーズを生み出している「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)。インドネシアのエンターテイメント企業ブンミラゲットが、それに対抗すべく「ブンミラゲット・シネマティック・ユニバース」(BCU)を立ち上げて誕生したスーパーヒーロー・シリーズの第2弾です。(第1弾は2019年の『グンダラ ライズ・オブ・ヒーロー』/「のむコレ2020」にて上映。監督は『呪餐 悪魔の奴隷』のジョコ・アンワル。配信あり)インドネシア漫画の父とも称されるR. A. コサシの70年前のコミック・ワヤンを原作に、舞台を現代に置き換え、インドネシア初の美しくも力強い無敵の女性ヒーローを描いています。物語のルーツが神話世界から繋がっており、歴代の庇護者に守られてきたというのは、今年公開されたインド映画『ブラフマーストラ』にも通じるかも。そもそも、原作漫画は「ラーマーヤナ」の再解釈とも言われているので、共通点があるかもしれません。それはさておき、本作の監督は女性監督ウピ。社会派で知られており、いじめやジェンダー、貧富の差や権力者の腐敗、警察の汚職、ドラッグなどなど、現代ならではの問題も盛り込まれております。悩める男の怒りに悪魔がつけ込むのもこわい。主演はペフィタ・ピアース。彼女を支えるイケメンたちをジェフリ・ニコル、ディマス・アンガラ。適役にもイケメンがいっぱい登場しています。男の色気たっぷりのレザ・ラハディアンはやはり、ただ者ではありませんでした。アクションを演出するのは、『エクスペンダブルズ ニューブラッド』に参戦しているイコ・ウワイスと彼のスタントチーム。若干スピードが欲しいものの、どのシーンもかっこよくキマっております。ぜひ、続編が観たいものです。