大豆の香りただよう建築美の街
2006年3月15日
日本のガイドブックにはあまり紹介されていないけれど、台北から日帰りで行けるお勧め観光地として「大渓」という街があります。台北のお隣、桃園県にあり、MRT龍山寺駅前などから「桃園客運」のバスが出ています。
この大渓には小さな古跡も点在していますが、一番の見所は、2通りある歴史的建築物がならぶ「老街」。お店と観光客でにぎわう「和平老街」と落ち着いた雰囲気で建築物がゆっくり楽しめる「中山老街」とがあり、凝った彫刻で装飾された建築物が並んでいます。
今でも保存状態が非常によい大渓の老街は、休日ともなると台湾人観光客で大賑わいとなります。品の良い装飾が施された外観とアーチの連続が美しいアーケードがつながる老街には、ずらりとお土産物屋と台湾ならではの小吃(ちょっとした食べ物)を売る店が並んでいます。
お土産物屋では、かつて仏具などの木工加工品で繁栄した街なだけあり、大型の木工加工品から小さい小物やおもちゃなど木工品が並んでいます。食べ物では、大渓といえば誰もがまず初めに思い浮かべるのが「豆干」と呼ばれるもの。豆腐よりもさらに水分を抜いたしっかりとした歯ごたえがある食材で、凝縮された大豆の味が口いっぱいに広がります。
その他、油揚げや湯葉を加工したものや「豆腐乳」(泡盛は使ってませんが沖縄の豆腐ように似ているとも言われる味の濃い豆腐の発酵食品で、少しずつお粥と食べたり、炒め物の味付けに使ったりします)などの大豆製品も数多くあります。
また、サツマイモの餡を皮に詰め込んで薄く焼いた「地瓜餅」、米粉から作った舌でとろける食感が不思議な「碗[米/果]」など、庶民のおやつ的食べ物もいろいろ売られていて、台湾の味を楽しむことができます。
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