王力宏 蓋世英雄日本演唱會2006
2006.4.21/東京NHKホール(渋谷)
約2年ぶりにやっとワン・リーホンが帰って来ました! その間に、自ら創造した新しい音楽チンクトアウト(Chinked-out=中国の音階と西洋のグルーブを融合させた音楽)をベースに完成させた『心の陽/心中的日月』と『Heroes Of Earth/蓋世英雄』という素晴らしいアルバム2枚を引っさげ、大きく成長して。
前回のコンサートは日本デビューから日が浅かったことや、発売されたばかりの日本語アルバムで構成されたライブだったため、原宿クエストホールというかなり小ぶりな会場で開かれ、ファンにとっては少々物足りないものでした。が、今回は会場もぐっと広くなり、リーホン本来のステージを味わうことができたようです。
ライブは定刻の7時から10分ほど過ぎてスタート。平日とあって、遅れて来る人もいましたが、ほぼ満席の状態。各階とも手に手に蛍光棒と応援グッズを掲げたファンで埋め尽くされ、龍が描かれた大きな赤い旗を持って登場したリーホンを大歓声で迎えます。今回のメインテーマである「蓋世英雄」の京劇の音楽に合わせ、中国伝統の旗振り技を披露すると、ブルーの上着を脱ぎ捨て、旗をエレキギターに持ち替えてステージ正面へ。アップテンポなラップナンバーからロマンチックなバラードまで、ギターのJammy とのギグも交えて唱っていきます。会場は1曲目から総立ち状態。階段に座って唱った5曲目の「愛的就是[イ尓]」では、「ニー!([イ尓]!)」でファンとのデュエットになっていました。
MCはほとんどがリーホンの母国語である英語。会場には韓国や香港から駆けつけたファンもいて、各国語で挨拶する場面も。もちろん、日本語も忘れてはいません。また、最前列がかなりステージに接近していたので、唱いながら握手してもらえるチャンスがあり、かぶりつきにいた観客たちはラッキー。ファンにはうれしい距離だったに違いありません。
「Kiss Goodbye」でステージを去った後、スクリーンでは鈴木京香と共演した『真昼ノ星空』(6月下旬公開予定)の予告編が流れます。続いて共演者の香椎由宇と、日本盤『蓋世英雄』に収録されている「愛にいこう」で共演したゴスペラーズからのビデオ・メッセージが。
再び登場したリーホンは、白いタンクトップに黒いチョッキスタイル。逞しい二の腕が出ています。笛の音が印象的な「YA Birthday」やセクシーな女性ダンサーが登場する「女朋友」など、ちょっと懐かしいナンバーが続き、ベートーベンの「第九」をアレンジしたラップ「情敵貝多芬」へ。ここでバンド・メンバーの紹介。
今回のバンドはジャッキー・チュン(張學友)のライブでお馴染みのメンバー。コンサートマスターは呉慶隆が務めています。直前に香港コロシアムで行われたデビッド・タオ(陶[吉吉])のコンサートからそっくり移動して、ジャパン・ツアーに合流した模様。
バンドメンバーによるソロ演奏を間に挟んで、再び衣装変えをしたリーホンが登場します。今度はシックなベージュのジャケットに上下とも白。生ギターを抱え、「不要害怕」「大城小愛」を気持ちよさそうに披露。続く「Follow Me」もギターのみのアコースティック・アレンジ。「W-H-Y」で盛り上がった後に「MCは何語がいい?」なんて話している内に、バックにはピアノが用意されていました。
弾き語りで「Dream Again」を日本語でしっとり唱い、ジャズぽい「Love Love Love」まで唱ったところで、太鼓が登場。上着を脱いで太鼓を肩から下げ、叩きながら階段をあがるとドラムセットが、という趣向。ここからが凄い! リーホンによる圧巻のドラム・ソロに、場内は大歓声と拍手の嵐。リーホンってほんとに楽器が好きなんだなあ。終るとさすがに疲れたのか「オナカ、スイタ! 我真的餓!」
そして「特別に日本語で唱います」と唱ったのは、「Forever Love」の日本語版「愛にいこう」。名古屋や大阪では北京語だったそうですが、東京ではカラオケを使用して、ゴスペラーズ、そしてファンとも合唱してくれました。「次はロマンチックな曲」と紹介したのは、個人的に日本語版も大好きな「[イ尓]不在」。そして今度はバイオリンが登場。2年前と同じく、『ニュー・シネマ・パラダイス』のテーマを演奏し「Julia」へと続きます。前回はこの曲が、ファンとの盛り上がりタイムになっていましたが、今回はバイオリンとギターでのジャム・セッションになっていました。
(次の頁へ続く)
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