難しい役柄に初挑戦したヴィック・チョウ
(c)2006 Comic Ritz Productions Co. Ltd.
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司会「『Silence』写真集の撮影時のエピソードを教えてください」
ヴィック「現場では本番中なので、できるだけ演技の邪魔にならない程度であればと思っていました。遠くから離れて撮影される分にはかまわないんですが、カメラマンの方はクローズアップも撮りたいですよね(笑)。それで時々、カメラが近づいてくるんです。左側はドラマの撮影カメラ、右側は写真集のカメラがいると、途端に気分がトーンダウンして、しっかりした演技ができなくなってしまいます。『カメラのシャッター音が気になるので、ここはNG。もう1回やらせてください』と演出家の方によく言いました。でも、できあがった写真集は、とても素晴らしい内容です。なので、カメラマンが近過ぎたこと以外は、特に問題はありませんでした」
ここからやっと、記者による質疑応答へ。
●ウェイイーとシェンシェンの運命の愛についてどう思いますか? ご自身は運命の愛を信じますか?
ヴィック「運命の恋というよりも、出会いによって2人の思い出がすっかり甦った、そういう話だと思います。この2人は13年前、実はお互いに好きだったのですが、まだ幼かったので、それが愛情と呼べるかどうかわかりませんでした。普通、そういう気持ちはだんだん薄れていくものですが、ウェイイーがその部分の思い出をはっきり覚えています。それは、小さい時の父親の存在があまりに大きく、父親といる時の辛い気持ちが強かったから。唯一、シェンシェンという女の子といる時は、たとえそれがほんの数日間、数週間であっても、2人にはほんとうに一番幸せな時だったのです。
その気持ちは、大人になっても忘れることができなかった。しかしどういう訳か、2人は離れ離れになり、ある日、1番好きだった人がすぐそばにいるのに気づかないまでなってしまいます。その辺のドラマの展開は、よくある話なので、皆さんも想像がつくと思うのですが、脚本家の描き方に注目してください。ここではとても新しい演出方法をしていて、僕はすごくいいなと思ってます」
●アンジーさんは、2人のどこが1番かっこいいと思いますか?
アンジー「それぞれに違う魅力を持っていると思います。人間は誰もが違う魅力を持っていますが、私たちはプロデューサーという職業柄、いろんな人と接します。ある人を見た時に、その人がスターオーラを持っているとしら、私たちはできるだけそのスターオーラを大きく伸ばし、それをパッケージングして、皆さんの好きな形でお見せする…このようなことが私の仕事なのです。
ヴィックは双子座なんですね。とてもシャイな面があるし、憂鬱そうな表情も持っています。大きなスクリーンの上に登場すれば、いろんな側面を見せられるでしょう。彼は明るい役もできれば、暗い役もできるし、恐いくらい覇気に満ちた役もできます。最も魅力的なのは、彼の眉から目にかけて。役柄の情感的な部分を、ちょっとした表情で伝えることができます。それが、彼の素晴らしい所です。
ワン・チュアンイーは、顔のラインがとても力強く、男性的で好きです。性格なのでしょうが、話も率直でストレートに話すタイプ。演技でも、内面の細かい部分をきちんと伝えることができます。ただ外見的には、この2人は全く違うタイプです。女性から見れば、ヴィックはなんとなくか弱い感じがするし、ワン・チュアンイーはとても強くて女性を守るタイプですね。女性の立場からすると、仔仔を見るとつい守ってあげたくなるし、ワン・チュアンイーには守られたくなる。そこが、この2人の魅力でしょう」
司会「今、女性を守るとおっしゃっていましたが、そういうタイプですか?」
ワン「(うれしそうに)非常好! 僕もアンジーさんのプロダクションに所属している役者なので、さすがに僕のことがよくわかっていらっしゃいますね(笑)」
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