|
再びスクリーンに映像が映し出され、映像の中の自分と同じ衣装で下から登場して「In My Bed」。ギターのイントロで始まる「Running Away From the Sun」では、夕陽の映像をバックに歌う姿が印象的でした。そして次の映像は雷！ 雷といえば雨、というわけで、Rainのコンサートのハイライトともなっている雨の演出へ。
白いキャップに白いジャケット、紺のパンツで登場したRainが「I」を歌い、上から雨が降り注ぎます。クライマックスは、上着を脱いで座って雨に打たれる場面。雨に濡れた白いシャツから、逞しい胸がはだけて見え、とてもセクシー。会場からは大きな歓声があがります。最後のフレーズを「サランヘヨ」と歌い終えると、ずぶ濡れのまま下へ消えていきました。
ステージ前に小さく見えるのがRain 写真提供：rainworldtour.com
|
この後は、さすがに着替えに時間がかかると思われ、映像に続いたのはバンド演奏とダンサーによるダンス。再び登場した Rain は、ラメが入ったグレーのロングコートで登場し、中国風の大きな旗降りを披露。そして「Instead of Goodbye」のロック・バージョンで盛り上がります。次の映像の間、ステージに赤いスクリーンカーテンが降り、今度はその赤をバックにシルエットダンスで登場。酔拳風ダンスを踊りながら「Is It Good That I am Famous」。この辺りには、アジアを意識した演出がされていたようです。
いよいよ、コンサートも終盤。「I'm Coming」のMVから天使となる映像が流れ、その後に映し出されたのは、人型のダンス映像。これは、Rain 自身が体にモーション・キャプチャーのような装置を付けて映し出したもので、なかなかアートな演出が施されています。登場した Rain は、だぼっとしたグレーのジャケット姿。ハーハーと荒い息をしながら、サングラスをはずし、上着を脱いでタンクトップ姿になると「アイシテル！」そして「僕とダンスが1つになる時間です。一緒に盛りあがりましょう。Ready? Yes！We go!」で「With U」。
今度はステージ上で、フード付の赤いジャケットを着て最後のMCへ。それは「これから僕は、世界の Rain をめざしていきます。常にベストを尽くします」という内容の、これからの決意を表明する真摯なメッセージ。そして「Not a Single Day」と続きます。最後の映像をはさみ、締めは白いタキシード姿で登場した Rain。「Friends」でラップを披露し、スクリーンではファンへの感謝を表わす日本語メッセージが流れていました。
ステージ衣装も見所。汗で上気した胸もセクシー。
写真提供：rainworldtour.com
|
アンコールでは、赤の上下に赤いキャップの赤ずくめで登場。日本のファンのために、日本語曲「Free Way」を歌います。同じく赤い衣装のダンサーたちも登場し、最後は「Instead of Goodbye」。歌い終えると皆で手をつなぎ、カーテンコールで深々と礼をして幕となりました。
ぴったり2時間のステージは、綿密に計算された構成で、ライブというよりは贅沢なショウという印象。演出陣にマドンナやブリトニー・スピアーズなどを手がけた世界屈指のスタッフを揃えたということでも、今回のワールドツアーにかける意気込みが伝わって来ます。ただ、あまりにも様々な要素を詰め込んだ分、それぞれのシークエンスのつなぎ目が途切れるのが残念。流れという面では、2年前のコンサートの方がまとまり感はありましたが、Rain そのものの歌やダンスは確実にパワーアップ。自分らしさも保ちつつ、アジア的な演出にもこだわった観せるステージになっていました。
俳優としてのハリウッドデビュー作（ウォシャウスキー兄弟の監督作『スピードレーサー』）も決まり、自分を育ててくれた事務所とも円満独立。さあ、これからアメリカ・ツアーという矢先に、名称問題などで様々なトラブルに見舞われた Rain ですが、これも大きく羽ばたくためのステップとして、焦らず乗り越えてもらいたいものです。
前頁を読む P１ ＜ P２ ▼メイデイ ▼ジャッキー・チュン
|