チャウ・シンチーに抱きかかえられるシュー・チャオ
(全身を見る)
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2008.6.3
日本科学未来館(お台場)
チャウ・シンチー待望の最新作が、いよいよ日本でも6月28日より公開されます。すでに香港、中国をはじめ、アジア圏では大ヒットを記録しているこの話題作、タイトルは『長江7号』あらため『ミラクル7号』というSFコメディ。しかも主役は小学生の男の子で、あのスピルバーグ監督の名作『E.T.』を彷佛とさせる涙の感動作。よい意味で期待を裏切る、爽やかな注目作となっています。
その謎の地球外生命体「ミラクル7号」ことナナちゃんが、お台場で開催されていた『エイリアン展』に最新のエイリアンとして展示されることになり、公開に先がけ、監督&主演のチャウ・シンチーと子役のシュー・チャオを迎えて日本科学未来館で記者会見が開かれました。
閉館日のロビーに作られた特設会場には報道陣がいっぱい。オシャレなスーツをスマートに着こなしたチャウ・シンチーと、髪も伸びてちょっぴりおめかしをした実は女の子のシュー・チャオが登場します。そして、この日は記者会見に入る前に、シンチーから次のようなメッセージが。
シンチー「(広東語で)ちょっとお時間をいただきます。皆さんご存じのように、ついこの間、中国の四川省でこれまでにない大地震があり、大きな災難となりました。早速、日本からレスキュー隊や医療チームが派遣され、被災地へ行ってよい仕事をしてくださいました。たくさんの物資も送ってくださいました。この場をかりて、日本の皆様にお礼を申し上げたいと思います。ほんとうに、ありがとうございました」(場内拍手)
ということで、会場の入口には中国四川大地震への義損金ボックスが設置されておりました。さて、ここからは通常の記者会見に入ります。
司会「今回は前2作と違い、初のSFで家族愛を描く物語となっていますね?」
シンチー「(やや広東語混じりの北京語で)チャオチャオにもわかるように、北京語で話させていただきます。実は、この種のテーマの作品、例えば家族やSFX、人間の情をテーマにした映画はアジアでは少ないのです。僕はちょっと曲者なので、少ないと思うとやってみたくなる。特に中国では、子どもたちに観て欲しいテーマの映画がとても少ないので、今回はそういう映画を撮ろうと思いました」
司会「なにかインスピレーションを受けた作品はありますか?」
シンチー「今でもはっきり覚えているのですが、小さい頃に家族と一緒に『E.T.』という映画を観に行きました。とても楽しくて、最後には感動してすごく泣きました。今でも印象深くて、この映画は今回の『CJ7(長江7号)』という映画を作る上で、とても影響を与えてくれました」
さて、次はやや緊張気味に座っているシュー・チャオへの質問。
司会「映画で男の子の役をやると聞いた時はどう思いましたか?」
チャオ「最初は、正直びっくりしました。現場に入るとすぐに髪の毛を切らなくてはならず、とてもつらかったです。長い髪の私はとても美人だと思っているので(笑)。なんでこんな格好をしなくちゃならないんだろうと、しばらくはとても不愉快でした。でも後から、だんだんかっこいいなと思えるようになりました。今はやっと髪が伸びて、とてもうれしいです」
と、はきはき答えるシュー・チャオ。この8月で11歳になるそうですが、やっぱり女の子ですねえ。
司会「初めての日本で楽しみにしていることは?」
チャオ「ウーン…日本に行くと聞いてまず思ったのは、お寿司を食べようと。それに温泉やディズニーランドにも行きたいです」
ここからは記者からの質疑応答へ。
Q:映画に出て来るナナちゃんですが、日本のキャラクターで参考にしたものはありますか?
シンチー「僕自身はドラえもんのスーパーファンなので、ドラえもんの影響はかなり受けていると思います」
Q:キャスティングが絶妙ですが、主人公はもともと女の子を想定しておられたのでしょうか?
シンチー「実は、もとから女の子に男の子の役を演らせるつもりではありませんでした。面接でたくさんの子役たちと会った中でチャオ・チャオを見て、彼女の演じた役が最高だったので、それで決めました。とにかく、女の子が男の子の役を演るには実際いろいろと困難もあります。たとえば、歩き方や食べ方など…いろんな意味で、長時間に渡ってずっと男の子の演技をしなければなりません。彼女にはとても才能があったので、彼女ならきっとこなせると思いました。完成した映画をご覧になったら、皆さんもきっと僕が間違っていないと思われることでしょう」
Q:男の子の演技以外に、一番大変だったことは?
チャオ「一番苦労したのは、(お仕置きで洋服ダンスに)閉じ込められた時に、お化けを見たようなオーバーな表情をするシーンです。撮影に2晩かかりました。当時はあまりコンディションもよくなくて、監督はとてもきびしくて、『ここはオーバーにやってくれ』と言われたんですが、何回やっても満足してもらえなくて、とてもつらかったです。一生懸命やりましたが、今ふり返ってみると、あのシーンはとてもよかったと思います。周りの皆さんも、とても気に入ってくれたようなので、今はとてもうれしいです」
司会「じゃあ、その時の表情をちょっと披露してくれませんか?」
チャオ「OK!」(場内拍手)
ここは映画をご覧になっていただきたいところですが、「ちょっと忘れちゃった」と言いながらも、おどけた表情とセリフを再現してくれました。もちろん、場内は拍手喝采。だけど、シンチー監督は立てた親指を下に下げ「ずいぶん、下手になったな」と一言。きびしいですねえ。(続きを読む)
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