2008.11.3
一ツ橋ホール(一ツ橋)
翌日、3日は文化の日。日本教育会館にある一ツ橋ホールにて特別試写会が開催され、ゲストの二人が舞台挨拶を行いました。昨日とはまた違ったダンディなファッションでの登場に、満席の会場はうっとり。司会は昨日のイベントと同じく、香港カルチャーライターの水田菜穂さんがつとめ、楽しい舞台挨拶となりました。
水田「まずは、簡単なご挨拶からお願いします」
アンソニー「ア〜…、コンバンハ!」
え、それだけ?と、あまりの簡単ぶりに爆笑と拍手が。続けて、やや緊張気味のフランシスも
フランシス「ア〜…、コンバンハ!」(さらに爆笑&拍手)
水田「フランシスさんは、9月に男のお子さんが誕生しました」
祝福の拍手を受け、新米パパになったばかりのフランシスは、ガッツポーズ。
水田「では、初めての方にもわかるようにこの映画の見所を説明してください」
アンソニー「映画の途中が変わっていて、とても面白いです」
フランシス「俳優たちが、モデルのキャットウォーク風に演じています」
水田「この作品は脚本がない、ストーリーも決まっていなかったという珍しい作品です。
脚本がないと聞いた時、どう思いましたか?」
アンソニー「脚本がないのは、特にどうってことない。俳優までいないなら特別だけど」
フランシス「脚本がなくても、俳優がいなくても、ギャラさえ払ってくれれば僕は平気」(笑と拍手)
水田「マカオで9ヶ月間の撮影でしたが、とても長〜い休暇みたいでしたか?」
アンソニー「とても長〜い、シャブシャブ期間でした」
フランシス「男同士のクルーズ旅行という感じで楽しくやっていました。こんなに迫力のある作品にできあがったのは、全て監督のおかげ。僕たちはただ、シャブシャブをしていただけなので」
水田「監督の作品にたくさん出ていますが、ジョニー・トー監督のすごい所はどんな所でしょう?」
アンソニー「声がでかいところ。どんなに遠い所にいても、監督が入って来ると、ああ監督が入って来たな、どなり散らしているなとわかるし、仕事が終わるのも声でわかります」
フランシス「監督は生活を楽しむのが得意で、葉巻とワインに詳しいんです。撮影現場では、いろいろ教えてもらいました。撮影日数は葉巻の本数ですね」
水田「噂によれば、監督は皆さんの名前をときどき間違えるそうですが、本当ですか?」
フランシス「たしかにそうですね。僕のことを秋生と呼んだり、アンソニーのことを鎮宇と呼んだり。実は、僕たち俳優もときどき監督の名前を間違えるので、お互いさまです。(会場笑)もう1つ凄いのは、夜の撮影現場でもサングラスをかけてること。よく転ばないなあと。ちゃんと撮影できるので感心します。そういえば、アンソニーもサングラスだね」
アンソニー「そうさ。真似してるんだ」
水田「先ほどの質問ですが、監督としての素晴らしいところを伺いたかったのですが?」
アンソニー「だから、声が大きいことが凄い。監督は声が大きくないとだめなんです。(大声で監督の声真似をして)キャ〜メラ!」(大拍手)
水田「フランシスさんも、そう思いますか?」
フランシス「もちろんそうです。僕たちみたいに役にのめり込む役者だと、役に集中してしまって、カットという声が聞こえないので、ず〜っと演じてしまうんです」
水田「つまり(これらの珍回答は)映画は頭で考えずに体で感じろという、お二人からのメッセージですね」
アンソニー「日本の方はわかりませんが、僕自身はそういう風に映画を楽しんでます」
フランシス「どうして、映画が始まる前にこんなジョークばかり言ってるかというと、映画が終った頃には、皆さんが僕たちのことを考えて、泣きながら出て行くのではないかと思ったので(笑)。この場を借りて、ちょっと和んでいただこうと冗談を言いました」
水田「では最後に、どうしてもここは観て欲しいという自分のおすすめシーンは?」
アンソニー「たくさんの見所シーンを観てもらうというよりも、何ヶ月もかけて作り上げた作品なので、全編を通して1つの作品として感動してもらいたいです。素晴らしい作品ですので、ぜひ楽しんでください」(拍手)
フランシス「アクションシーンですね。銃撃戦ですが、多分、僕たちそれぞれが1000発以上の弾を打ったと思います。とても危ないシーンが多いのですが、それだけでなく、一瞬も見逃さないように、ストーリーの展開にも集中して観て欲しいです」(拍手)
やっと真面目な意見が聴けたので、最後に水田さんが、それぞれに映画とは関係のない質問をしたのですが、またもや、とんでもない展開に(笑)。
水田「アンソニーさんは、役作りが必要になったら10キロも20キロも肥りますか?」
ここで、フランシスが「我得(僕が答える)!」と手をあげて
フランシス「そんなに肥る必要はないよ。もうそうなってるから」(会場笑)
アンソニー「ダイエットしたい人は、フランシスから離れていた方がいいよ。現場のシャブシャブは、全部フランシスが持ち込んだんだから」
水田「フランシスさんは髪が長くなっていますが、次の作品のためですか?」
今度はアンソニーが「我得(僕が答える)!」(爆笑と拍手)
アンソニー「実は奥さんがあまり子育てが上手くないので、赤ちゃんに自分をお母さんだと思ってもらうために、髪を伸ばしてるんだ」
と、最後の最後までジョークに。名コンビぶりを水田さんが讃えると
アンソニー「俺たち結婚した方がいいかもね(笑)」(爆笑と拍手)
最後に配給会社の女性スタッフから花束が贈呈されたのですが、二人ともそれぞれからハグをしてもらい、客席から羨望のどよめきが起こりました。そして、フォトセッションへ。記者会見に続いて、舞台挨拶も爆笑の渦に包まれておりました。やっぱり、香港の俳優さんは最高に楽しいですね。こんな愉快な彼らですが、演技をしている時は真剣そのもの。そのギャップも楽しみつつ、『エグザイル/絆』をご鑑賞ください。
▼インタビュー 爆笑記者会見 P1 > P2 ▲爆笑舞台挨拶 ▼作品紹介
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