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ASICRO FOCUS file no.128

チョン・ウソン WOW FES!記者会見で来日

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約3年ぶりの公式来日となったチョン・ウソン
羽田には300人のファンが駆けつけた。
(撮影:中川容邦)

 ひさしぶりに日本のファンの前に姿を現したチョン・ウソン。8月末には『グッド・バッド・ウィアード』の公開とPRも控えていますが、11月にはホ・ジノ監督による最新作『きみに微笑む雨』が日韓同時公開に。そして、その前の10月10日、「WOW FES!」のMOVIE STAR'S PROJECT でのコラボレーションで、日本でのプレミア上映とテレビ放映も決まりました。記者会見とその後のマスコミ取材で、今回の感想から仕事のこと、日本のこと、新作について、そして恋愛感まで、興味深い話を率直に語ってくれましたので、まとめてご紹介します。

 司会「今回のイベントへの意気込みをお聞かせください」

 ウソン「公開前に放送で映画をお見せするのは異例のことですが、最初に企画について伺った時、『Movie Star's Project』でチョン・ウソンを取りあげたいということで、ぜひ引き受けたいと思いました。映画にとっても、いいシナジー効果が期待できるのではと思いました」

 司会「化粧品をプロデュースしたりアパレルにも興味があるそうですが、なにかニュースとなるような展開はありますか?」

 ウソン「日本に来る前に男性カジュアル服のランチングを行い、CF撮影もしてきました」

 司会「映画製作の予定はいかがですか?」

 ウソン「ずっと監督になりたいとう夢を持っていましたが、2年前に小さなプロダクションを立ち上げました。『きみに微笑む雨』には共同製作としても参加しています。脚本も書いていて、シナリオライターの方にお願いしているプロジェクトもいくつかあります。だんだん夢に近づいているようで、今はどのタイミングに、どのシナリオで映画を作るかを決める段階に入っています。今後の予定は、映画を1本計画中。ドラマでの演技を見たいというファンの方も多いので、ドラマの準備も進めていて、その撮影が終わる来年の前半くらいには、監督デビューできるのではと期待しています」

Q:役者として一番大切にしていることは何ですか?

 ウソン「シナリオにどれだけ説得力があるか、リアリティがあるかということ。キャリアを積むにつれ、映画を選ぶ時は、その作品のチャレンジ性、どのくらい新しい試みをしているかにも関心を持つようになりました。そこから僕もいろんなことを吸収できますので」

●最新作『きみに微笑む雨』について

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(撮影:中川容邦)
Q:『きみに微笑む雨』のロケ地だった成都の印象は? 四川大地震の影響は?

 ウソン「成都の街は山に囲まれているので、都市部は思ったほど大きな被害はありませんでした。逆に撮影で街の外に出てみると、想像を絶するものがありました。映画では、地震の被害そのものを見せるというよりも、地震で傷を負った女性がある男性と知り合うことで、それまで見て見ぬふりをしていた自分の傷についてふりかえり、その傷を癒していく過程が描かれています。成都は食べ物と女性とパンダとお酒の4つが有名だそうですが、きれいな女性は皆、北京や上海に行っているということで、あまりお見かけすることはできませんでした(笑)。かわりに、パンダの見物をたくさんしてきました(笑)」

Q:最新作はいかがですか? もう、ご覧になりましたか?

 ウソン「関係者の試写があったのですが、いつも客観的に観られません。映画そのものより、関係者の1人として技術的な面ばかり気になってしまうんです。希望があるとすれば、これまで全てをかけてプロモーションを行ってきているので、それが皆さんにうまく伝わり、いい結果としてお届けできればと思います」

Q:韓国では上映されたんですか?

 ウソン「まだです。試写はやりましたが、女性にはとても評判がよかったです。最初にシナリオをいただいた時、特定の女性の方々に訴えかける映画になるだろうとは思っていました。たとえば、留学経験があるとか、10年、20年前に恋愛経験がある方。20代後半から40代くらいまでの方ですが、欲を言えば50代くらいの方まで観ていただきたいですね(笑)」

Q:懐かしい恋愛ということでしょうか?

 ウソン「学生時代の恋愛経験を思い出して話したりしていると、思わぬ発見があります。どうしてその時気づかなかったんだろうとか、そういう話をしますが、そういう淡い感情をこの映画を通してもう一度思い返していただければと思います」

●恋愛感について

Q:ご自身はそういう経験はありますか?

 ウソン「もちろんあります。皆さんにもあると思いますが、相手に対する愛情確認をする時に、気が弱くてうまく表現ができなかったとか、好きなのに逆に意地悪をしてしまったということがありますよね。そういうことで、相手が気づかないようなサインを送っているのです。そういうことはあったと思いますし、逆に僕に対してそういう愛情表現や合図をしてくれているのに、気づかないまま通り過ぎたこともあるかもしれません」

Q:思い出になっていることはありますか?

 ウソン「つい最近まで、とても長い時間をかけた恋愛をしていました。終わってしまいましたが、それでも愛があることには変わりないので、残念というよりは、美しい愛の記憶として胸に留めておきたいです。もちろん、別れた直後はすごく辛くて、お酒を飲んだりしました。傷を癒すのに時間がかかりましたが、それは明らかに愛でしたし、とても美しいものなので、これからも大切にしていきたいです。そうした気持ちが、過ぎ去った愛への礼儀だと思っています。愛を信じられるから、これからも愛し続けることができるのですから…なんだか、愛の討論番組みたいになってしまいましたね(笑)」

Q:そういう誠実な方なのに、最近、噂がたってしまいましたね。

 ウソン「まず、その女性がどんな人か気になりますね。若い女性だそうですが、顔も知らないのにどうやって付き合うのでしょう? 記事を書いた記者の方がその女性を隠しているとしたら、ぜひ見せて欲しいです。マネージャーにも『誰なんだ?いるんだったら早く言ってくれ』と言われたんですが、時にはそういう不確かな噂が、信頼関係のある人間の間にも割り込んでくるんだなあと思いました。まあ、面白い経験でした。これをシナリオにしたら面白いでしょう。こういう小さな誤解や噂が、信頼関係を崩して行くというお話(笑)。結婚、恋人、愛は最近の私のテーマで、そのことについてはよく考えるようになりました」

Q:今はお1人ですか?

 ウソン「今は、大勢の方々をこうして見ているシングルです」

Q:じゃあ、チャンスがありますね。

 ウソン「これからチャンスが多いことを願っています」

 記者会見では「日本の女性はいかがですか?」の質問に「じっくり見てみたいです」と応え、「かわし方が超一流ですね(笑)」とカビラさんに言われていました(笑)。

●日本について

Q:今回の来日で行きたいところ、食べたいものはありますか?

 ウソン「いつも仕事で来ているので、プライベートな時間が持てず残念です。でも、来るたびに日本のことが好きになっていて、もっと知りたいと思っています。歳をとるにつれて、若い頃には気づかなかったことなど、視野が広がったようです。今回、空港に着いた時も、仕事なのに遊びに来たようなわくわくした気持ちでいました。今もわくわくしています。日本についてはまだ知らないことがたくさんあるので、何をしたい、どこへ行きたいというよりも、見るもの全てが新鮮で、いろんなところへ行ってみたい。やりたいことを1つあげるとすれば、オープンカフェに座って、東京という街の雰囲気を感じたり、歩いてみたいです」

Q:最後にメッセージをお願いします。

 ウソン「今回はこのような素晴らしい機会を通じて、皆さんにご挨拶できることをとてもうれしく思っています。チョン・ウソンに対する皆様の変わらない愛情とご声援を、しっかりと胸に受けとめています。これからも皆様の健康と幸せをお祈りしています」

(2009年7月22日 ANAインターコンチネンタルホテル東京にて)


更新日:2009.7.24
●back numbers

記者会見の表記
司会:ジョン・カビラ
質問者

ウソン(チョン・ウソン)
profile
チョン・ウソン
鄭雨盛/Jung Woo-Sung


1973年3月20日、ソウル生まれ。高1の頃からモデルとして活躍。94年に『KUMIHO/千年愛』の主演に抜擢され映画デビュー。アクション俳優としての地位を築いた後、04年に本格的ラブストーリー『私の頭の中の消しゴム』に出演。日本では韓国映画史上興収1位を記録する大ヒットとなり、一躍有名に。最新作『きみに微笑む雨』が5月にクランクアップしたばかり。
filmography
movie
・KUMIHO/千年愛(94)
・上海グランド(94)
・ボーン・トゥ・キル(96)
・モーテルカクタス(97)
・ビート(97)
・太陽はない(98)
・ラブ/最愛の人(99)
・ユリョン(99)
・MUSA/武士(01)
・トンケの蒼い空(03)
・私の頭の中の消しゴム(04)
・サッド・ムービー(05)
・デイジー(06)
・レストレス/中天(06)
・グッド・バッド・ウィアード
 (08)
・プレゼント(09)
・きみに微笑む雨(09)

drama
・アスファルトの男(95)
・恋愛時代(96)
・コムタン(96)
 *カメオ出演
最新主演作品
『きみに微笑む雨』

監督:ホ・ジノ
主演:チョン・ウソン、カオ・ユアンユアン(中国)
物語:
出張で四川省・成都に来た建設会社のパク・ドンハ(チョン・ウソン)は、ふと訪れた杜甫草堂で、観光ガイドとして働いているアメリカ留学時代の友人メイ(カオ・ユアンユアン)と再会。すぐに当時の深い感情を取り戻し、互いに惹かれていくのだが…。
*11月日韓同時公開予定
配給:ショウゲート
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