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天使の涙 4K

天使の涙 4K(堕落天使/Fallen Angels)

監督:ウォン・カーウァイ
脚本:ウォン・カーウァイ
撮影:クリストファー・ドイル
編集:ウィリアム・チョン、、ウォン・ミンラム
造形美術:ウィリアム・チョン
衣装:ウィリアム・チョン
音楽:フランキー・チェン、ロエル・A・ガルシア
出演:レオン・ライ、ミシェール・リー、金城武、チャーリー・ヤン、カレン・モク、チャン・マンライ

1995年/香港
特集上映日:2022年8月19日
カラー/2.39:1/5.1ch/99分
配給:アンプラグド
©1995 Jet Tone Productions Ltd.
©2019 Jet Tone Contents Inc.
1995年 香港映画批評家協会賞 推薦映画
1995年 台湾金馬奨
 造形美術賞(ウィリアム・チョン)
 編集賞(ウィリアム・チョン、ウォン・ミンラム)
1996年 金紫荊賞
 助演女優賞(カレン・モク)
 撮影賞(クリストファー・ドイル)
1996年 香港金像奨
 助演女優賞(カレン・モク)
 撮影賞(クリストファー・ドイル)
 オリジナル音楽賞
 (フランキー・チェン、ロエル・A・ガルシア)

story

 エージェントの女(ミシェル・リー)は、仕事以外では顔を合わせることがほぼない殺し屋の男(レオン・ライ)に密かな恋心を抱いていた。依頼を受けた殺し屋は賭場で写真の男やその場にいた男どもを、クールに銃で始末する。女は殺し屋のいない間、彼の部屋に入ってきれいに掃除をする。彼の残り香が女を高揚させる。

 しかし、足を洗いたいと考えている殺し屋は、ある大雨の日に金髪の女(カレン・モク)と出会い、互いのぬくもりを求める。金髪の女は彼にのめりこんでいく。ある日、殺し屋の行方を捜していたエージェントの女は金髪の女とすれ違い、二人とも同じ香水をつけていることに気づく…。

 台湾から香港にやってきた5歳の時、期限切れのパイナップル缶を食べて口がきけなくなったモウ(金城武)。夜になると、他人の店に忍び込み、勝手に店を開けて商売を楽しむくせがあり、警察に捕まることもあった。囚人番号223だ。安宿の管理人をする父(チャン・マンライ)と、狭い部屋で二人暮し。父は無口だが気楽な関係だ。

 そんなある日、失恋で苦しむ娘(チャーリー・ヤン)と出会い、会うたびに電話代を貸すはめに。いつしか彼女に初恋をしていた。ところが、彼女の失恋相手への思いは続き、期限切れを待っているうちに、自分が期限切れになっていた。それ以来、改心して焼き鳥屋で働き始め、カウンターで食事をする殺し屋に話かけられる…。

アジコのおすすめポイント:

『恋する惑星』の第3話になるはずだったのが『天使の涙』。金城武が刑事から囚人に変わっているので、別々の作品になって正解だったでしょう。恋のわくわく感がテーマだった前作に比べると、こちらは秘めた恋や失恋、嫉妬、失意がテーマ。全体的にダークな雰囲気をかもしています。疾走感よりもスローモーションに情緒をのせ、クローズアップが多用されているのも特徴。今回の4Kレストア版では、スタンダードサイズで撮影された画面比率が、なんとスコープサイズ(2.39:1)に変更されています。そして、音楽がかっこいい!レオン・ライ扮する殺し屋が登場するときのクールなテーマにしびれます。金像奨で音楽賞を獲ったのも納得。サントラが欲しくなりました(中古で200円くらいだったのが、すでに高騰中!)。ミシェル・リーの大胆な自慰シーンも話題となりましたが、アジコ的には金城くんのお父さん役で登場したチャン・マンライ(陳萬雷)さんに注目。当時、香港の北野武と話題になり、本作がデビュー作だったと思います。『花様年華』にも出演。最近では『三人の夫』でおみかけしました。そうそう、焼き鳥屋さん「五味鳥」の斎藤さんも出演して話題に。『恋する惑星』のモウも日本語が話せたけど、本作の金城くんはより日本人度が増しています。豚のマッサージは金城くんの即興アイデアだったそうです。

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