●ドニー・イェン オフィシャル・インタビュー
Q:今作で演じた主人公チェン・ジェンについて
ドニー「ブルース・リーが演じた不死身のヒーロー『チェン・ジェン(陳真)』は前作のラストで飛び蹴りをしてストップモーションとなり、銃に撃たれ死ぬけど、今作『レジェンド・オブ・フィスト怒りの鉄拳』では、実は彼は生きていて、中国人労働者としてヨーロッパ戦線で戦いながら潜伏していたというストーリーなんだ。
今回のチェン・ジェンは、オリジナルの上にエピソードを積み重ねたことで、さらなる高みに達している。過去のチェン・ジェンは字も読めず、頑固者、しかも切れやすい性格だったが、今回は日中はナイトクラブ「カサブランカ」に出入りし情報を手に入れ、夜は別の顔になる二重性のあるキャラクターなのさ」
Q:アンドリュー・ラウ監督はどうでしたか?
ドニー「今まで長きに渡りずっと考えてきたのが、チェン・ジェンをリメイクすることだった。何度も練り直した末、アンドリュー・ラウに監督を頼むことになり、お互いにいろんな考えを出しあって、『レジェンド・オブ・フィスト』というストーリーができたんだ。共同作業は楽しかったし、順調に進んだよ。
これまで一緒に仕事をしてきた監督の中でも、彼は一番の早撮りなんだ。その日の予定は早く終えて、夜は撮影をしない。それに彼は経験が豊かだ。各場面の流れを十分に把握してるし、いろんな対応も早い。1人の俳優として彼と仕事をするのはとてもやりやすいよ。先入観を持たないから、新しい考えを受け入れてくれるしね」
Q:これから映画を観る方へのメッセージ
ドニー「チェン・ジェンを軸にした作品はいろんな俳優が演じてきたし、チェン・ジェンは自分にとってもすごく大切な存在さ。そしてチェン・ジェンのファイティングスタイルは自分自身のスタイルにも近い。だからこそ映画の中でアクションのレベルを高めるべきだと感じてたんだ。観客の皆さんには、今までに観たことのないアクションをぜひ味わってほしい。
今回は自分でアクション監督もした。見せるうえで一番大切だと思ったのは、武道の精神。なかなか理解しがたいものだけど、それが伝えるべきものだと思うし。その武道の精神を大きなスクリーンで体感してもらいたいね」
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