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捜査官X

監督:ピーター・チャン
脚本:オーブリー・ラム
撮影:ジェイク・ポロック、ライ・イウファイ
アクション監督:ドニー・イェン
美術:リー・トゥンカン
音楽:ハイ・チョンマン、ピーター・カム
出演:ドニー・イェン、金城武、タン・ウェイ、ジミー・ウォング

2011年/香港・中国
日本公開日/2012年4月21日
カラー/シネマスコープ/ドルビーデジタル/115分
配給:ブロードメディア・スタジオ
(c)2011 We Pictures Ltd. Stellar Mega Films Co., Ltd.
2011年 台湾金馬奨 アクション設計賞(ドニー・イェン)
 /視覚効果賞(南相宇、李庸基)/
 美術デザイン賞(スン・リー、ハイ・チョンマン)
2012年 アジア映画大賞
 美術賞(ハイ・チョンマン、スン・リー)/
 撮影賞(ジェイク・ポロック、ライ・イウファイ)/
 音楽賞(チャン・クォンウィン、ピーター・カム、
 チャチャイ・ポンプラパポン)
2012年 香港電影金像奬
 撮影賞(ジェイク・ポロック、ライ・イウファイ)
 /美術指導賞(ハイ・チョンマン、ラウ・マンホン)
 /オリジナル音楽賞(チャン・クォンイン、ピーター・カム、
 チャチャイ・ポンプラパポン)

p2

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捜査官X(武侠/Wu Xia)

story

 1917年、雲南省の小さな村。紙職人のジンシー(ドニー・イェン)は、妻アユー(タン・ウェイ)や息子たちと慎ましくも平和な暮しを送っていた。ある日、両替商に2人組の強盗が押し入り、村人を脅かす。たまたま居合わせたジンシーも巻き添えになるが、必死の抵抗と偶然のなせる業で大乱闘の果て、2人とも自滅してしまう。

 町の警察署から派遣された捜査官シュウ(金城武)は検死をおこない、男たちが指名手配中の凶悪犯一味であることを突きとめる。ジンシーは一躍村の英雄となるが、武術の心得がある男や凶器を所持していた男を、丸腰のジンシーがどうして倒せたのか、シュウは頭を悩ませる。

 さらに検死を重ねた結果、死んだ男の目がひどく充血していることに着目。それは、男がこめかみのツボを痛打され、心臓停止に至る衝撃を受けたことを物語っていた。これはプロの殺しのテクニックだ。シュウはジンシーへの尋問を始め、乱闘の模様を再現させる。そして、疑念は確信に変わっていった。

 ジンシーは村の誰もが実直な働き者と証言する好人物。凄腕の殺し屋とはとても思えないが、過去の苦い経験から情よりも法の裁きを絶対視するシュウは、村に滞在して捜査を続行する。執拗な質問責めに、ジンシーはかつて殺人を犯して10年の刑に服し、この村に流れ着いたのだと告白するが、シュウはそれさえも信用しなかった。

 そんな時、同僚が重大な知らせを持ち帰る。それは、ジンシーが凶暴な暗殺集団「七十二地刹」のNo.2ではないかというものだった…。

●アジコのおすすめポイント:

このところ『ウォーロード/男たちの誓い』『孫文の義子団』と武侠アクション大作が続いているピーター・チャン監督ですが、本作はミステリータッチのサスペンスから始まり、前半、ドニーのアクションは封印されています。その分、俳優ドニーの新たな魅力が伝わってきます。一方、飄々とした捜査官を演じる金城武も、四川語で話したりと新たなキャラで楽しませてくれます。そして、一途に夫を信じるタン・ウェイは味わい深く、女優として大きく成長しました。後半は怒濤のアクションが続きますが、本作の軸はあくまで人間ドラマ。誰が誰を信じるのか? 真実はどこにあるのか? 共にトラウマを抱えた男2人が、どうやって過去を乗り越えていくのか? たっぷりとお楽しみください。ちなみに、ラストの展開は現在公開中の『決闘の大地で』とも通じるものがあり。あちらはティ・ロンですが、こちらはジミー・ウォングが演じています。(冒頭に殺される悪党の一人はアクション監督の谷垣健治さんですよ!)


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