危険な関係(危險關係/Dangerous Liaisons)
story
1931年の上海。何人もの女と関係を持つ資産家のプレイボーイ、シエ・イーファン(チャン・ドンゴン)は、祖母のドゥ・ルイシュ(リサ・ルー)に付き添って東北部からやって来た遠縁の女性、ドゥ・フェンユー(チャン・ツィイー)と出会う。亡き夫を尊敬し、教師だった夫の遺志を継いで奉仕活動も行っているフェンユーは、放蕩生活を送るイーファンを嫌っていた。
銀行家として成功したモー・ジユ(セシリア・チャン)は、欲しいものはすべてを手に入れないと気が済まない貪欲は女性だ。ところが、電機業界の大物実業家ジン氏が、恋人であるジユを捨て、16歳の無垢な少女ペイペイ(キャンディ・ワン)との婚約を発表。ジユのプライドを傷つける。
復讐心を燃やしたジユは、かつて恋人だったイーファンに「ペイペイと寝て」と頼む。しかし、イーファンは「あまりにも簡単すぎる」と頼みを断った。代わりに目をつけたのが、フェンユーだ。百戦錬磨のプレイボーイのイーファンにとっては、やりがいのある挑戦にもなる。
イーファンとジユは賭けをする。イーファンがフェンユーの陥落に成功すれば、ジユはイーファンのものになる。失敗すれば、イーファンの河口の土地がジユのものになる。危険な恋愛ゲームの幕が切って落とされた。イーファンは少しずつフェンユーの心をこじあけ、その隙間に入り込む作戦をとった。
一方、ジユはペイペイに絵を教える美大生のダイ・ウェンジョウ(ショーン・ドウ)に目をつける。彼とペイペイが惹かれあっているのを利用し、恋の炎に油を注ぐのだが…。
●アジコのおすすめポイント:
これまでに何度も映画化されてきた、フランスの小説家ラクロによる「危険な関係」が、韓国に続いて中国でも映画化されました。監督を任されたのは、『八月のクリスマス』『四月の雪』のホ・ジノ監督。男女の機微を描いて来た監督の手で、悪女と聖女に翻弄されるプレイボーイの姿が、1930年代の上海上流社会を舞台に描かれます。主演のチャン・ドンゴンとセシリア・チャンは、『PROMISE』以来の共演。官能性という点では『スキャンダル』ほどではありませんが、意外にも初のベッドシーンに挑んだというチャン・ドンゴンのドンファンぶりはなかなかのもの。それぞれの個性を表わす女性たちの衣装も見どころです。
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