| GF*BF（女朋友。男朋友/GF*BF）
story
2012年。台北の中学校で、朝礼時に女子生徒がいっせいにスカートを脱いで「短パンを認めろ！」と抗議。煽動した双子の姉妹（レイ・スーリン、レイ・ジエシー）の保護者、チョンリャン（ジョセフ・チャン）が学校に呼び出される。書類上は「兄」となっている彼に、教師は家庭環境に問題があるのではと疑うが、チョンリャンは胸をはって自分は娘たちの父親だと答える。
1985年。戒厳令下の高雄。メイパオ（グイ・ルンメイ）と水泳部のチョンリャンは、いつも一緒に下校する公認のカップルだ。大人しく優しいチョンリャンとは対照的に、広報部のシンレン（リディアン・ヴォーン）は積極的で反抗的。学校を支配する軍人教官に逆らってばかりいるが、3人はいつもつるんで遊びにでかけ、青春を謳歌していた。
男まさりのメイパオは、ずっとチョンリャンのことを思っていた。ところが、チョンリャンから「彼女はただの友だち」と聞かされたシンレンは、メイパオに自分の気持ちを告白。チョンリャンの本心を伝え聞いてショックを受けたメイパオは失望し、シンレンの思いを受け入れる。それは、チョンリャンがわざと仕向けたことだった。
1990年。大学生になったシンレンとチョンリャンは同居して、学生運動に励んでいた。ジムのインストラクターをしているメイパオが、シンレンへの誕生プレゼント選びにチョンリャンを誘う。大規模な学生集会の後、宴会で酔いつぶれたチョンリャンをベッドに運ぶと、ベッドの下になんと色違いの同じプレゼントが隠してあった。
その夜、シンレンが他の女子学生（セレナ・ファン）とも付き合っていることを知って傷ついたメイパオは、チョンリャンからも意中の人を知らされショックを受ける。やがてシンレンは退学になり兵役へ。チョンリャンも2人とは疎遠になってしまう。そして7年後…。
●アジコのおすすめポイント：
デビュー作『Orz ボーイズ』(08年）で一躍注目を浴びたヤン・ヤーチェ監督の長編第2弾です。3人の男女の27年間に渡る愛の行方を描くラブストーリーに、台湾独特の時代背景を重ねて共感を呼び、数々の賞を受賞。昨年のアジアンクィア映画祭で一早く上映され、やっと公開となりました。主演はグイ・ルンメイ、ジョセフ・チャン、リディアン・ヴォーンと、台湾青春映画を代表するトップスターたち。中でもジョセフは『花蓮の夏』を彷佛とさせる難役となりましたが、当初はシンレン役を希望していたとのこと。モデルとなった方の話に感銘し、チョンリャン役を引き受けたのでした。昨年の『失魂』での演技も凄かったジョセフは、今年、行定勲監督の『真夜中の五分前』にも出演しています。
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