ドラゴン・クロニクル 妖魔塔の伝説
(九層妖塔/Chronicles of the Ghostly Tribe)
story
1974年、崑崙山の洞窟で未確認生物の骨が発見される。1979年には上海古生物研究所のヤン教授(ワン・チンシャン)を中心に749局が設立され、発掘調査が始まった。
調査に参加したフー・バーイー(マーク・チャオ)は衛生兵のヤン・ピン(ヤオ・チェン)と出会い、なぜか懐かしい感情を覚える。彼女はヤン教授の娘だった。その時、洞窟が大爆発し、ヤン教授だけが生還。ハン局長(リー・クアンジェ)は洞窟調査隊の志願者を募り、ヤン・ピンに続いてバーイーと仲間のスン(ウー・ジュン)も加わる。
洞窟の奥で未地の文明を発見した一行は、さらに雪に覆われた山脈で火炎コウモリに襲われ、雪崩で崖から転落。ヤン教授とピン、バーイーとスンだけが生き残り、洞窟の中で魔族の秘密が隠されている妖魔塔を発見する。ヤン教授はバーイーとピンを中へ入らせ、封印を解こうとするが、スンの制止で引き返す。しかし、周りからは怪しい生き物たちが目覚めようとしていた。
再び火炎コウモリの群れに襲われスンは犠牲に。滝つぼへ出た3人は飛び下りるが、水中で巨大な怪獣が現れ、バーイーの目の前でピンをくわえて去って行った。その後、ヤン教授とピンは行方不明。調査隊で戻ってきたのはバーイーだけだった。バーイーは悲しみを堪え、列車で北京へ向かう。
ワン館長(リー・チェン)に出迎えられたバーイーは、幼なじみのワン・カイシュアン(ファン・リー)と再会。図書館で働きながら、ヤン教授の本や論文を読み、妖魔塔の由来や魔族のことを知る。彼らは宇宙から来た異星人と人類の血をひく種族で、1万年前にケイ王子の手で封印されていた。
一方、749局のハン局長とチェン・ドン(リディアン・ヴォーン)もバーイーを探がしていた。1982年、四川の古墓で氷った美女が発見される。彼女はヤン・ピンにそっくりだったが、記憶を失い、チャーリーと名乗っていた…。
●アジコのおすすめポイント:
『ココシリ』(04)『項羽と劉邦 鴻門の会』(12)など、硬派な人間ドラマや歴史ドラマを描いてきたルー・チューアンが、初のエンターテイメント大作に挑戦。中国初の怪獣映画を作りあげました。原作は中国でベストセラーのインターネット小説「鬼吹灯」シリーズの「精絶古城」。脚本上の制約から、墓荒らしを描く原作とは異なる物語に発展していますが、冒険とモンスターを手がかりにルー・チューアンならではの想像力に彩られた作品となりました。主演は台湾のマーク・チャオ。同じく台湾のリディアン・ヴォーンも出演し、『モンガに散る』以来の本格共演となっています。主人公を翻弄するヒロインを演じるのは、コミカルな演技が持ち味のヤオ・チェン。本作ではシリアスな役柄に挑み、心やさしい娘と強い女を二役で演じ分けています。多国籍スタッフによるCGも見どころですが、敦煌やカザフ族自治県の大自然が背景になっているのも監督ならでは。不思議な運命に導かれた恋人たちの物語を劇場でご堪能ください。
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