左からフェリックス・チョン、アンドリュー・ラウ、アンディ・ラウ、アラン・マック
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2005.4.12
東京プリンスホテル(東京)
パークタワーにて
ついに完結! 香港映画界の救世主となった『無間道』こと『インファナル・アフェア』シリーズの第3作『インファナル・アフェアIII/終極無間』の日本公開を直前に、主演のアンディ・ラウと監督のアンドリュー・ラウ&アラン・マック、そして脚本のフェリックス・チョンが来日。12日に都内で記者会見を開きました。
場所は芝公園に前日オープンしたばかりの東京プリンスホテル・パークタワー。新しいホテルだけに、集まる報道陣たちも会場のスカイバンケットに到着するまで右往左往。さらにホールがやや狭かったせいか、溢れんばかりの記者とカメラマンですし詰め状態でした。
残念ながら、出席予定だったケリー・チャンは病気のため来日できず、トニー・レオンも夕方到着のため不参加でしたが、アンディが愉快なジョークを連発して場内を湧かせ、楽しい記者会見となりました。以下、その一部始終をお楽しみください。
*ご注意:ストーリーに関する質問もありますので、何も知らないで映画をご覧になりたい方は、映画を鑑賞後にお読み下さい。
まず拍手の中を、フェリックス、アンディ、アンドリュー、アランの順番で登場。はち切れそうな会場の様子とフラッシュの数に、4人とも面喰らった表情でご挨拶がスタートしました。
アンドリュー「今日は大勢いらっしゃってくれましたね。ありがとうございます。」
アラン「とても感動しました。香港よりもこんなに大勢の記者の方に来ていただいて、ありがとうございます。」
フェリックス「もう泣きそうです。フラッシュの嵐で…。」
アンディ「僕も同じように、泣きたいくらい感動しています。今回もこのように映画を皆さんに見ていただくことになり、またこのチームでこれからもいい映画を撮っていきたいと思います。」
一同とても上機嫌のまま、質議応答が始まりました。
●3作目では心理の崩壊過程が描かれていますが、心理描写をする上で参考になさったことは?
アンディ「皆さん、誤解されているかもしれませんが、僕の演技の才能は精神分裂症を演じるのがうまいことではないですよ(笑)。凄くいい脚本家がいたからです。こんなにいいシナリオを書いてくれて、フェリックスにとても感激しています。このシーンを撮る時には、うまく演技ができているかどうか、二人の監督に尋ねたことはないんです。逆に、脚本家の彼に聞きました。(意味深に)彼にも同じようなストーリーがあるので…(笑)。」
フェリックス「皆さん、僕の顔を見るとわかるように、頭にちょっと問題があるんです。(場内爆笑)まずこの脚本を書くにあたり、アンディが演じるラウという役にはとても思い入れがありました。これまでにも、アンディとは何本か一緒に仕事をしていたので、彼ならこういう複雑な演技をうまく演じられると思ったのです。それで、その役柄の複雑さの程度をどのくらいにするかを指導しました。その結果、ご存じのように、アンディ・ラウさんは台湾アカデミー賞の主演男優賞を受賞しました。」
アラン「フェリックスの言う通りで、アンディの演技力は言うまでもないですよね。」
アンディ「(小声で)言ってくださいよ。」
アンドリュー「映画の製作にあたっては、内心葛藤がありました。心配していたのは、アンディが演じる役に2つの面があることです。観客の皆さんが映画を見て、アンディの演技に説得力があるかどうかがポイントなので、多くてもダメだし、少なくてもダメだし(おそらく、2つの面のバランスのこと)…そこで結構いろんな会議を開きました。アンディが精神分裂症になったシーンを撮った時は、僕たちも精神分裂症になったようでした。
また現場では、アランやフェリックスと喧嘩もしました。例えば警察署の場面ですが、僕はこう撮りたいのに、アランやフェリックスはどうしてそう撮らなきゃならないんだと喧嘩して…。でも、そういうことがあってこそ、初めていい映画が作れるのだと思います。その間ずっと、我々の喧嘩の結果が出るまで我慢強く待っていてくれたアンディには、とても感謝しています。撮影に関しては、言葉で説明できない難しいところがあるので、喧嘩になった時は、まず先に撮らせてもらい、映像を見てからどう思うかを話し合うようにしてきました。」
司会「喧嘩の時、アンディさんは黙って待っているのですか?」
アンディ「喧嘩している間は、現場でずっと待っていました。トニー・レオンの気持ちになってね。彼は映画1本(『2046』)のために5年間も待ちましたから。」(場内大爆笑)
アンドリュー「(冗談で)トニーはここにいるんじゃない?」
司会「今、飛行機の中です(笑)。」
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