左よりカン・ドンウォン、ハ・ジウォン、イ・ミョンセ監督
カン・ドンウォンは新作映画のため髪が短くなっていました。
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2006.4.17
帝国ホテル(日比谷)
『デュエリスト』公開直前の17日、PRで来日したカン・ドンウォンとハ・ジウォン、そしてイ・ミョンセ監督による記者会見がありました。ダンスのようなアクション・シーンと「悲しい目」に込められた意味など、映画のキーワードについて主演の二人と監督が語ります。ラストに関するネタバレ部分(★)もありますので、まだ映画をご覧になっていない方で、何も知らずに観たいという方は作品観賞後にお読みください。
まずはご挨拶から。
監督「皆様にお会いできてうれしいです」
ジウォン「オハヨウゴザイマス。ハ・ジウォンです。こんなにたくさんの皆さんの前で恐縮しています。この作品をご紹介できてうれしいです」
ドンウォン「こんにちは、カン・ドンウォンです。皆さんにお会いできてうれしいです。今日は足を運んでいただいて感謝しています」
ここから、質疑応答に入ります。
チャンバラの殺陣シーンが印象的ですが、参考にした映画はありますか?
また、お好きなチャンバラ映画は?
ジウォン「カン・ドンウォンさんと刀を交えるシーンは、日本や香港の武術映画を反映したというよりも、まず踊りやタンゴを学んでそれに武術を繋げました。なので、チャンバラに感情を合わせたと言うよりも、感情の中に刀を組み合わせて創り出した新しいアクションだと思っています。個人的に好きな武術映画は『グリーン・デスティニー』です」
ドンウォン「ハ・ジウォンさんがとても的を得た説明をしてくださったので、特に付け加えることはないのですが、私も『グリーン・デスティニー』や『キル・ビル』(パート1)は観たことがあります。ただ今回、特に参考にした映画はありません。日本のチャンバラ映画は現代ものを観たことがありますが、タイトルは忘れてしまいました」
★ネタバレ注意!
最後の決闘シーンは普通のラブシーンよりも官能的でした。
監督「そうですね。今回はドラマというよりも、動きをドラマとして作っている所が、この映画での最も重要なシーンです。最後のシーンは、死者が生きている者を慰めています。この二人は叶わぬ恋、夢の中で恋をしていますが、それを最後のラブシーンに込めました。それを直接的に見せるよりも、この二人は武士なので闘いを通して見せようと思いました。まさにご質問の通りです」
役作りで気をつけたことは?
ドンウォン「撮影に合流したのが遅かったので、あまり長く準備期間が取れませんでした。なので、監督が注文した通りに演じられるよう、できるだけ頑張ろうと思いました。監督が希望されることに耳を傾けるようにしていました。練習はいろいろやりました。例えば、現代舞踊や武術の練習をしました。でも、今回はセリフがとても少なく、体を使って舞踊で感情を示すシーンが多かったので、この役は武術よりも舞踊に力を入れた方がいいと思い、武術の方は途中で止めました。舞踊の中では現代舞踊に重点を置きました。」 …と話しながらも、途中でハ・ジウォンと何やら笑いあってにこにこしています。言葉がわからなくて残念。
ジウォン「シナリオができあがった時点では、キャラクターに対する決まったイメージがなかったので、撮影に入る前に、ナムスンの歩き方やしゃべり方、表情などを監督と一緒に作っていきました。衣装は、いろいろある中から私に一番似合うものを監督が選んでくれました。私の場合、撮影前の準備の方がもっと大変でした。今までの武術映画の女性のイメージを壊して、背は低くても、とても逞しく男性っぽい武士のイメージを披露できるよう努力したんです。私はカン・ドンウォンさんよりも背が低いし、ましてや女性だけど、男性のように強く見せなければならなくて、そういう部分がとても難しかったです」
その話を隣で聞いていたカン・ドンウォンが、また笑っているので「どうして笑うの?」と顔を見合わせ、二人で大笑いに。やけに楽しそうな二人です。
司会「とても仲睦まじく見えるのですが(笑)、映画では見つめ合うシーンが多いですよね? 見つめ合うシーンの撮影はいかがでしたか?」
会見中もよく笑っていたカン・ドンウォンとハ・ジウォン。
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ドンウォン「撮影前の準備期間にタンゴを一緒に練習しました。タンゴはお互いの息が合わないと踊れないので、撮影前からかなり親しくなった状態で練習しました。でも、あまりに親しくなり過ぎて(笑)、いざ撮影が始まると見つめ合うだけで笑ってしまって…それがエピソードですね(笑)」
ジウォン「私はもともと笑う方なんですが、カン・ドンウォンさんもよく笑うんです。すごく悔しいのは、休憩から撮影に入るとカン・ドンウォンさんはすっと笑うのを止めて、私だけ笑っている時があって…スタッフの皆さんには申し訳なかったです(笑)。今回のアクションシーンでは、カン・ドンウォンさんが私から刀を奪ったりとか、危ないシーンがたくさんありました。特にラストシーンは、背景がとても暗くてよく見えない状態で、アクションをしなければなりませんでした。実はその時、カン・ドンウォンさんのあばら骨を突いてしまいました。幸い、プロテクターを付けておられたので大事には至りませんでしたが、申し訳なく思っていたら、『大丈夫ですよ』と言ってくださいました」
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