恋に落ちて行く微笑ましいふたり
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Q:傷ついたスエさんが川の桟橋の所で泣いている時に、ビョンホンさんが愛嬌を振りまいて笑わせるシーンがありました。アドリブが多いそうですが、ここはビョンホンさんの素顔が出ているのでしょうか?
ビョンホン「愛嬌はたっぷりある方だと思います(笑)。そのシーンはもともとシナリオになかったんです。現場でシナリオ通りにやったらあまり面白くなくて、他にアイデアはないかと話合いながら作りました。そのシーンではジョンインがやや機嫌を損ねていたので、彼女の気持ちを和らげてあげられる方法を自分で考え、いたずらっぽく1人2役風に演じてみました。後でモニター映像を見たら、皆喜んで気に入ってくれたので、本番でもリハーサルと同じように気楽に演じてOKになり、本編になっています」
Q:そんなビョンホンさんを見たスエさんの感想は?
スエ「あのシーンのジョンインは暗い気持ちで、もっと役になり切って感情移入しなくてはならなかったのですが、ビョンホンさんの演技があまりにおかしかったので、必死で笑いを堪えていました(笑)。終わってからモニターで見たら、ほんとうに楽しいシーンで、私も笑ってしまいました」
Q:実年齢とかけ離れた役でしたが、難しかったことは?
ビョンホン「たしかに、20代前半と60代は今の年齢(36歳)からするとかけ離れています。過去のシーンも現在のシーンも、心の負担は大きかったです。ただ、20代前半は経験しているので、その頃を思い出し、心の中が情熱で満ちているように演じました。当時は、どんな刺激に対しても大げさに反応したり、すぐに反応したりしていたと思います。何も畏れない感性や情熱を持っていた時期なので、それを念頭に置いて演じました。
反面、60代はまだ経験していないので、あくまでも想像での演技になりました。歩き方や表情はメイクに助けてもらえますが、大変難しかったのは、その年代の人が持つ感情を表現することでした。例えば、何らかの状況になった時に、どういう刺激を見せるのか、どんなリアクションをするのか、ということを考えながら演じました。おそらく、20代と60代では反応のし方が違うでしょう。60にもなれば、喜怒哀楽も知っているし、心に傷もある。そういう傷が染み付いている世代なので、時間の流れと共に余裕が出て来ると思います。若い頃には想像もしなかった反応、例えば、普通だったら驚くようなことを、笑い流してしまう余裕があるのではないか、と思って演じました」
Q:それぞれ、心に残ったエピソードを教えてください。
にこやかなツーショット (淡いピンクのドレスは背中が大きく開いてました)
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スエ「田舎で撮影したので、真夏の暑さで苦労したのを覚えています。イ・ビョンホンさんは、真っ黒に日焼けしてしまいました。都会から来る青年と田舎の娘という設定なので、私が黒いのはいいのですが、立場が逆転したようでした(笑)」
ビョンホン「現場では楽しいエピソードがたくさんありました。実は監督と私の誕生日が、うまい具合に同じだったので、現場で合同誕生パーティをしてくれました。私たちには内緒でスタッフとスエさんが準備をしてくれて、スエさんはケーキも用意してくれました。また、スタッフ全員がメッセージを書いたノートもプレゼントしてくれました。しばらくしたら、今度はスエさんの誕生日になったので、お返しに私たちがケーキを用意し、同じようにメッセージを書いたノートをプレゼントしました」
司会「最後に監督から、映画の見所も含めたメッセージをお願いします」
監督「この映画の魅力は、このお2人の美しくも悲しいところにあると思います。それは、外見的なものではなく、心から表現された美しさや悲しさで、きっと皆さんの心の琴線に触れ、感動していただけると信じています」
美男美女の純愛ドラマが好きな方にはおすすめの『夏物語』。2人はどのようにして出会い、どのようにして別れたのか。果たして再会することはできるのか。大学生を演じるイ・ビョンホンのお茶目ぶりも見所ですが、スエの眼の演技にも注目です。劇場でたっぷりとお楽しみください。
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