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ASICRO FOCUS file no.110

ジョン・ウー監督おおいに語る−「レッドクリフ Part I」来日記者会見

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左よりリン・チーリン、チャン・チェン、トニー・レオン、ジョン・ウー、金城武、中村獅童

Q:そんな監督を、皆さんはどう思いますか?

 トニー「監督が自腹を切ったという話は聞いていましたが、確かめてはいません。それよりもしっかり脚本を読み込んで、役作りを準備しておいた方がいいかなと(笑)。聞けば聞くほど監督に負担がかかりますしね(笑)。監督はほんとうに素晴らしい方でいい人です。とても恩義に篤いというか。僕もこの映画に出演して、周りの皆さんと一緒に仕事をして、ほんとうに一致団結して、困難がある時にはとにかく楽観的に、前向きにそれを乗り越えようとしました。それが今、実現したので、ほんとうにうれしいです」

 恩義に篤いのはトニーも同じでしょう。『ラスト、コーション』でへとへとになり、一度は断っていた出演(孔明役)を、盟友のチョウ・ユンファ(周瑜役)が降番して監督が落胆しているのを知り、即、出演OKの電話をかけたのですから。同じく、渡辺謙(曹操役)とも噂されていた日本人俳優では、中村獅童の出番も光っています。

Q:単身で中国に乗り込んだそうですが、映画同様の信頼や友情関係はありましたか?
  また流暢な中国語はどうやって覚えたのですか?

 中村「トニーさんがほんとに優しい方で、無口な方なんですけど、いつもニコニコと僕のことを見てくださっていて…(それを聞いて笑顔を返すトニーの表情を見て会場笑)…まさしくああいう感じで。そんなに面白いことはやってないんだけど、いつもニコニコしてくださっていました。撮影中ホテルも御一緒させていただいてたんで、卓球をやろうと約束してたんですけど、なかなかお互い忙しくて、時間が合わなくて。食事にも行けなかったし…それで、クランクアップの日に、連絡先やメッセージとプレゼントをいただいて、宝物なんです。

 現場ではいろんなことを吸収したかったので、ずっと監督の後ろや近くにいて、食事の時もご一緒させていただいてました。そうする内に、僕がなんか冗談を言うとすごく笑ってくださったりとか、監督もすごい冗談を言ってくださったりとか。こんな言い方をしたら失礼になるかもしれないんですけど、ほんとうにお父さんのようになってきて、とってもかわいがってくださって、楽しかったですね。

 セリフはほとんど覚えてから中国に行ったんですけど、現場で変わることも多いので、現場に行ったらこういう風に言ってくれっていうのが結構あって。フィルムが回るまで、通訳の方にセリフを何回も言っていただいて、耳に焼きつけて、外国の歌を覚えるのと一緒で、音とか聞いた感覚でやっていくって感じでしたね」

 司会「今回、トニーさんが来日しましたので、卓球の試合をやるというのは?」

 中村「ええ。やってみたいですね」

 司会「トニーさんはいかがですか?」

 トニー「(突然でうろたえるトニーに場内笑)今回はインタビューの数がとても多いので、時間もないし、多分実現できないと思いますが、次回を楽しみにしています(笑)。獅童さんからプレゼントをいただいたんですが、出演している映画のテーマが卓球で、拝見したら恐くてとても相手になれません。皆さんも観たらかなりびっくりしますよ(笑)」
 たしかにこわいですもんね、『ピンポン』の獅童さんは(笑)。

会見中の様子 今回の会見中は終始、こんな感じの笑顔と和やかな雰囲気に包まれておりました。当時、トニーは皆からたくさんのお祝いをもらったことでしょう(^^)

Q:パート2の見どころと、パート1撮影中の苦労話やエピソードも教えてください。。

 トニー「後編にもたくさん見どころがあります。ピンチや情感の部分、いろいろな衝突といった物語は後編に盛り込まれています。実は今回この映画に出演して思ったのは、いろんな初めてを体験させてもらったということ。例えば、こんなにもエネルギーを必要とする映画は今までありませんでした。暑かったり、寒かったり、乗馬もできないといけないし、立ち回りもこなさなければならない。さらに、琴も弾かなければなりません(笑)。そういうことをいろいろやらせていただいて、ほんとうにいい経験になりました」

 金城「見所は、クライマックス…が、たくさんあるのかな? 僕はまだ観ていないんです(笑)。ただ、諸葛孔明的には、後半に歴史的に伝説として語られている彼がやったこと、矢を集めて来たとか、風を読んだとか、火をかけてどういう風に突っ込んだとか、そういうのがやっぱり後編は面白いと…前編も面白いんですが、後編にはもっとそういうアクション的な大場面がいっぱいあると思いますね。エピソードは…僕だけアクションシーンがないのでかなり幸いでした(笑)。孔明の役なのでアクションがないのは正解なんですけど、とにかくすごく暑いんです。5月末から撮影が始まって、真夏を過ぎて、秋の前で僕の部分は終了したんですけど、皆さんはそのまま真冬までやったみたいです。夏はすごく暑い。獅童さんは鎧とか着てて…ああ皆も暑いんだなあって。僕は団扇なんかを持ってるので…その団扇がすごく助かったかな(笑)」

 チャン「まだ、僕も後半を観ていないのでわからないのですが、炎上があり…やっぱり一番の見せ場は最後の赤壁の戦いの大画面で、そこでやっと僕もアクションシーンがあったので、とてもうれしかったし、病みつきになりそうでした。面白かったのは、曹操軍のメンバーとはあまり一緒にならないのですが、ある日ホテルで僕がバスケットをしていたら、曹操役のチャン・フォンイーがたくさんの人を引き連れてやってきたんです。トレーナーのように運動しているので、あれ?何をしているのかなあ?と思ったら、最後に曹操軍と対面する場面で、その時引き連れていたのが、実際に彼が率いる猛将たちだったんだとわかりました(笑)。ほんとうに、撮影自体が『三国志』と同じで、自分たちのメンバーはいつも団結しているんですが、敵陣とはなかなか会わないという、そういう感じでした」

 リン「私にとって一番大変だったのは、撮影の始めの頃、恥ずかしさが抜けなかったことです。初めての映画出演でしたし、トニー・レオンさんのような大スターと一緒にお芝居をすることになり、恥ずかしさをコントロールするのが難しくて、顔が…赤ク、ナッチャッタ(笑)。監督からは、小喬を演じる時は芯のしっかりとした、柔らかさの中にもしなやかさのあるしっかりとした女性として演じて欲しいということでした。なので、前編で演じているのはしなやかで優しい小喬なんですが、後編になると、その芯の強さが前面に出てきます」

 中村「馬に乗って戦っているところとか、戦闘シーンをとにかく観ていただきたいなと思いますね。びっくりしたのは、アクションシーンの時に10台以上のカメラが一斉に映像を回し始めて撮っていたこと。山の方を見たら、山の崖みたいなところから映像を撮っていたりとか…それが迫力となって、映像に現れていると思います。それから、最初に監督とお会いした時、1時間か1時間半くらいずーっとこの映画のことをお話してくださって、その監督の熱い気持ちが僕の心を動かしたし、そうした思いが画面から伝わって来ると思いますね。後編は、僕のラストシーンです。一番最終日に撮って、お昼くらいの便で東京へ帰って来たんですが、朝の7時くらいまでずーっと撮って、そのまま飛行機に乗ったくらい、ものすごく時間をかけて撮りました。まだ僕は観ていないんですが、それは後編なので、ぜひ楽しみにしていて欲しいなと思います」

 というところで、記者会見は終了。さすがに最後の質問は、監督まで回りませんでした(笑)。金城くんが語っていたように、「三国志」ファンはもとより、「三国志」を知らない人にも楽しめる『レッドクリフ Part I』。後編の公開までにはまだ間があるので、前編を観て興味を持った方は、映画を観た後で「三国志」について調べてみるのもいいかもしれません。日本にも数多くのファンがいる「三国志」の世界。前半のハイライトは亀の甲羅に見立てた陣形による地上戦です。ジョン・ウー監督の手でリアルに映像化された、赤壁の戦いの序章を、ぜひ劇場でご覧ください。


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更新日:2008.11.2
●back numbers

記者会見の表記
司会・質問者
監督(ジョン・ウー)
トニー(トニー・レオン)
金城(金城武)
チャン(チャン・チェン)
リン(リン・チーリン)
中村(中村獅童)
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