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ASICRO FOCUS file no.110

東京国際映画祭オープニングセレモニー

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左よりワン・チンシアン、チャン・サン、ヴィッキー・チャオ、チャン・チェン、金城武、ジョン・ウー(D)、トニー・レオン、チャン・フォンイー、リン・チーリン、トン・ダーウェイ、alan、テレンス・チャン(P)(拡大)

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左よりワン・チンシアン、チャン・サン
ヴィッキー・チャオ、チャン・チェン、金城武

 今年から「エコロジー」という独自のメッセージを打ち出した東京国際映画祭。初めての試みとなるグリーンカーペットを華々しく飾ったのは『レッドクリフ Part I』の御一行でした。しかも、協賛企画として同時開催された「2008 日本・中国映画週間」も協力して集まったゲストの数は総勢12人!

 予定されていた趙雲役のフー・ジュンや関羽役のバーサンジャブが来られなかったのは残念でしたが、曹操役で久々にスクリーンにカムバックしたチャン・フォンイーに、冒頭で曹操に苦言を呈して殺されてしまう孔融役のワン・チンシャン、後編で活躍する孫叔材役のトン・ダーウェイ、黄蓋役のチャン・サンらが大陸からやって来ました。

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左よりトニー・レオン、チャン・フォンイー
リン・チーリン、トン・ダーウェイ

 監督「この映画は誰もが知っている『三国志』の物語ですが、表現形式は極めて新しくなっています。ご覧になったら、きっとエキサイトするでしょう。テーマは『友情・愛・勇気』。この3つはどれも、この時代に必要なものです」

 トニー「東京国際映画祭は初めてではありませんが、毎回来るたびにうれしいです。とにかく、この作品を気に入ってもらえたらうれしいです」

 金城「国際映画祭は初めてです。映画はこれだけ撮っているのに、これまでは国際映画祭に参加する機会がありませんでした。今回はこういう形で、ジョン・ウー監督の『レッドクリフ Part I』がオープニング上映作品になり、それに出演できて大変光栄に思っています。『レッドクリフ Part I』だけでなく、映画祭全体を皆で盛り上げてください」
(2008.10.18 六本木ヒルズアリーナ)

2008 東京・中国映画週間  オープニング

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花束贈呈後に多数の映画祭ゲストたちと一緒に記念撮影。客席の最前列には、今年の東京国際映画祭で黒澤明賞を受賞したチェン・カイコー監督の姿もありました。

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中央付近にいるのが『レッドクリフ Part I』組
 翌日19日は、お台場のシネマメディアージュにて「2008 日本・中国映画週間 オープニングセレモニー」。こちらのオープニング作品は、孔融役のワン・チンシャンが主演するフォン・ジェンチイ監督の最新作『愚公移山』。オープニング作品のメインゲストであるワン・チンシャンと、仕事の都合で出席できなかった金城武は登壇しませんでしたが、開幕式典のスペシャルゲストとしてプロデューサー2名を加えた『レッドクリフ Part I』のキャストたちが再び大集合しました。

 監督「本日は最新作『レッドクリフ Part I』をご紹介することができて、光栄に思います。この作品は3年半をかけて、中国大陸で撮影しました。ストーリー構成がとても複雑で、難易度の高い作品でした。撮影にいたるまではいろいろな問題がありましたが、いざ撮影に入るとすべての問題が解決しました。

 中国には素晴らしい映画人と素晴らしい映画設備があります。最も感動したのは、映画人たちの情熱とプロフェッショナル精神です。この映画には中国や台湾をはじめ、アメリカや日本、韓国などのスタッフが関わっており、中国では最高の合作映画となりました。中国の伝統文化だけでなく、各国の文化交流も感じられる作品になっています。製作当時から、この作品のテーマである『友情・愛・勇気』を感じていました。この物語に出て来る人物だけでなく、いろんな国の人々の文化を感じてください」

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トニー「映画祭の成功をお祈りします」
(2008.10.19 お台場シネマメディアージュ)


『レッドクリフ Part I』
公開前夜プレミア試写会

 そして、公開直前の10月30日には、公開前夜プレミア試写会が六本木ヒルズアリーナで開催され、レッドカーペットに日本の有名人たちが続々登場。ジョン・ウー監督もアン夫人を伴って登場し「皆さんにお会いできて嬉しいです。『レッドクリフ』は私にとって一番重要な作品です。スケール感満載のこの作品を 楽しんでください。また、Part IIもありますので、楽しみにしていてください」と挨拶しました。

(2008.10.30 六本木ヒルズアリーナ)
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敵役ながら味わい深い演技で憎めない曹操を演じたのは、『さらば、わが愛/覇王別姫』などで日本でも人気の高いチャン・フォンイー。

ジョン・ウー夫妻

舞台挨拶1

大ヒット御礼舞台挨拶

 日本でも公開から4週連続して観客動員数1位を独走する大ヒットを記録し、ジョン・ウー監督が再々来日。唯一の日本人キャスト、中村獅童と共にTOHOシネマズ六本木ヒルズで舞台挨拶を行いました。

 監督「黒澤明監督が『創作は喜びだ』とおっしゃっていましたが、『レッドクリフ』を日本の皆さんに楽しんでいただけてうれしいです。アジア各国の合作ということで、精神も文化もお互いに理解を深めることができました。香港や台湾など各国の俳優、スタッフたちで作りましたが、中村獅童さんや音楽の岩代太郎さんなど、日本の方々も参加されたことはとても意義深いです。

 獅童さんはとてもプロフェッショナル。2回目のワイヤーアクションの撮影で怪我をしていたのに、何も言わず90テイクくらい撮影し、終了後にマネージャーから怪我をしていたことを聞かされました。辛いことを我慢できる精神は素晴らしい。一緒にいる出演者やスタッフで涙を流した人もいました」
舞台挨拶2 左/シャトル砲で特製Tシャツを発射。

右/中国の酒瓶で日本風にめでたい鏡割り。
舞台挨拶3

 中村「平日なのに、若い方がたくさんいらっしゃいますが、みなさんお休みですか?(場内笑)270万人の方がすでに観てくれていて、ほんとうにうれしいです。日本人として唯一出演できたことを、光栄に思っております。今回、日本で大ヒットとなり、とても胸がいっぱいです。全身全霊で体当たりで演じました。日本人の役者として、海外でも恥ずかしくない、更には『獅童よくやった』と言われるようなものを目指していました。この間は中村七之助さんが、歌舞伎の楽屋で『獅童さんめちゃめちゃ強かったよ』と言っていたそうです。先日亡くなった自分の父親も、最後に見た映画が『レッドクリフ』で、『外国まで行って出演した甲斐があったな』とほめてくれました」

 8月の来日記者会見では「監督からお父さんのようにかわいがってもらった」と語っていた獅童さん。10月に亡くなられた実のお父様(映画プロデューサーの小川三喜雄氏、初代・中村獅童)もきっと誇らしく思っておられることでしょう。(2008.11.27 TOHOシネマズ六本木ヒルズ)


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更新日:2008.11.29
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セレモニーの表記
監督(ジョン・ウー)
トニー(トニー・レオン)
金城(金城武)
俳優プロフィール Part2
チャン・フォンイー
張豊毅/Zhang Fengyi


1956年9月1日、中国の湖南省生まれ。北京電影学院を卒業後、『駱駝の祥子』(82)に主演して、一躍注目される。レスリー・チャン、コン・リーと共演したチェン・カイコー監督の『さらば、わが愛・覇王別姫』(93)で世界的にも認められ、続く『始皇帝暗殺』(98) にも主演。出演作は少ないが、存在感のある演技派俳優として高く評価されている。しばらく映画から遠ざかっていたが、本作で久々にカムバックを果たした。

filmography

・駱駝の祥子 (82)
・北京の想い出 (82)
・項羽と劉邦 その愛と興亡
 (90)
・曼荼羅/
 若き日の弘法大師・空海 (91)
 *日中合作
・さらば、わが愛/覇王別姫
 (93)
・始皇帝暗殺 (98)
・レッドクリフ Part I(08)
・レッドクリフ Part II(08)
ヴィッキー・チャオ
趙薇/Vicky Zhao Wei


*プロフィールと詳細フィルモ  グラフィはこちらをどうぞ。
満員御礼・公開状況ニュース
レッドクリフ旋風
日本でも吹き荒れる!


11/1より全国549館で封切られた『レッドクリフ Part I』は、各地の劇場で相次いで満席が続出。今年度洋画興収No.1を狙える勢いで発進した模様。

7月に公開されたアジア各国では、中国、韓国、台湾などで2008年オープニング興収No.1を記録。特に中国では、過去最高の成績だった『タイタニック』の4400万ドルを上回り、4600万ドル(約50億円)を突破。中国国内における興行収入歴代最高記録を樹立している。

アジアで最後の公開国となった日本では、全国各地の劇場で完売御礼が続出。大阪メイン館「TOHOシネマズ梅田」では、朝10時の時点で、夕方の回まで即座に完売。14時には全ての回が完売という異例の売れ行きぶりに。全国の主要映画館でも朝から満席の回が続出。劇場の外へ人が溢れる状況となっている。

また、全国5000個限定の特典『必勝孔ピー』を特典として付けた『レッドクリフ Part II』(来年4月公開)の前売券も、早くも各地で続々と完売中。欲しい人は劇場へ急ごう。

(11.1 エイベックス広報より)
『レッドクリフ Part I』
監督:ジョン・ウー
出演:トニー・レオン/金城武/チャン・フォンイー/チャン・チェン/ヴィッキー・チャオ/フー・ジュン/中村獅童(特別出演)/リン・チーリン(映画初出演)
主題歌:
「RED CLIFF 〜心・戦〜」
歌:alan(avextrax)
映画音楽:岩代太郎 
配給:東宝東和/エイベックス・エンタテインメント
*11/1 日劇1、他全国超拡大ロードショー
解説
映画『レッドクリフ』は、三国志最大の合戦「赤壁の戦い」を2部作に分けて描き、 Part I とPart II に分けて公開される。11/1公開の『レッドクリフ Part I』は、天下統一のために動き出した曹操軍に追いつめられた劉備軍が、敵である孫権軍と結束する「赤壁の戦い」前夜の攻防戦と、緊迫した人間ドラマが描かれている。金城武演じる諸葛亮、トニー・レオン演じる周瑜が、曹操の騎馬軍に奇策で立ち向かう陸上の合戦が見所。
『レッドクリフ Part II』情報
2009年4月公開の『レッドクリフ Part II』では、長江(揚子江)において、 曹操の80万の兵士と2000隻の戦艦に、わずか5万の連合軍が知略(連環の計)を尽くして立ち向かう水上戦が描かれている。絶対絶命の連合軍の結束が崩れそうになる時、周瑜の妻、小喬の捨て身の決意が胸を打つ。 Part II では、女たちもまた、戦いの主役になる。『レッドクリフ Part II』は、中国を始めアジア各国で『赤壁決戦天下』(原題)として、2009年1月に公開予定。
『レッドクリフ Part I』
11月1日(土)日劇1ほか全国超拡大ロードショー!

公式サイト
配給:東宝東和/エイベックス・エンタテインメント