2014.3.14 新宿バルト9
3月13日に大阪アジアン映画祭でワールドプレミア上映された日台合作映画『一分間だけ』。翌日の14日、東京へ場所を移して完成披露プレミアが開催されました。撮影の都合で参加できないチャン・チュンニンを除くスタッフ&キャスト一同も東京へ移動。上映前に、プロデューサーの吉田正大、ガン・リー、チェン・フイリン監督、映画に出演したピーター・ホー、池端レイナによる舞台挨拶が行われました。
左から池端レイナ、ピーター・ホー、チェン・フイリン監督、ガン・リー、吉田正大、住岡梨奈
吉田「違う国同士で作ったという感覚がまったくなく、非常にチームワークのいいクルーと、同じ製作総指揮をやったガン・リーとも家族づきあいのように、この映画に取り組んできました。その結果が、これからご覧いただく映画にきっちり反映されて、ほんとうに家庭的というか、国境を超えて人生を考えられるような映画に仕上がったと思います。ぜひ、楽しみにしてください。
また、国を跨いで作った映画は大体、公開時期がだいぶ違ったりするのですが、この映画に関しては同時期公開ということで、台湾も日本も5月に公開できます。これも国を超えてというよりは、2つの国が1つになって作品を作り上げたからだと思います。どうぞ、お楽しみください」
ガン・リー「監修を務めたガン・リーです。この映画の原作は日本の小説で、4年前にたまたま見ることがあり、ぜひ映画にしたいと思いました。実は台湾では、動物を題材にした映画は今までありませんでした。この映画は、孤独なキャリアウーマンとゴールデン・レトリバーの愛と絆を描いた作品です。
最初に映画化を思いついた時は、版権交渉がなかなかうまくいかなかったのですが、吉田さんというパートナーを得てからはとてもスムーズにいきまして、今では一緒に映画を作る仲になりました。映画を通じて、このような文化的交流を、経済面でも、マーケットの上でも、一緒に仕事ができることを大変うれしく思っています。
中華圏の映画は大体1年遅れで日本公開になることが多いのですが、今回はほんとうに吉田さんの尽力をいただいて、台湾と日本でほぼ同時上映になりました。ぜひ、これを幸先のよいスタートとして、これからも日本と台湾の様々な交流が発展し、友好関係が引き続き、続くことを願っています」
台湾初のペット映画が誕生! (c)2014映画『一分間だけ』
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チェン監督「こんばんは。今日、ここに立っていることをほんとうにうれしく思います。1年以上前でしょうか。プロデューサーのガン・リーに脚本を見せられた時、私にはあまりこの脚本の気持ちがわかりませんでした。私はワンチェンと違ってペットを飼ったことがなかったのです。
この映画を引き受けることにした直後に、私の親戚で大変親しい友人でもある人が病気で倒れ、入院してしまいました。たまたま台北にいなかったので、すぐに飛行機のチケットを買って台北に飛んだのですが、その時に初めて、ワンチェンが犬のために家に帰って、最後に自分の姿を一目見せようとする気持ちがわかりました。
その時に、この映画では人間とペットの関係だけを描くのではなく、人と人とのつながりを描きたい。それから、命というものは一刻一刻が大事で、周りの人間との縁も失ってしまってからでは遅い。それを大切にしなければならない。そういう絆を描こうと思いました。
この映画を撮ったことで、私も命の大切さ知り、人生観が変わりましたので、皆さんにも映画を観て、自分にとって大切なものは何なのか、そしてそれを守っていくというのはどういうことなのかを感じていただきたいと思います」
ピーター「ミナサン、コンニチハ。また日本へ来られてうれしいです。髪の毛が短いので、頭が寒いと感じてます。カミノケ、ミジカイ…サムイ(笑)。昨日、初めて完成した映画を観たのですが、頭は寒いけれど心はとても暖かくなりました。アタタカイ(笑)。
僕がこれまでに出演してきたドラマや映画は、闘うシーンがあったり、とてもカッコよくてクールなんですが、観終った後に心に残るものがありませんでした。そういう作品が多かったのですが、今回はほんとうに観終った後に、様々な思いや疑問などが心に残る映画だと思うので、ぜひこの映画を観るのではなく、感じて欲しいと思います」
池端「今回はこのような日台合作作品に出られたことを、とても光栄に思っております。撮影が始まった去年は、中国語がまったくできず、監督さんとコミュニケーションをとることができなかったので、実は撮影が始まる2ヶ月くらい前から台湾に住み込んで、2ヶ月間勉強して、皆さんと交流ができるようにしました。
撮影の現場はとても和やかで、台湾の方ばかりだったのですが、私が日本から来ている女優ということで、皆さんいつも暖かく話しかけてくれたり、ご飯に誘ってくださったりしました。台湾の方ってほんとうに日本を愛してくださっているんだなって改めて思い、そのこともうれしかったです。
私も昨日、大阪の映画祭で初めて観たのですが、この映画は非常に楽しい場面もあり、涙もあり、いろんなことを感じられる作品なので、ぜひ楽しんでいただければうれしいです」
池端レイナさんはなんと、話の途中でかなり流暢な中国語で訳をしながらのご挨拶!びっくりしました。「ピーターの日本語より上手いよ」と監督たちがこそこそ。
司会「すごいですね。中国語。ピーターさん、どうですか? もう、普通におしゃべりしてる感じですか?」
ピーター「すごいですね。イソガシイ(笑)。自分で日本語で挨拶して、それを自分で中国語にするなんて。僕もそうなりたいとずいぶん前から言ってるんだけど、なかなかできないので、レイナさんはほんとうにすごい!」(続きを読む)
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