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ASICRO FOCUS file no.188

『マダム・イ・ニューヨーク』シュリデヴィ来日記者会見

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映画では様々なサリー姿が登場します
Q:引退前の15年前と今ではインド映画界がどのように変わったか、現場でのエピソードもあったら教えてください。

 シュリデヴィ「たしかに多くの変化があります。今はとても組織化されているし、特に専用バンがありましたね。昔はそんなバンはありませんでした。俳優たちは木陰に行って着替えたものです(笑)。それは冗談だけど、とにかく今はすべてがシンプルに分業化されていて、どのセクションでも違う人たちが面倒をみてくれますね。脚本も、撮影前にちゃんとセリフの入った脚本が渡された。以前にはなかったことです。そして音声。この映画ではアフレコをしていません。同時録音は演技の質を高める上でも大きな助けとなりますね」

Q:この脚本は自分のために書かれたような気がしたとのことですが、どんなところが主人公と似ていると思いますか?

 シュリデヴィ「私はシャシの単純さと繊細さが好きです。また母として、女として、この役柄に共感することができました。それが似ているところ。それに、私はこの役柄が好きなので、生き生きと演じました。これはすべての世代に、子どものような若い世代にも、共感してもらえました。映画を観た後で、母親に電話して謝ったという話も聞いています。私がこの映画に出演した理由も、そういうところですね」

Q:いろんな民族のいるニューヨークでの撮影はいかがでしたか?

 シュリデヴィ「シンデー監督は、撮影前にニューヨークで長く過ごしいるので、すべてのロケーション、場所やレストラン、お店など、とても統率がとれていました。技術者はニューヨークの人たちでしたが、彼らの仕事ぶりを見るかぎり、他の文化圏とはまったく違っていましたね。もっときちんとしていて、たとえば夕食の時間になると、後ワンテイクだけ撮りたいと頼んでも『ごめんなさい、時間なので家に帰ります』と(笑)。そんな違いはあったけれども、それも楽しみました」

Q:この作品の後で、大きなフィルムアワードに出席してダンスパフォーマンスをされ、大喝采でしたが、ダンスパフォーマンスと映画では、どちらが楽しいですか?

 シュリデヴィ「この2つはまったく別物です。セットで演技をしている時は、監督やスタッフなど数人の人しか自分を見ていません。そして撮影が終るたびに、モニターを見てうまくできたかどうかを確認する。でも、ステージでのパフォーマンスは、まったく違う世界です。目の前に多くのファンや観客がいて、彼らの反応を見たり、だんだん盛り上がって熱狂的な声をあげるのを聴いたりすることができます。それは、素晴らしい体験です。だから、ステージでダンスをする方が楽しいですね」

Q:アミターブ・バッチャンさんと共演した感想をお聞かせください。

 シュリデヴィ「アミターブ・バッチャンとの共演はいつも楽しんでいます。彼は偉大な俳優ですし、彼との共演は素晴らしい経験になる。とてもプロフェッショナルで、いつも違う驚きを感じます。バルキから『アミターブ・バッチャンが出演をOKしてくれた』と聞いた時、それは驚いたし幸せでした。この映画に特別な要素を加えてくださり、感謝しています」

Q:インドでは最近、新しい女性監督が盛り上がっていますが、プロデューサーとしてその活躍をどう思われますか。

 シュリデヴィ「女性の監督と仕事をするのは今回が初めてでした。性別はまったく関係がありません。シンデー監督はとても自信を持っており、何をしたいかはっきりわかっていました。一緒に仕事をした後で思ったのは、女性監督とはとてもコミュニケーションが取りやすいということ。また、他人を深く理解できます。だから、女性監督たちが歓迎されているのでしょう。これからも女性監督たちは、おおいに活躍していくと思います」

 ここで記者会見は終了。フォトセッションの後でハーフタイムがあり、シュリデヴィさんは衣装替えで退場。ゲストを招いたトークショーへと続きます。(トークショーヘ)


▲記者会見 P1 < P2 ▼トークショー ▼監督インタビュー ▼作品紹介
更新日:2014.6.26
●back numbers
●記者会見の表記

司会:花田景子
シュリデヴィ(シュリデヴィ)

PROFILE
シュリデヴィ
Sridevi


1963年8月13日生まれ。本名はシュリデヴィ・カプール。4歳で子役デビュー。演技と共にダンスでも人々を魅了し、コメディからサスペンス、アクション、ヒーローもの、ロマンス映画とあらゆるジャンルでの人気女優となる。ボリウッド映画界でアイドルから大女優へと昇り詰めた先駆者。

97年に映画プロデューサーのボニー・カプールと結婚。女優業を休業し、2人の娘の母として家庭に入っていたが、本作により15年ぶりの女優復帰を果たした。12年にインドのテレビ局が主催した「インド映画史100周年国民投票」で女優部門の1位を獲得。13年にはインド政府から、国で4番目に高い地位となるパドマシュリ賞を贈られる。
filmography
代表作
・Julie(75)
・Moondru Mudichu(76)
・Pathinaru Vayathinile(77)
・赤いバラ(78)
・正義の戦い(79)
・貧乏の色は赤色(80)
・もう一度コーキラー(81)
・三日月(82)
・勇気ある者(83)
・贈り物(84)
・Masterji(85)
・蛇の精(86)
・Mr. インディア(87)
・Waqt Ki Awaz(88)
・チャーンドニー(89)
・ひととき(91)
・神に誓って(93)
・Gumrah(93)
・Laadla(94)
・軍隊(96)
・Judaai(97)
マダム・イン・ニューヨーク
 (12)