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ASICRO FOCUS file no.273

『デーヴァラ』ジャパンプレミア舞台挨拶

2025年3月24日 新宿ピカデリー スクリーン1(新宿)

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左より初来日のコラターラ・シヴァ監督、2年半ぶりの来日NTR Jr.、応援に駆けつけたキンタロー。

 3月28日より全国公開中のインド映画『デーヴァラ』。主演は2021年の『RRR』 でダブル主演のラーム・チャランと並んで世界的人気を獲得したNTR Jr.。その彼が『RRR』に続く記念すべき第30作目の主演作に選んだのが、コラターラ・シヴァ監督の『デーヴァラ』。4つの村で守られた海を舞台に、父と息子2代に渡るドラマを描く海洋スペクタクルアクションです。

 今回は3月24日に新宿ピカデリーにてジャパンプレミアが開催され、トリウッドのスーパースター、タラクことNTR Jr.とコラターラ・シヴァ監督が来日。2回のイベントが開催されました。1回目のお昼の部では、取材陣は入れず。この時の模様はインド映画でお馴染み、松岡環さんの「アジア映画巡礼」 でレポートされているので、そちらをご覧ください。そして夜の部、2度目のイベントではマスコミが参加。お笑い芸人のキンタロー。もそっくりダンスで登場し、イベントを盛り上げました。

 MCは伊藤さとりさん。イベント前のトークで、劇場にやってきたNTR Jr.が「ここ、前に来たシアターだ!」と喜んでいたと披露。(『RRR』 来日イベントの様子はこちら をどうぞ)満席の会場の期待が高まる中、『デーヴァラ』のテーマ曲が流れ、観客の皆さんからの「タラクさ〜ん!」「監督〜!」の呼び込みで、二人が満面の笑顔を浮かべて登場します。感無量のタラクことNTR Jr. は日本語で「ホントウニ、アリガトウゴザイマス!」とご挨拶。

 MC「『RRR』以来の公式来日ですね」

NTR Jr.

最初、スマホを持っていたのは日本語の練習用?
 NTR Jr.「(緊張したのか咳払いの後、日本語で)皆さん、こんにちは。NTRです。久しぶりですね。日本の皆さんの縁に、感謝してます。『デーヴァラ』は魂のこもった特別な作品です。ぜひ、楽しんでください。(声援と拍手喝采)ありがとうございます。

 (続いては英語で)『RRR』を愛してくれて、本当に、本当に、本当に、本当にありがとうございます。皆さんの『RRR』への愛は、私だけでなくインド映画産業界全体にも測り知れないほどの自信を与えてくれました。インド映画が皆さんを楽しませることができる、という自信が持てました。そのおかげで、今日は親友でもあるコラターラ・シヴァ監督との新しい映画『デーヴァラ』をご覧いただけます。皆さんが好きなダンスがたくさんあり、もの凄い海洋アクションもあります。きっと、気に入っていただけるでしょう。

 前に日本に来た時は、まだわからなかったのですが、今回はホームに帰ったような気分です。もう一度暖かく迎えていただき、感謝しています。『RRR』の世界的現象は日本と共に始まりました。それが欧米まで広がって、ついにオスカー像にまで辿り着きした。どうかこれからも変わらずに、その大きくラブリーなハートで、インドの未来の新しい映画すべてを愛してください。僕のことはもっとね」

 監督『デーヴァラ』をご覧に来ていただき、ありがとうございます。日本へ作品を持ってきたのはこれが初めてです。皆さんの長く大きな愛を目撃しました。どうかこの作品も同じように深い愛で応援してください」

 MC「今回はすごい海洋アクションです。ここは見所というところを教えてください」

director

やさしいお顔でもの凄いアクションシーンを撮った監督
 NTR Jr.『RRR』にもちょっぴり水が出てきますが、今回はものすごい量の水が登場します(笑)。水をVFXで表現するのはとっても難しいのですが、今回はインド映画にとって、僕や監督にとっても新しい体験だったと思います。素晴らしいチームに恵まれ、想像以上のもの凄い海洋アクションシーンができあがりました。水上でも、水中でも、僕が大活躍しているところを見てください。海洋アクションだけでなく、素晴らしいダンスシーンやエモーショナルなドラマもあります。手に持っているポップコーンが箱から飛び出すような瞬間もね」

 監督「撮影中も、見ていて楽しかったです。水がたくさん出てきますが、ぜひ見逃さないで欲しいのは、サメに乗るタラクです。まさにサメ乗りを見てください」

 NTR Jr.「水に関する撮影はハードで拷問みたいでしたが、監督や皆さんを楽しませるためなら、それも厭いません」


▲P1|▼P2 ▼作品紹介

更新日:2025.3.26
back numbers
トークイベントの表記

MC(伊藤さとり)
NTR Jr.(タラク)
監督(コラターラ・シヴァ)

guest profile
NTR Jr.(通称:タラク)
ナンダムーリ・ターラカ・
ラーマ・ラーオ・ジュニア
Nandamuri Taraka
Rama Rao Jr.
1983年5月20日、アーンドラ・プラデーシュ州(当時)のハイダラバードに生まれる。1950年代からのテルグ語映画のトップスターで、政界に転じアーンドラ・プラデーシュ州の首相にもなった祖父ナンダムーリ・ターラカ・ラーマ・ラーオ(NTR)に始まり、多くの映画関係者を輩出してきた映画一族の生まれ。

古典舞踊クーチプーディなどの訓練を受ける。子役を経て、17歳の時『Ninnu Choodalani』(2001・未) でヒーローデビュー。続く『Student No.1』(2001・未) から『RRR』(2021) までS.S.ラージャマウリ監督と4回のコラボレーション歴がある。
主な出演作
・Brahmarsh Vishwamitra (91)
・Ramayanam (97)
・Ninnu Choodalani (01)
・Student No.1 (01)
・Simhadri (03)
・Rakhi(06)
・ヤマドンガ(07)
バードシャー テルグの皇帝
  (13)
・Rabhasa (14)
・Temper (15)
・Nannaku Prematho (16)
・Janatha Garage (16)
・Jai Lava Kusa (17)
・Aravinda Sametha Veera
 Raghava (18)
RRR(21)
デーヴァラ(24)
コラターラ・シヴァ
Koratara Siva
1975年、アーンドラ・プラデーシュ州のグントゥール県ペダカーカーニに生まれる。叔父にテルグ語映画界の性格俳優ポーサーニ・クリシュナ・ムラリがいる。IT企業に就職したが、ポーサーニの助手として映画界に入り、脚本家として『プリンダーヴァナム 恋の輪舞』(2010) などを担当。ヒット作を手がけても脚本家は報われることが少ないと感じ監督に転じる。

監督デビュー作はプラバース主演の『MIRCHI/ミルチ』(2013) で、興行収入と批評家の評価の両方で成功を収めた。以降、マヘーシュ・バーブやチランジーヴィなどトップスターと組んだ映画作りを続ける。NTR Jr.とは『ジャナタ・ガレージ』(2016) に続く2度目のコラボレーション。