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asicro interview 15

更新日:2007.5.30

ディーン7

活躍の舞台は日本でも世界でもOK(拡大)
●ディーンが向かうところ

藤岡さんは移動型なので、台湾の次はどこだろうと思っているんですが、何か考えていますか?

 ディーン「どうですかね(笑)。仕事でいろんな所へ行けるというよりも、たとえば、こういうの(インタビュー)も1つの出会いだと思うんですよね。しゃべっていて自分で気づかされることもあるし、質問ではっとさせられることもあるし。どこに引っ越すというよりも、どうやって自分の世界を広げていくかというところに、自分が好きでやっている、お仕事としてやらせていただいていることも絡めていけたら、有意義な人生になるんじゃないかなと思います(笑)」

日本で仕事をするのはどうですか?

 ディーン「タイミングや縁があれば、僕はどこの国でもかまいません。スケジュールが合えば、映画もぜひやりたいですね」

今、アジアの人たちが世界に出て活躍していますし、アジア間での合作も増えてますよね。逆に、フランスでは今、日本がブームだったりするので、今フランスへ行ったら仕事がたくさんあるかもしれませんね。

 ディーン「実は、行って来たんですよ。向こうの監督に会いに。2月にフランスとスペインへ行って来たんですけど、半分は仕事で、キャスティングの意味もあってパリへ行って来ました。やっぱりアジアとは違う概念で動いてる人たちとコミュニケーションすること自体がすごく刺激的で、パリへ住みたいなあと思いましたね(笑)」

ブログでヨーロッパへ行った話が書いてあったので、実はそうじゃないかなあと思っていました。今はアジアにいるので、次はヨーロッパかなと。

 ディーン「いい意味で、あんまり固まらないようにやれるといいですね」

日本も含めて好きな俳優さん、目標にされている俳優さんはいますか?

 ディーン「いっぱいいます。たとえば今日、ラジオの中で話したフランスのロマン・デュリスはすごく好きな俳優の1人ですね。香港だとフランシス・ウー*(呉鎮宇)。いつか共演したいんですよ。何回か一緒にご飯を食べたことがあって、すごくかっこいいんです(笑)。フランシスの映画は、彼が自分で撮ったものも含めて全部持ってるんですけど、すごいですね。もうコピーしちゃいますね、ほんとに。あまりに好き過ぎて」

ディーン8

創作活動への興味は多方面にわたる
監督では?

 ディーン「ぱっと出て来るのは、アメリカのガス・ヴァン・サント。この前『パリ、ジュテーム』*の中に彼も出てましたよね。男の子2人の物語で。ヤンヤン・マク監督の新しい映画の役作りの参考しようと思って観たんです。特に何も起こらないけど、彼の作品は何回も観ちゃいましたね」

自分でも『2 cartons of alphabet H』という短編を撮ってますよね? これはどういう作品ですか?

 ディーン「日本のタバコをモチーフにしたもの。デザインがすごくかっこいいんです。日本に戻ると、いつも成田でそのタバコを2カートン買って、香港の友人にプレゼントしてました。空港でいつも、2カートンですか?て聞かれるので、その『2 cartons of alphabet H』が、飛行機に乗って旅をしている象徴みたいになってた時期があったんです。撮ったのは北京とチベットと香港なんですが、内容は、各地で8ミリやスチールなどで撮りためたものに、自分で作った音楽を当てはめた、ちょっと実験的なアートビデオみたいな感じ。旅の中で撮った景色や思ったことを形にしたものです」

監督への興味はあるんですか?

 ディーン「いずれ、できたらいいですね。興味はあります」

じゃあ、しばらくは俳優を極めたい?

 ディーン「極めるというとなんか…」

いろいろやってらっしゃるので、強いて言えば、どれかなあと思って。

 ディーン「そうですね。ポジティブに進めていきたいですね」

●ディーンが教える香港と台湾の穴場スポット

では最後に、香港と台湾のおすすめスポットを1つずつ教えてください。ここははずしちゃいけないよという所を。

 ディーン「香港は1つじゃおさまりきらないんですけど(笑)。観光地ですか?」

観光地でもいいし、自分だけの好きな場所で、教えていいような所とか。

 ディーン「コーズウェイにある『After School』*というカフェによく行くんですけど、あそこは住んでる時は毎晩行ってました。面白い人が集まるんですよ。映画をやってる人だったり、アートをやってる人だったり、建築をやってる人だったり、写真家だったり。感度の高い人が集まるお店で、毎日なにか情報が飛び交っていて、そこは行くと面白いと思いますね。コーズウェイベイのそごうとタイムズスクエアの間あたりで、ちょっとわかりづらいですけど、ポキっていう友だちがオーナーをやっているので、お店に行ったら『ディーン知ってるよ』って言ってみてください。なにかいいことがあるかもしれません(笑)」

台湾はいかがですか?

 ディーン「ラジオ番組をいつも作ってるアジトがあるんですよ。そこは、間違いなくはずせない場所。あそこで飛び交う会話が一番面白いんじゃないかな(笑)」

でも場所は秘密ですよね。

ディーン9

これが一番、素顔に近いかも(拡大)
 ディーン「後、すごくおいしい鰻屋さん*があります」

ブログで見ました。日本の鰻とは違う?

 ディーン「台湾は、日本に鰻を輸出してるらしいんですよ。やっぱり、いいものを出すから、それと同じものをその店は出しているそうです。噛んだらとろけます(笑)」

 その鰻屋さんについては、ディーンの Tatsumaki Blog に写真入りで紹介されているので、ぜひ探してみてください。

 というところで、タイムアップ。いつもと違って日本人同士の気楽さもあり、もっと話していたかったのですが残念。それでも、当初の予定より10分ほど延長してもらってラッキーでした。

 帰国後は、再び『夏天的尾巴』の台南ロケへ。そのロケも終了し、今月中旬には台湾のBCCラジオでも生放送DJをやったようです。ディーンが自ら作っている Tatsumaki Blog には、いつもファンから山のようなコメントがついており、その人気ぶりが伺えます。台湾では目下、ディーンの出演した2本のドラマが放送中。華流アイドルたちが出演するドラマなので、近い内に日本でも放送される可能性大です。残念ながら『八月的故事』の公開はなさそうですが、チェン・ウェンタン監督の新作『夏天的尾巴』は日本でも公開されるかもしれません。という訳で、ディーンの人気が日本へ本格上陸するのは時間の問題かも。アーティスト的感性で様々な分野にチャレンジし、世界を舞台に駆け巡るディーンこと藤岡竜雄、今から赤丸チェックしておきましょう。

(取材日:2007年4月30日 文化放送メディアプラスにて)


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●back numbers
Tatsunami Radio 視聴方法
アジアン!プラス
Dean「Tatsunami Radio」
*2008.3.28放送終了

毎週金曜 10:00-12:00
*再放送 16:00-18:00
     24:00-26:00
文化放送地上デジタル放送
UNIque the RADIO にてオンエア。
番組はデジタルラジオ対応のau携帯電話(W44S/W51T/W51SH)などで視聴可能。

*リクエスト受付
tatsunami@joqr.net
フランシス・ウー*/呉鎮宇

香港の性格俳優。以前はキレた悪役が多かったが、ここ数年はノワールアクションからロマンチック・コメディまで、幅広いジャンルで活躍。最近では大陸の中国映画にも出演している。代表作は『オーバー・サマー』『ザ・ミッション/非情の掟』『インファナル・アフェアII/無間序曲』など。
『パリ、ジュテーム』*
パリを舞台にした物語を1話5分全18話で綴る短編集。アジアからはクリストファー・ドイルや日本の諏訪敦彦監督が参加している。
After School*
銅羅灣恩平道17号2樓
2983-2130
台北の鰻屋さん*
台北市立美術館台北當代藝術館(MOCATaipei)の近くにあるらしい?
*昨年11/13付のTatsumaki Blogを参照。
styling/Jun Murata (Rood)
hair/Akihiro Yamaguchi (Minx)
make-up/Koike (Monx)
photo/asian crossing