Q:ここは嫌だなあ…というような、危険なシーンはありましたか?
ダン「特にはありませんでしたが、難しいけど避けられないなあと思ったのは、やはりパンナー師匠との対決シーンです。他のシーンは特に問題なかったのですが、師匠との対決シーンは、気持ちを落ち着けるのに大変でした」
Q:映画には妖術が出て来ますが、もし、自分が妖術を使えるとしたら、どんな妖術がいいですか? それをどんな風に使いたいですか?
ダン「皆が団結したり、愛し合ったり、仲良くできるようなことに使いたいと思います。そういう姿を見ているのは幸せですから。人が団結していなかったり、愛し合っていなかったり、そういう時に使いたいですね」
Q:イサーンの出身だそうですが、毎年6月に行われるロケット祭り(ブン・バン・ファイ)の思い出を聞かせてください。
ダン「タイでは、いろいろなロケット祭りがありますが、特に盛大なのは、ヤソートン県というところで開催されるロケット祭りです。テレビでも生中継されています。僕の故郷でも小さなロケット祭りがあり、参加したことがあります。村ごとにレースをやっていて、どれだけロケットが高く飛ぶか、カメラを使って落ちる時間を計り、優勝者を決めます。時には、ロケットに火を付けたのに飛ばなくて、その場で爆発してしまうこともあります。そういう時は、イサーンの音楽をかけて、皆で踊りながら、その不発だった人たちを運河に落としたこともありました(笑)」
Q:出身は何県ですか?
ダン「カラシン県です」
Q:小さい頃からいろんな格闘技をしていますが、憧れのスターはいましたか?
ダン「子どもの頃から憧れていたのは、タイだとやはりパンナー・リットグライです。外国だとブルース・リー、ジャッキー・チェン、ジェット・リー、それに今ならタイのトニー・ジャーもはずせません」
Q:アクションに限らず好きなスターや映画はありますか?
ダン「たくさんあります。映画を観る時は、誰が主演だとか、どんな映画だとかいうことよりも、役者の演技に注目して観ています。たとえば、コメディならどんな風に演じているか、シリアスならどんな風に演じているか、に注目していて、役者さんは皆それぞれにいいので、自分が演技をする時は、そのいい部分を参考にしています」
Q:2本続けて主演しましたが、生活の中で一番大きく変わったことは? また、スターになってもここは変わらないという所は?
ダン「映画に出演するようになってから、俳優になる前の子どもの頃のことを振り返ってみたことがありますが、自分としては、スターになっても変わっていないと思います。生活ももちろん変わっていません。僕の交際範囲はあまり広くないので。毎朝起きて、スタントの練習をして、夕方は家に帰ります。たまに地方で映画を撮る時にも、スタントマンたちと一緒。スタント仲間と楽しんだりすることもありますが、これも以前と変わらないし…気楽に生活しています」
Q:周りはどうですか?
ダン「周りは変わったといえば、変わりましたね。普通の人から俳優になって、一番変わったなと実感するのは、実家に帰った時です。実家の周りの人たちは僕の顔なんて知ってるのに、僕が帰ると、また顔を見てみたいと言ってやって来るんです(笑)。その部分は変わったと思います」
Q:今後どんな役をやってみたいですか? どんな作品に出てみたいですか? たとえば、日本を舞台にしたアクションはどうですか?
ダン「実は今、新作を準備しています。『ロケットマン!』と同じ、チャルーム・ウォンピム監督の作品で、また違うアクション映画です。今回は、アクションコメディにして、新境地を開きたいと思っています。個人的にはアクションだけではなくて、いろんなキャラクターを演じられるような役者になりたいです。たとえばジム・キャリーは、コメディアンだったのに、シリアスな演技もできる素晴らしい役者です。ああいう風になりたいです。日本での撮影については、今朝、日本のアクション俳優さんたちとイベントで共演しましたが、とても素晴らしい身体能力を持っていらしたので、それもいいかもしれません」
小柄なのですが、とても目がきれいで、ストイックな美少年という感じのダン・チューポン。フォトセッションでは、いくつものアクションポーズを披露してくれました。『ロケットマン!』は、10月6日より銀座シネパトス他、全国順次公開予定です。
前のページを読む P1 > P2 | ▼作品紹介ページ
|