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asicro interview 44

更新日:2012.9.6

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『ハーバー・クライシス<湾岸危機>』で来日したマーク・チャオ
大きく成長した英雄
−マーク・チャオ(趙又廷)

 『ハーバー・クライシス<湾岸危機>』(9月8日公開)のジャパンプレミアで来日したマーク・チャオ。2010年の東京国際映画祭でゲスト来日した時以来の再会でしたが、『モンガに散る』以降も話題の映画に続々出演。気さくな中にスターオーラも発する魅力的な青年に成長していました。

 特に今回は撮影で忙しい中、セクシーな口ヒゲをたくわえての来日。まずは、その理由からインタビューが始まりました。

Q:おヒゲがすごく素敵ですが、伸ばしている理由は?

 マーク「今、ちょうど時代劇(ツイ・ハーク監督の『狄仁傑前傅』)を撮っています。唐の時代の物語なんですが、映画の撮影中で伸ばしています。あごヒゲも伸ばさないといけません」

Q:ドラマ「ブラック&ホワイト」でデビューしましたが、俳優を目指したのはいつ頃ですか?

 マーク「もともと、役者になろうとは全く思っていませんでした。実は父(ドラマでも共演したチャオ・シューハイ)が俳優なので、芸能人の家族として、いろいろと辛い経験をしました。なかなか大変だというのもわかっていたし、母もずっと反対していました」

Q:ドラマではお父さんと息が合ってましたよ。

 マーク「そうですね。父と息子の関係ではなかったけど(笑)」

Q:演技はまったく初めてだったのですか?

 マーク「はい」

Q:演技の勉強でスクールに行ったりはしなかったのですか?

 マーク「していません」

Q:アクションも全く?

 マーク「特にアクションをずっと前からやっていたということはなくて、ドラマを撮る1ヶ月くらい前にトレーニングをしただけです」

 とても自然な演技だったので、俳優を目指していろいろと勉強したり訓練を積んでいたのでは?と思い、しつこく質問してみたのですが、意外にそうではなかったようです。ということは、やはり天賦の才能なんでしょうね。

Q:映画版ではドラマを遡ってエピソード1になっていますが、エピソード1での演技をする上で大変だったことはありますか?

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映画版の新米インションはちょっと嫌な奴?
 マーク「同じインションを演じるので、シリーズとしては、そんなに大きな変更はできません。ある程度人物に制限があるので、もっと深みを持たせるとか、ここはもっと強烈に演じてやろうとか、テレビよりは嫌な奴という感じで強烈なところも出してみました」

Q:ハリウッド映画のような凄いアクションでしたが、一番大変だったことは?

 マーク「なんといっても、この作品は台湾でも初めての大規模な作品で、出資額も大きいので、そういう点からみると、ほぼハリウッド並と言ってもいいかもしれませんが、環境面などでは、やはりハリウッドにはなかなか及びません。その辺を、どうやってクリアするかが大変でした。例えばCGと実写との組合せなどもかなりうまく使って、作品を創り上げなくてはなりませんでした」

Q:怪我はしなかったのですか?

 マーク「マイニチ!」

Q:監督は手錠をかけたままのアクションシーンが難しかったとおっしゃっていましたが、ご自分で一番苦労したシーン、またはここを見て欲しいシーンはどこですか?

 マーク「自分で一番好きなのは、最初の方で、強盗を追いかけて歩道橋から飛び降りるシーンです。あそこは、車から降りてずっと走って追いかけて、橋から飛び下りるまでを1カットで撮っていて、すごく完成度が高いと思います。それだけ、とても危険なシーンでした。スタントなしで全部自分でやったので、もし、正しい場所にちゃんと飛び降りないと、下は車が走って来るのでぶつかる危険性があったのです。しかも、17か18テイク(実際は19テイク)撮ったので、すごく大変でした」

Q:そのシーンもそうですが、監督から「冗談じゃない!え?まさか!」と思うような要求が、他にもありましたか?

 マーク「マイニチ(笑)。監督と僕はほんとうに親しくて、何も言わなくても話が通じ合うような仲なのですが、ツァイ監督は僕の恩師ですし、最初の作品の監督でもあるので、時には父子のような、時には兄弟のような深い関係なんです。だから、監督が何かやってと言えば、断れない。監督はきつい場面ほど、とても気軽にさらっと言うんです。そんな風に言われて、できないと言うのはおかしいでしょ。だから、断れないんです。さっきの橋の上から飛び降りるシーンも『ビルの4階くらいの高さがあるけど、そこからちょっと飛び降りて欲しいんだ。下に時速60キロくらいのスピードでトラックが走って来るから、その上に飛び乗ってね。OK?』そんな風に言うんです(笑)」(一同笑)(次頁へ)


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profile
マーク・チャオ
趙又廷/Mark Chao


1984年9月25日生まれ。父は人気タレントのチャオ・シューハイ(趙樹海)。07年にカナダのビクトリア大学を卒業して帰国後、ツァイ監督の目にとまり、TVドラマ「ブラック&ホワイト」で俳優デビュー。09年の台湾金鐘賞で最優秀主演男優賞を受賞した。

その後、ニウ・チェンザー監督の『モンガに散る』(10年)で映画でも主演デビューを飾り、台湾若手スターの仲間入りを果たす。『ハーバー・クライシス』に続いて、ニウ監督の『愛』、チェン・カイコー監督の『捜索』と注目の映画作品への出演が続いている。

最新作は、ツイ・ハーク監督の『狄仁傑前傅』(13年公開予定)で、Angelababyと3度共演している。

*マークBLOG(無名小站)
*マーク新浪微博(Weibo)

filmography
drama
・ブラック&ホワイト(09)

movie
モンガに散る(10)
 監督:ニウ・チェンザー
ハーバー・クライシス
 <湾岸危機>
(12)
 監督:ツァイ・ユエシュン
・愛(12)
 監督:ニウ・チェンザー
・捜索(12)
 監督:チェン・カイコー
・第一次(12)
 監督:ハン・ヤン
・致我[イ門]終將逝去的青春
 (12)
 監督:ヴィッキー・チャオ
 *ヴィッキーの初監督作
・狄仁傑前傅(13)
 監督:ツイ・ハーク
 *撮影中

モンガに散る

モンガに散る(DVD)
*特典映像114分付
モンガに散る(Blu-ray)
*特典映像の他、ブルーレイ
のみの特典映像を追加した
スペシャルエディション
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