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美人図

監督:チョン・ユンス
脚本:チョン・ユンス、ハン・スリョン
撮影:パク・ヒジュ
編集:パク・ゴクジ
照明:キム・スンギュ
美術:イ・ハジュン
衣装:イ・ユスク
音楽:ファン・サンジュン
出演:キム・ミンソン、キム・ナムギル、キム・ヨンホ、チュ・ジャヒョン

2008年/韓国
日本公開日/2010年9月25日
カラー/1:1.85/ドルビーデジタル/109分
配給:ツイン
(c) 2008 Yedang Entertaiment Company.
2009年 大鐘賞 撮影賞(パク・ヒジュ)
2009年 利川春史大賞映画祭 撮影賞(パク・ヒジュ)
 美術賞(イ・ハジュン)/編集賞(パク・ゴクジ)
2009年 黄金撮影賞 照明賞(キム・スンギュ)

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美人図(美人図)

story

 18世紀末、第22代王・正祖(=イ・サン)の世は朝鮮ルネッサンスが花開いていた。4代続いた宮廷絵師の家に生まれたシン・ユンボクは、幼い頃から絵画の腕を讃えられ、シン家の跡継ぎとしてその将来を嘱望されていた。しかしある日、自ら命を絶ってしまう。実は絵を描いていたのは7歳の妹だったのだ。

 一家の名誉を守るため、幼い彼女はその日から兄に代わって、シン・ユンボクとして生きることになる。そして、今宮廷でもてはやされている天才絵師キム・ホンド(キム・ヨンホ)を超えるため、彼女は女人禁制の宮廷へ入り、キム・ホンドの弟子となるのだった。

 キム・ホンドの下、ユンボク(キム・ミンソン)の天才的な才能はどんどん開花していく。ことに、王命を受けて描く風俗画ではその斬新さで師ホンドの度胆を抜く腕前を見せる。そして、それまでに誰も描いたことのない手法(女人を中心に据え、その裸体さえも大胆に描き込む画風)は、宮廷から低俗と糾弾されることもしばしばだった。それでもユンボクの筆は勢いを増し、もはや誰も止められない境地に至っていた。

 そんなある日、ユンボクは絵を描くために町を案内してもらっていた鏡職人ガンム(キム・ナムギル)に、女であることを知られてしまう。やがて二人は恋に落ち、ユンボクは女としての性にめざめていく。そしてはじめて、自分が築き上げた全てを犠牲にしてでも、女として愛を貫きたいという気持ちが芽生えるのだった。

 その狂おしい思いは絵筆から溢れ、師ホンドも愛弟子の秘密に気づいてしまう…。

●アジコのおすすめポイント:

『スキャンダル』『恋の罠』『霜花店/運命、その愛』に続く、愛とエロスを描いた文芸時代劇です。実在した天才画家シン・ユンボクは、日本の写楽同様にその正体が明らかにされていない謎の絵師。ゆえに、その大胆な画風から、実は女性だったのではないかという仮説が生まれ、本作に至っています。監督は『僕の、世界の中心は、君だ』のチョン・ユンス。シン・ユンボクを演じているのは、現在キム・ギュリの名で活躍しているキム・ミンソン、そしてその恋人役を本作とドラマ「善徳女王」で大ブレイクしたキム・ナムギルが演じていいます。彼はかつてイ・ハンの名で『後悔なんてしない』に出演し、悩めるゲイ青年を演じていました。映画ではシン・ユンボクの絵が実写で再現されており、貴重な絵画の数々と共に楽しめます。


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