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お嬢さん

監督:パク・チャヌク
原作:「荊の城」サラ・ウォーターズ著
脚本:チョン・ソギョン、パク・チャヌク
撮影:チョン・ジョンフン
編集:キム・サンボム、キム・ジェボム
美術:リュ・ソンヒ
衣装:チョ・サンギョン
音楽:チョ・ヨンウク
出演:キム・ミニ、キム・テリ、ハ・ジョンウ、チョ・ジヌン、キム・ヘスク、ムン・ソリ

2016年/韓国
日本公開日/2017年3月3日
カラー/シネマスコープ/5.1ch/145分/R18+
字幕:根本理恵
配給:ファントム・フィルム
(c)2016 CJ E&M Corporation, Moho Film, Yong Film
2016年 釜山映画評論家協会賞 新人女優賞(キム・テリ)
2016年 韓国映画評論家協会賞 撮影賞(チョン・ジョンフン)
2016年 青龍映画賞 女優主演賞(キム・ミニ)/
 新人女優賞(キム・テリ)/美術賞(リュ・ソンヒ)
2016年 ディレクターズ・カット アワーズ
 今年の女性演技者賞(キム・ミニ)
2016年 カンヌ映画祭 技術者バルカン賞
2017年 今年の映画賞 新人女優賞(キム・テリ)
*他多数(精査中)


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お嬢さん(アガシ/The Handmaiden)

story

 1939年。日本統治下の朝鮮半島。盗賊団の一味に育てられた孤児の少女スッキ(キム・テリ)は、藤原伯爵を名乗る詐欺師(ハ・ジョンウ)から、ある仕事を依頼される。それは莫大な資産の相続人である華族の令嬢、秀子(キム・ミニ)のメイドになり、結婚詐欺の手助けをすることだった。

 秀子は人里離れた広大な屋敷から一歩も出ず、富豪で稀少本コレクターの叔父、上月(チョ・ジヌン)と暮らしていた。両親を幼くして亡くし、叔母夫婦に引き取られて以来、英国様式と日本式が融合した豪邸で暮らしていたが、ある日、叔母(ムン・ソリ)が自殺。その後、秀子は叔父のために本を読むことが日課になっていた。

 伯爵はスッキの手を借りて秀子を調略し、日本へ駆け落ちして結婚。その後、秀子を精神病院に入れて財産を奪おうと計画していた。スッキは珠子と名乗って屋敷に入り込むが、美しく純真、そして孤独を抱えた秀子に魅了されてしまう。秀子も献身的に尽くすスッキに心を開いていった。

 屋敷に出入りするようになった伯爵は、早速、秀子に近づく。スッキは秀子に初夜の手ほどきをし、夜の秘め事も教えることに。しかし、いつしか、スッキと秀子は互いを求めあい、身も心も結ばれてしまう。スッキの心には別の計画が芽生え、秀子をこの屋敷から救い出そうと思うようになる。

 上月が出張で不在となる日、スッキは秀子と屋敷を抜け出し、日本で伯爵と落ち合うことになる。ところが、そこで待ち受けていたのは……。

アジコのおすすめポイント:

『JSA』『オールドボーイ』『親切なクムジャさん』『渇き』『イノセント・ガーデン』…と、数々の名作や話題作を発信してきたパク・チャヌク監督の最新作です。原作はサラ・ウォーターズによる人気小説「荊の城」。舞台を19世紀半ばのロンドンから日本統治下の朝鮮半島に移し、日本の淫靡な文化に耽溺する日本人の邸宅で繰り広げられるドラマに変わっています。しかも、物語は3部構成になっており、主人公3人の視点からドラマの真相がわかっていくという趣向。誰が誰を騙しているのか?真実はどれなのか?最後まで目が離せません。セリフの大半が日本語なので、多少のぎこちなさはあるものの、ストーリー展開や美しい映像の力が勝っているので気になりません。話題の女優キム・ミニの儚い美しさもさることながら、メイド役の新人キム・テリが素晴らしく、際どいシーンを見事に演じています。そしてラストでは『美しい夜,残酷な朝』の『CUT』を彷彿とさせるシーンもあり。ブラックなユーモアもたっぷり含まれた作品となっています。


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