ジョニー・トー 香港ノワールに生きて (Johnie Got his Gun!)
story
独特のスタイルで香港ノワールを撮り続けているジョニー・トー監督。「サスペンス映画は感情の宝庫だから好きなんだ」と、トレードマークの葉巻きを燻らせながら語るトー監督を、フランス人の映像作家イブ・モンマユーが2003年から8年間に渡って取材したドキュメンタリー作品。
『ブレイキング・ニュース』(04)、『PTU』(03)、『スリ』(05)の撮影シーンと共に、ロケ地の重要性や中国絵画の影響、光の使い方について語るトー監督。出演者のリッチー・レンやサイモン・ヤム、撮影監督のチェン・シウキョンが、トー監督の撮影スタイルを証言する。
96年に名コンビのワイ・カーファイと共に制作会社ミルキーウェイ(銀河映像)を創設するに至った経緯から、サイモン・ヤムの案内で社屋内にある『エグザイル』(06)の大規模セットを紹介。『ザ・ミッション 非情の掟』(99)から連なるスタイリッシュな映像の秘密を監督が語る。アンソニー・ウォンのインタビューも。
2005年のカンヌ映画祭で披露された『エレクション 黒社会』(05)、続く『エレクション 死の報復』(06)と香港黒社会の話、『奪命金』(11)の撮影シーンなど。時代と共に変遷するテーマや心境をトー監督と出演者が語る。
●アジコのおすすめポイント:
ジョニー・トー作品ファンには必見のドキュメンタリー! 『ザ・ミッション 非情の掟』からしびれっ放しのスタイリッシュな映像とガン・アクション。ゾクゾクするほどかっこいい男たち。印象的で洒落た音楽。光と闇を自在に操るジョニー・トー・ワールドの秘密を、監督が自ら解説。生っ粋の香港人である監督の香港へのこだわりや熱い思いも伝わってきます。出演者によるインタビューや、あっと驚く本社ビルでのロケシーンなど興味深い内容が満載。同時上映で、カンヌで行われた『強奪のトライアングル』プレミアの三大巨匠スペシャル対談(14分)も上映。こちらはサングラスで気取ってますが、香港映画祭2007で来日した時の3人は悪がきトリオでかわいかったですよ。
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