●皆で力を合わせて作りあげた作品
Q:エンディングは、なんとなく爽やかですよね。観る人によっては、マイクは実は生きているという見方もできると思うのですが、それは狙ったのでしょうか?
ジミー「このエンディングは、皆で相談してできたものです。死んだのか、死んでいないのかは、皆に決めてもらおうと思いましたが、一応、僕たちの中ではもうマイクは亡くなっています。だから、亡くなっていない可能性もあるけれど、ポイントはそこではありません。一番大切なのは、人と人の友情というのは、ほんとうにくだらないことで崩れることがあり、亡くなってから残念だと思っても遅いということ。そこが、メッセージです。友情はそんなに簡単に捨てられるものじゃないから」
Q:チャイニーズ・アメリカン・フィルム・フェスティバルで受賞(最優秀助演男優賞)され、おめでとうございます。受賞を知った時は、どういう気持ちでしたか?
ジミー「ちょっとびっくりしました。それと、こう言うとえらそうに聞こえるかもしれないけど、僕だけがもらうのは違うと思った。皆の力を合わせた作品だから。僕の賞じゃなくて、皆で頑張って来たので。お芝居をする時に相手がいなかったら、壁としゃべっているのと同じでしょう?」
エリック「たとえば、僕のやり方は自己流だし、ジミーにも俳優としてのテクニックがそれほどあるわけじゃない。誰かが僕をリードしてくれて、皆がそこにいた。カメラフレームの外で、一緒に演技をしてくれてたんです。(ヴァネスをさして)病院でのシーンは、さすがプロだったね。僕を泣かせるので、心配してのぞき込んだら、ヴァネスは『なんだよ!』って吹き出しちゃって…、本気で心配したのに(笑)」(一度爆笑)
ジミー「それは涙で笑ったんじゃなくて、顔が近過ぎたの(笑)。あれ?って。もう皆で、これ気持ちわるいなあって。こんなに近づいて『大丈夫?』なんて言われたら、誰も大丈夫じゃないよ!」(一同大爆笑)
タカ役のエリックさんを、皆でいじってもらいました(笑)楽しそうでしょう?
●気になる次回作の計画
Q:ジミーさんとヴァネスさんはアクションが得意ですよね? ディーンさんも記者会見で刀の練習をしていると聞きましたので、皆でアクション映画を作るのはいかがですか?
ジミー「考えてますよ。じゃあ、『夢の向こう側 パート2』はアクションにしましょうか。マイクはどこだ?!」
ヴァネス「僕はアイアンマン(笑)」
近未来アクションですね(笑)
ジミー「マイクはどこだ?! プシューーーーーーッ(光線?)脳みそが残っているぞ!(大爆笑)でも、やりたいですね。これからの会社のプランは、ラブ・コメディかアクション映画。そういう映画を、また皆で作りたいです」
Q:3人は同じ会社ですが、ディーンさんも監督をやられています。今回、参加された感想はいかがですか?
ディーン「仕事したって感じがないですね(笑)。ジムに行って『お久しぶり!』って話してる会話とか、レストランで食べながら話してる内容とか、撮影現場でコミュニケーションする内容とかが、全部クロスしてるっていうんですかね。なんかく、すごくオーガニックな形でコミュニケーションが進んでるし。だから、次がすごく楽しみですね。(強調して)使ってもらえれば(笑)」
Q:映画の撮影後も皆さんで食事したりしてるのですか?
ジミー「毎日会ってますよ(笑)」
今回は来日できなかったクリスさんとも5人でよく会っているようです。
Q:次回作の具体的な計画はあるのですか?
ジミー「ラブ・コメディかアクションですね。ラブ・コメディの方は脚本が決まっているけど、アクションはまだですね」
『ハーバー・クライシス』ではアクション監督も務めたジミー。役者も揃っているだけに、やはり得意のアクション映画をやりたいのだと思いますが、かなり予算もかかるため、資金が集まるまでは難しそうです。
Q:次も映画ですよね?
エリック「はい。すごく楽しみです」
というところで、愉快なインタビューは終了しました。とにかく取材中はジョークの連発で終始笑いが絶えず、すべてをお伝えできなかったのが残念ですが、少しでも雰囲気を味わっていただけたでしょうか。このような和気あいあいのメンバーなので、これからどんな作品を作っても、きっと楽しい映画ができあがることでしょう。そして、次回作でまた来日してもらうためにも、ぜひ皆で映画を観て応援しましょう。
(取材日:2013年6月1日 渋谷ユーロスペースにて3媒体合同取材)
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