揃って来日した主演のソ・ジソブとハン・ヒョジュ
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2012.6.7 ホテル西洋（銀座）
孤独な元ボクサーと視覚障害を持つ女性との純愛を描くラブストーリー『ただ君だけ』。6月30日からの公開に先がけ、主演のソ・ジソブとハン・ヒョジュが来日し、記者会見とプレミア試写会での舞台挨拶を行いました。まずは、記者会見の模様からご紹介します。
ソ・ジソブ「こんにちは。お会いできてうれしいです。私はソ・ジソブです。今回、『ただ君だけ』が日本で公開できることになり、うれしく思っています。このような素晴らしい映画を日本の皆様にお見せすることができて、とても光栄です」
ハン・ヒョジュ「（日本語でかわいく）コンニチハ。ハン・ヒョジュ、デス。皆さん、こんにちは。『ただ君だけ』でハ・ジョンファの役を演じましたハン・ヒョジュです」
それぞれに来日経験も豊富な人気の二人ですが、本日はあらたまった席のためか、やや緊張した面持ち。一言ご挨拶の後、集ったメディアからの質疑応答へ移ります。
Ｑ：今回は純愛ですが、お二人がときめいたシーンは？
ジソブ「やはりチョルミンとジョンファが初めて出会った駐車場のボックスの中ではないでしょうか。そこから二人の恋愛が始まったので」
ヒョジュ「たくさんあるんですが…（考えながら）川辺で石を探しているシーン。初めてチョルミンがジョンファの手を取った場面が、そのシーンだったと思います。そのシーンから二人の愛が始まったような気がします」
Ｑ：撮影の時、一番大変だったことは？
会見中の二人。ヒョジュちゃん、ちょっと緊張してる？
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ジソブ「僕の場合、ボクシングの選手、格闘技の選手という役柄だったので、アクションシーンの準備をしなければならず、やはり肉体的には大変でしたが、それよりも大変だったのは、チョルミンがジョンファを愛する恋愛感情をずっと維持なければならないこと。その精神的なストレスの方が大変でした」
ヒョジュ「今回は視覚障害を持つ女性を演じたので、その障害を表現することが自分にとっては絶対に荷が重かったのですが、だんだんストーリーが進んでいき二人の愛情が深まっていきます。その感情を表現すること、そしてその感情を維持していくことも、とても難しかったです」
Ｑ：撮影中、お互いに発見したことがあれば教えてください。
ジソブ「ハン・ヒョジュさんと実際にお会いするのは、今回の共演が初めてでした。それまでは、テレビなどを通して見ていたのですが、それまでに持っていたのは、とても溌溂として可愛らしくて、はじけるようなイメージでした。実際に撮影の現場でお会いしてみると、演技に対してほんとうに悩んでいて、とても慎重で、俳優としていつも悩んでいる、そういう姿に驚かされました」
ヒョジュ「先輩と一緒に撮影ができて、とてもうれしかったです。先輩はとても暖かい方ですし、とても余裕のある雰囲気の方だと思いました。撮影現場では、いつも私自身の欠けている部分を補ってくれて、私の気持ちを落ち着かせ、いつも楽な状態に持っていってくれる方でした。共演できて、とても有難く思っています」
幸せな時を過ごすジョンファとチョルミン
(c)2011 Showbox/Mediaplex and HB Entertainment
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Ｑ：映画はシリアスドラマですが、撮影中に笑えるようなエピソード、印象に残ったことはありますか？
ジソブ「皆さん、映画はご覧になっていますよね？ ご覧いただくとわかるように、この映画はほんとうに美しくて暖かいラブストーリーです。でも、実際に撮影している時は、胸の痛むようなシーンが多かったんです。チョルミンとジョンファが幸せな時間を過ごしたのはとても短い間でしたが、撮影現場ではほんとうに笑いながら撮影をしていて、それがそのまま映像によく現れていました。ほんとうに幸せで楽しい、そういうところがきちんと映し出されていたと思います」
ヒョジュ「特に事件はなかったのですが（笑）、先ほど先輩がおっしゃったように、チョルミンとジョンファが幸せだった時期を撮影していた時は、私自身もとてもハッピーだったのを覚えています」
Ｑ：視覚障害を持つ女性を演じるにあたり、役作りのためにどんな努力や工夫をしましたか？
ヒョジュ「どのように表現したらよいか、とても悩みました。実際に視覚障害を持つ方たちに会ったり、ドラマやドキュメンタリー作品を参考にしながら、いろいろと見て勉強しました。実際にメンター（指導や助言をしてくれる視覚障害者）の方と会って、一緒に食事したり、ショッピングをしたり、お話をしたりして、そういう方たちの生活習慣を間近で見ることで、自分にとって何か得るものがないかと努力もしました。
ヒョジュちゃんの美脚に注目！
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撮影するにあたっては、いつも自分の表現が足りないような感じがしていたのですが、実際に撮影が始まり、演技を始めてからは、こういう風にすればいいんじゃないか…と少しずつ自分の表現に変化が出て来ました」
Ｑ：お二人とも恋愛感情を維持するのが難しいとおっしゃっていましたが、あのような恋愛をどう思われますか？
ジソブ「恋愛（サラン）という言葉は美しい単語ですが、実際に恋愛をするにはお互いに対する思いやりとか犠牲を伴います。そういったものもすべて、愛の一部だと思います。そういうものが力になって、恋愛をうまくリードしてくれるのではないでしょうか」
ヒョジュ「ほんとうに、これは映画のようなラブストーリーです。実際にはあり得ないようなお話ですが、まったく不可能な話でもないように思います。このようなとても難しい恋愛を、こういう形で映画化したということは、このような恋愛が高貴で美しいものだからでしょう。このような愛の形は、自分にとっては憧れでもあり、同時にとても辛く難しい恋愛でもあります。だけど、多くの女性たちは、一度は経験したいような愛の形ですよね？ 私もそう思います」
Ｑ：映画の中で「アジョシ（おじさん）」と呼ばれてどうでしたか？ 普段はどう呼ばれていましたか？
ジソブ「ハン・ヒョジュさんは、映画の撮影前から僕のことをそう呼んでいました（笑）。撮影中もずっとそう呼んでいたし、撮影後もずっとそうです（笑）。先輩と呼ばれたのは、ほんとうに久しぶり。現場では、ほとんど『おじさん』と呼ばれていたんですが、それも悪くないなと。『アジョシ』というのも1つの愛称、ニックネームですから。ほんとうにおじさんと思って言っているわけではないので、僕自身の気分はよかったです。実際、『アジョシ』と呼ぶ人が多くなりました（笑）」
と、最後の質問で和んだところでタイムアップ。フォトセッションへと移りました。二人とも、感情を維持するのが難しかったと語る複雑な恋愛模様と、撮影時は本人たちも楽しんだという二人の幸せな日々の映像は、スクリーンでぜひお確かめください。（舞台挨拶を読む）
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